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紙の本と電子書籍13 電子書籍+Siri

紙の本と電子書籍13 電子書籍+Siri

おはようございます。
 午前8時半、朝礼。10時、T社でミーティング。昼頃帰宅。午後2時、Microsoft Teamsでミーティング。最近、Teamsの利用が増えてきた。夕方までエクセルを使った作業に追われる。苦手な作業とは言っておられない。ようやくまとまり、関係者にメール。7時、同友会事務所。新会員ガイダンス。9時10分帰宅。

電子書籍+Siri

日曜日、電子書籍を一気に2冊読んだ。iPhoneのSiriを使ったので、正確には「聴いた」というべきか。ほぼオーディオブック。電子書籍ならではの読書法といえるだろう。
 Siriで電子書籍を「聴く」方法を知らない人は案外多い。若手の人たちは僕ほどには眼精疲労に悩まされていないようだ。「目が疲れやすい」と言いながらも、スマホやPCの画面を見続けている。だから、僕のまわりでSiriや音声入力を日常的に使っている人は少ない。
 電子書籍+Siri(Androidでも可能)の組み合わせは、シチュエーションによっては最強だ。本が読めないとあきらめていたシーンで読書ができる。一番便利なのは車の運転中だろう。ロングドライブで音楽を聴き続けると飽きる。静かに考え事をすることもあるが、何か有益な情報をインプットしたい。以前の僕は、そんなときオーディオブック(CD)を聴くことにしていた。しかし、CDが無尽蔵にあるわけではなく、同じCDを何度も聴くことになる。やはり飽きる。
 そこでiPhoneで電子書籍を聴くと、これが非常に具合がよいのである。ただし、聴くのに向いているものと向いていないものがある。
 明らかに向いていないものは、フィックス型の電子書籍。当然だ。Siriを使うと、「画像」と読み上げるだけ。耳で聴く電子書籍はリフロー型となる。
 これまで耳で聴いたリフロー型電子書籍の中でも、聴くのに向いているものとやや難点があるものとがあった。最大の問題はやはり「画像」だ。画像を見なければ文意が伝わらないような本。これは耳で聴く電子書籍には不向きと言える。Siriで読み上げていくと、画像は一気に飛ばされる。一瞬表示され、次のページに画面が移行する。どんな画像かほとんどわからない。単純に挿絵のような画像なら差し支えないが、図表のようなものであれば、いったん画面を止めなければならない。ここがちょっと煩わしいところ。
 この点が気になって、僕は数ヵ月間だけ、Amazon のAudibleを利用したことがあった。ナレーターが朗読してくれるので聴きやすいのだが、どこかしっくりこないものを僕は感じていた。これは視覚からの情報がないことだとわかった。電子書籍+Siriの場合、僕は95%音声を頼りに情報をインプットするのだが、残り5%くらいは画面を読んでいた。理解しにくいところ、Siriが誤読した箇所を「読む」ことでカバーしていたのだった。
 車の運転中にそんな危険なことはできないが、通常のシーンにおける電子書籍+Siriなら、この読書法が僕にとっては最強といえる。これで画像問題が解消されれば、言うことはない。
 さて、ここまでは一読者としての感想。本の著者、出版社としては、ここまでの考察から見てくるものがある。画像に依存しない電子書籍をつくれば、ほとんどそれはオーディオブックになるということである。もちろん、Siriを使わず目だけを使って読む読者も多いに違いない。したがって、目を休めるための画像はあったほうがよい。画像に説明的な意味を持たせなければ、あっても邪魔にはならない。
 これまで図表を使って説明してきたものをすべて本文に盛り込む。専門書、学術書では難しいだろうが、ビジネス書やエッセーのようなものであれば簡単にできそうだ。とりあえずオーディオブックとして最後まで聴いてもらい、巻末に図表を集めてみる、という方法でもよいかもしれない。オーディオブック時代の電子書籍作成法はたぶんこれで決まりだろう。さっそく、試しに一冊つくってみようと思う。

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