おはようございます。
昨日は札幌方面の取材でした。なかなか見ることのできない仕事。写真のほかに動画でも撮影しましたが、ちゃんと撮れているかどうか……。動画にはスチル写真とは異なる技術、異なる感性が必要ですね。僕の場合、録画している間じっとがまんするのが苦手。そういえば、夜景撮影などで長時間露光するのも苦手でした。忍耐力が不足しているのかもしれません。
ちゃんと知るための重要ツール
僕はブログの中で何度か「社内報の必要性」について書いています。ほとんど書いたことがないのは社外報ですね。社内報は毎月必ず発行されるもの。社外報については「気づいたら発行されていた」という感じ。ただこのところはいいペースで定期発行されています。なかなか興味深い情報が載っている。
社内報は社内向け、社外報は社外向け。当然そういう紙面作りが行われているわけですが、社外報は社内の人にとっても興味を引く内容といえるでしょう。
自社のことを自分がちゃんと知っているとは限りません。社外報では毎回ひとりの社員がクローズアップされ、記事となっています。そこで初めて知る事実もある。知っているつもりの人でも、すべてを知っているわけではない。人にはさまざまな側面がありますから、業務と直接関係のない能力、性格、趣味といたものは知られていないことがある。そこを記事にすると案外おもしろい。
自社の活動についても、社員だからすべて知っているというわけではありません。当然ながら、僕も100%把握しているとはいえません。把握度でいうと、社内の平均レベル以下かもしれません。僕の知らないところで、おもしろい活動が行われているということがけっこうある。社外の人から知らされるケースもたまにあります。
したがって、我が社の場合、社外報も社内報と同じような役割を果たしているところがあると思います。社外向けのPRが社内向けにもなっている。それは我が社のインナーブランディングに多少なりとも影響を及ぼしているのではないかと想像しています。
社内報は一応「社外秘扱い」になっています。公開しても構わない情報が多数を占めているものの、毎月ほんの数行だけ機密情報が載っている。この部分を除けば、社外報と同じような位置づけの媒体と考えてよいのかもしれません。
ただ、社内報には当社社員でなければわからないような情報が載っている。ここに社外報との違いがありそうです。結婚や出産といったプライベートな情報も載りますから、やはり安易に社外公開はできない媒体ですね。
人間には、「ただ知る」だけではなく、ちゃんと知り、詳しく知り、深く知ると、親しみを持つようになるという性質があるのではないかと思います。
会社のことを詳しく知れば、自社を好きになる。自分の会社の上司、同僚、部下のことを詳しく知れば、親近感が増していく。ですから、「ただ知る」というレベルではなく、できるだけ情報量は多いほうがよい。そして、外形的な事実だけではなく、背景にどんな歴史、哲学、考え方があるのかについて知ることが重要です。それをもっとも効果的に伝えるもの。それが社内報ではないかと僕は考えています。
といっても、A4判6ページの社内報ですから、これだけで相互理解や親近感が深まっていくというものではありません。さまざまなチャネルが必要でしょう。
単純に会話量を増やして相互理解を深めることも大切。食事会開催の最大の目的はおいしい料理と飲み物で会話を弾ませること。職種によって、日常業務におけるコミュニケーション量が大きく異なりますから、勤務時間外に場を設ける必要があると感じています。
会話以外による相互理解の手段として有効なのが印刷媒体でしょう。取材、執筆、編集に手間と時間がかかりますが、これは続けていかねばなりません。今在籍している社員間の相互理解に加え、将来の社員が自社の歴史を振り返るとき、貴重な史料ととなるものです。
事実だけたどっても真相を理解することはできないものです。誰が何を考えていたのか、どんなエピソードがあったのか、社歴の年表には書かれていないようなことを文字と写真で記録する必要がある。それを丹念に行っていけば、30年くらいたって当時の出来事を証言する人がいなくなっても、歴史が語り継がれていくことになるに違いありません。
幸せな仕事人生を送るためにはどうすればよいか? 人によって違いはあるでしょうが、会社員の場合は「自社が好きかどうか」「社内の人間関係がよいかどうか」「仕事に誇りが持ているかどうか」といったあたりが、大きな要素を占めるのではないかと思います。
僕らの行っている「日常業務の周辺にある活動」は、この3つを高めるためのものといってよいでしょう。経済活動以外のことに熱心になるのは、前回述べた「理念的つながり」を確認したいという欲求があるためなのかもしれません。
プライベートな人間関係の場合は、気が合わないと思ったら距離を置いたり、付き合わなくすればよいだけです。ところが、社内における人間関係の場合は、どんなに気が合わなくても必要があれば、一緒に協力し合うことが求められる。それができない人は会社員として不適合な人ということになってしまいます。
気が合わない人、苦手なタイプの人と一緒に仕事をする。それをいかに快適な状態に変えていくか? ここに自分の人生の成長課題があるのではないかと思います。会社組織のよいところは、プライベートなら「たぶん付き合わない」と思うような人と一緒に時間を過ごすことができるという点にあります。
この「たぶん」というところが絶妙なバランスになっている。同じ会社にいるということは、興味・関心の方向性に何かしらの共通項がある。つまり、接点を持つことのできる間柄ということ。ですから、単純な話、相手のことをちゃんと知れば、ほぼ確実に親近感を持つことができる。人間的に成長すれば、職場環境はどんどん快適に感じられるようになっていくに違いありません。