おはようございます。
午前8時半、朝礼。終了後、出社。9時、来期に向けての説明会。プレス係、製本係、営業部という順番。10時半、来客。11時半、ZOOMでオンラインビジネス研究会のミーティング。午後2時、北海道中小企業家同友会理事会。4時、2021年度役員研修会。第1講のテーマは「同友会運動の歴史と理念に学ぶ ~同友会はどういう会か~」。報告者は専務理事の佐藤紀雄氏。非常にわかりやすい伝え方。ストーリー化されていて学ぶところの多い研修会だった。とかち支部からも多数の会員が参加していたようだ。改めて、北海道同友会の50周年記念誌を読み直してみようと思った。
語り継ぐ人
半世紀も前のこととなると、実際に体験した、目撃したという人は非常に少ないものです。企業にしろ、経営者団体にしろ、設立当時の経緯を記録することが重要であることは言うまでもありません。しかし、文書として記録するだけでは不十分。昨日の研修会では「語り継ぐ人が必要だ」ということを改めて実感しました。
我が社に語り部はいるだろうか? 改めて考えてみると、自社の歴史を十分伝え切れていない。そもそも、僕自身自社の歴史をちゃんと知っているわけではない。とりわけ、創業期のところが欠落している。ここが我が社のちょっとした弱点と言えるかもしれません。どこかでまとまった時間を確保し、もう一度、社内報を丹念に読み込んでみようと思っています。断片化された情報、エピソードをつなぎ合わせて、歴史をまとめ上げなければなりません。
北海道同友会の場合、実にしっかりとした記録とストーリーがまとまっている。志と情熱を持った企業経営者が集まってできた会ですから、当然と言えるのかもしれません。エピソードを聞くと、当時の熱気が伝わってきます。それを自分が当事者であるかのように伝えることのできる人がいる。歴史のある会、歴史ある企業には、語り部の存在が欠かせません。
昨日、なるほどと思ったのは、同友会理念の話でした。
同友会理念は「同友会3つの目的」「自主・民主・連帯の精神」「国民や地域とともに歩む中小企業を目指す」の3つを指すとされています。
「同友会3つの目的」は、通常「よい会社をつくろう」「よい経営者になろう」「よい経営環境をつくろう」と説明されます。僕もこの3つを引き合いに出して話すことがあります。しかし、「よい」とはどういうことか、説明を求められると、ちゃんと答えられないかもしれません。自分の考える「よい」であるとか、自社の価値観に照らし合わせた「よい」については答えることができる。けれども、中小企業家同友会としての「よい」について、十分深く考えてきたとは言い難い。
半世紀前にとことん議論を尽くしてまとめ上げられた同友会理念ですから、その言葉には重みや深みがあるものです。同友会の考える「よい」は、さまざまな書類にしっかり書かれている。資料の添え物のように、何となく見過ごすことが多いのですが、改めて読み込むことが大事ですね。
「同友会3つの目的」だけではなく、「自主・民主・連帯の精神」「国民や地域とともに歩む中小企業を目指す」についても、しっかり説明が書かれています。何となく見過ごしたり斜め読みしてしまうのは、当時の背景について認識不足だからなのかもしれません。いかなる理由があって、こうした理念が誕生したのか。高度成長期には成長期なりの企業経営者の苦悩がある。「労使見解」について学ぶ中でそのことを知りましたが、もっと別な角度からも学ぶ必要がありそうです。
同友会で学んだことは、自分・自社の成長につながる。「企業経営と同友会は不離一体」と言われます。その通りだと自信を持って言えるようにならねばなりません。