
おはようございます。
午前9時半出発。忠類コミュニティセンターへ。10時半、南十勝夢街道フォトコンテストの表彰式が始まる。昨年はコロナ禍により中止となったが、今年は無事開催された。表彰が行われた後、審査委員長として入賞作品の講評をさせていただいた。11時半終了。帰りに、帯広ロータリークラブ会員のK氏の店で日本酒を選ぶ。なんと、北の錦「北斗随想」を発見。それも、見たことのないラベル。季節限定のお酒だった。北斗随想2種、そして大信州のしぼりたてを購入。帰宅すると、食事会準備の真っ只中。僕も何品か料理をつくった……と書きたいところだが、僕がつくったのは豚バラキムチくらい。あまりにお手軽な一品だ。他はすべてM年氏による料理。
5時半、食事会開始。参加者はお隣に引っ越してきた移住者のM山氏ご夫妻。そして隣のクナウハウス住人A氏、さらに直線距離では100メートルくらいの場所に住んでいるという同期のM井氏。「M氏」が4人もいるため、誰だかわかってしまうような書き方となった。日本酒で乾杯。続いて、M井氏、M山氏が差し入れしてくれたワインを開ける。みんな日本酒&ワインをほどよいペースで飲んでいく。2時間半を経過したあたりで、僕は翌日のことを考え、牛乳を飲むことにした。日本酒、ワイン、牛乳。お開きとなったのは10時半頃。5時間も飲み続けていたのか。ずっとアルコールを抜いてきたためか、再び飲める体質になったのかもしれない。M山氏は我が家の庭を横断して最短距離で帰宅。M井氏は国道を横断して帰宅するため、チョマトー経由で帰っていった。
近所に住むメリット
昨日は移住してきたM山氏ご夫妻の歓迎会という趣旨での飲み会だった。だが、移住して数ヵ月経っているためか、歓迎の言葉のようなものは誰の口からも出てくることはなく、不思議な偶然によるご近所付き合いを楽しんでいた。M井氏がご近所というのも、聞いたときには驚いた。本当に近い。高校の頃はほとんど付き合いはなかった。当時の僕は交友範囲が非常に狭く、授業が終わると暗室にこもることが多かった。このため、M井氏と話をするようになったのは、卒業して30数年後のことだった。僕の場合、Uターン後には初対面のように再会するというパターンが案外多い。
ちゃんとした高校生らしい3年間を過ごせばよかったな……。もう遅いが、写真にのめり込んでいたためか、人と話をするよりも、僕はフィルム現像でいかに適正ネガに仕上げるかに意識が向かっていた。今となっては不要なプロセスとなったフィルム現像と引き伸ばし。ここに膨大な時間を費やした。それが今の自分にどのような影響を及ぼしているのか、現時点では何とも言えない。それよりも、暗室の呪縛を経験していないA氏のほうが、案外いい写真を撮っていたりする。「写真とはこういうものだ」と口にすればするほど、化石化しつつある自分に気づくことになる。
それはともかく、家が近いというのはよいことである。飲んでから、歩いて帰ることができる。新入社員で一人暮らしを始める人には、「会社の近くに住むのがいいよ」と一応勧めることにしている。家が近いとお酒が飲める。だが、多くの社員はノンアルでも構わないと思っているようで、会社のそばに住む人は多いとはいえない。自宅が会社に近いと、仕事のONとOFFが切り替えにくいと考えているようだ。社員でご近所付き合いできるのはクナウハウスの住人+若干名。近所という気楽さをぜひ多くの人に経験してもらいたいものである。
昨日の飲み会では、それぞれの人生経験の一端が人生哲学とともに語られていた。聴きながら、僕は自分の人生経験について考えていた。どのような意味があって、写真人生を歩んできたのか。学生の頃から考えているテーマがよみがえってくる。シチュエーションはかなり異なっているが、僕は学生の頃、下宿の一部屋に何人かが集まって議論している情景を思い浮かべてきた。同じ下宿に住んでいるからこそできた深い会話。物理的に距離が近いとそのようになりやすい。ただ、昨日話題に上ったように「肉体はアバターだ」といった話になると、もはや距離について考える必要のない未来がやってくるのかもしれない。