高原淳写真的業務日誌 > 取材記録 > 取材記録22 森の中と夢の中

取材記録22 森の中と夢の中

取材記録22 森の中と夢の中

おはようございます。
 朝6時半出発。S氏とともに石狩へ。目的地はわかりにくい場所にある。Googleマップのナビ通りに進んでいくと、ここは道なのか?と思うルートを走ることになった。しばらく進むと、突如別荘地が出現した。取材先はさらに1キロほど奥まったところ。10時10分、到着。話を伺ってから森の中を案内していただく。僕は撮影だけで手一杯。1時間半ほど歩いただろうか。よく整備されていて歩きやすいが、日頃運動不足の僕には少し応えた。12時半、取材終了。午後の取材は札幌市内。といっても、ある被写体の撮影のみ。S氏には届け物という用事もあった。最初に向かったのは百合が原公園。次は円山。午後3時になった。十勝経営者大学運営会議にZOOM参加。S氏が運転する横で会議をする。変な感じだ。撮影はあと2ヵ所。北大構内へ。だが、コロナにより目的のエリアは閉鎖されていた。諦めて、最後の目的地へ。ここは撮りやすかった。あらゆる角度から撮影した。会議は途中退出するなどしたが、ほぼ最後まで出席。だが、会場参加の方々には迷惑をかけた気がする。何かをしながら参加するというのはよくないと思った。7時10分、帰宅。夕食後、急速に眠くなった。

歩きやすいよう整える

昨日は朝2時半に目が覚めたため、若干睡眠不足気味でした。2012年頃まで、スロウの取材で遠出する際には、「移動中は交代で眠る」が暗黙の了解となっていました。早朝出発も多かったし、今より睡眠時間が短かった。僕にとっては車の中での睡眠が何より貴重なものでした。
 僕と同行する編集者も、僕が運転する間は熟睡していました。眠り方は人それぞれで、マイ枕を持参する人もいれば、タオルを顔に掛けて眠る人もいました。眠るとスッキリするせいか、目が覚めると会話が弾む。話題は哲学的なものが多かったと記憶しています。
 今はどうか? みんな睡眠時間が確保できているのでしょうか。僕も1日6時間前後眠るようにしているので、車内で熟睡することはほぼなくなりました。眠くなって運転を交代してもらっても、助手席に座ると眠くなくなる。このため、頭がスッキリしないまま、会話をしていることが多い。ここ数年の話題は新商品や新企画のアイデアを出し合うこと。昨日はS氏のアイデアがおもしろかった。こうして、車の中でのアイデア会議から商品が誕生することもあります。
 森の中、あるいは庭の中を歩くことも、アイデアを捻出するのに有効であるに違いありません。昨日は取材者として写真を撮ることに徹していましたが、特に目的もなく、よく整備された森の中を歩いたらどのような考えが頭に浮かんでくるのでしょう? 20年という膨大な時間と気の遠くなるような手間をかけて整えられた森。それは何のためなのか、本当のところは僕にはよくわかりません。ただ、このような場所で過ごす意味はよく理解できる。こういう生き方も理想形の一つと言えそうです。
 昨日、帯広に戻る車の中で久しぶりに熟睡しました。時間はたぶん短かったはず。それでもいくつかの夢を見ました。中身は覚えていませんが、森の中と夢の中には何かつながりがあるような感覚を覚えます。現実のさまざまな事象について考えながら森を歩く。それと同じように、さまざまな事象を頭に浮かべながら眠りにつく。そうすると、関連する夢を見ることが多い。これは車中という短時間睡眠だからかもしれません。昼寝も短時間睡眠ですから、夜見る夢とは中身が異なる。短時間の場合は、より現実に近い夢を見ることが多く、具体的なヒントを与えられることがあります。それは、森の中を歩いたときに得られるインスピレーションにちょっと近い。
 アイデアは森の中にも夢の中にもあるものです。視点を変えれば、自分の頭の中にも森が広がっていて、その気になれば好きなだけ散策できるということでしょう。大事なのは、歩きやすいように、日頃から自分の森を整備しておくことですね。昨日の取材では、整備の仕方を教わったような気がします。

〒080-0046 北海道帯広市西16条北1丁目25
TEL.0155-34-1281 FAX.0155-34-1287

高原淳写真的業務日誌