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仕事観について110 「この道一筋」のリスク

仕事観について110 「この道一筋」のリスク

おはようございます。
 午前8時35分出社。個人面談。11時来客。午後2時、オンラインミーティング。5時半、北海道ホテル共栄会役員会。6時、共栄会の忘年会。しっかりとした感染防止対策がとられていて、安心感のある忘年会だった。

「この道一筋」のリスク

僕は社会人になるまでは「写真一筋」で人生を全うしようと考えていました。しかし、その考えは社会人になった段階で変更することにしました。変更せざるを得なかった……というのが正直なところ。写真を続けるためには、写真以外の能力を身につけなければなりませんでした。
 その道一筋。このほうが潔い生き方のように僕には思えます。また、ひとつに絞り込むほうが深いレベルにまで到達する。その考えは今も変わっていないのですが、そのように一筋に掘り進むことのできる人は少ないのではないかと思います。一筋に掘り進んだら、固い岩盤に突き当たって、それ以上1ミリも進まない。そんな道もあることでしょう。
 たとえば、30年くらい前、写植オペレーターの道を掘り進んだ人は1990年代に岩盤に突き当たることになりました。写植という工程が不要となったのです。続いて、アナログ製版もなくなりました。写真の世界でいえば、フィルム現像、暗室作業がほぼ不要となりました。作家性が求められる分野では今後も残っていくでしょう。ただし、一般的なビジネスの場からは消えてしまいました。僕の持っている暗室技術を使うことは今後ないでしょう。暗室技術のエッセンスをデジタルに置き換えて、保有する技術の一部を使う程度です。
 世の中がどんどん変わっていくと、「この道一筋」という人はリスキーな道を歩むことになります。世の中から絶対になくなることはない。そう確信できる仕事であればよいのですが、果たして断言できるような仕事がどれほどあるか? 我が社にあるさまざまな職種を思い浮かべてみると、「ほぼない」ということがわかります。「文章を書く」という仕事であっても、永遠に不滅ということはありません。通常レベルの文章であれば、AIが書くようになる可能性が高い。プロのライターに発注するまでもない、ということになるわけです。
 昨日、僕にとって発見だったのは、自分の本業とは別に「好きな道」を掘り進んでいくと、本業ともう一つの道が統合されて、より深く掘り進められるということでした。穴の直径も広がっているはずですから、狭い穴なら岩盤に突き当たってそれ以上掘ることができないという状況に至るのですが、広い穴ならどこかに道を見つけることができる。この「もう一つの道」が自分を救うことになるかもしれません。
 仕事人生のスタート地点から、あれもこれもという仕事の仕方をするのは望ましくない、と僕は思っています。最初はがむしゃらにプロレベルの能力を何か一つ身につける。それから第2に道を見つけて掘り進む。本業を見つめ直すことで発見されることがあるものです。問題意識や興味の対象を見つけるのです。社内に、そのようなプロセスを経て第2の道を掘り進んでいる人が何人かいるようです。
 気をつけねばならないのは、自分の本業が十分プロレベルに到達していない段階で第2の道に精を出すこと。道が2系統ある人の場合、2倍とは言わないまでも1.5倍くらいエネルギーを投入する必要があります。僕の感覚では1.2倍程度では不十分で、失速してしまうでしょう。やはり、目指すは2倍以上の努力。掘り進んでいって2つの道が統合されると、その先の穴は掘りやすくなっていく。そうすると、第3の道を見つけやすくなるに違いありません。
 仕事観の話を書いてきましたが、これは企業経営にも当てはまることです。本業一筋が通用しにくい時代。本業で培ってきた強みを生かして、第2,第3の道を掘り進んでいくことが求められます。企業の場合は「この道一筋タイプ」と「複数系統の道を持つ人」が協力し合うことで、新たな道を開拓できるのではないかと思います。

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