
おはようございます。
朝6時半、2名のT氏とともに出発。トカチェキ、スロウ日和、スロウ本誌の取材。9時半、上川町のとある場所に到着。説明を受けた後、10時過ぎから取材開始。2名はモデル役でもある。マイナス10度の中、撮影は進む。北海道に住んでいてもなかなか見ることのできない風景が広がっていた。12時頃取材終了。午後の取材は旭川市郊外。スロウなカフェの取材。魅力的な建物と料理。そして、奥行きを感じる取材内容だった。上川管内はどこも雪道。帰りは後部座席で眠ろうと思っていた。10分か20分、深く眠ったらスッキリした。上富良野のあたりから運転する。7時15分帰宅。
自分の意志で決めている
昨日は2件の取材を行ったわけですが、どちらも魅力的な生き方をしている人たちでした。それぞれ、時系列でその人の人生をたどっていくとおもしろい発見があるのではないか? 僕は撮影しながら、そのようなことを考えていました。もちろん、今回の取材の本題は別なところにあったため、僕の関心とは関係なく取材は進められていきました。
ほとんど先例がないと思われるような仕事を自分の職業にする。あるいは、自分がそのときどき「こうすべきだ」と感じたことをそのまま実行に移す。タイプも職種も異なる2件の取材でしたが、僕は両者に共通するものを感じ取っていました。
それは「自分の生き方を自分の意志で決めている」ということでした。当然、誰もが自分の人生は自分で決めていると思いますが、自分の意志に対して正直であり続けているか……と問われると、自信を持って答えられる人は少ないのではないかと思います。僕自身、人生のさまざまな局面で自分の意志を確かめていますが、「やむを得ない判断」というものがいくつも存在する。それがちょっとした心の重荷になる。現実と折り合いをつけながら、自分のあるべき姿に近づけていこうと努力する。それが多くの人の人生ではないでしょうか。
人にはさまざまな制約やしがらみがある。それらを振り払って生きていくのも一つの生き方。また、制約、しがらみを受け入れながら、その中で自分の成し遂げるべきことを実現させていくのも、価値ある生き方と言えるでしょう。そこに優劣も上下も存在しない。ただ、取材活動を通じてときどきイメージするのは、「100%、自分の生きたいように生きたなら、どのような人生になったのだろうか」ということ。そこにも別な幸せや別な充実感があったに違いありません。
我が社の行動指針は「プラス思考」「本気」「感謝」ですが、それぞれ注釈があります。「本気」に続いて書かれているのは、「何事も自分の意志で決め、100%楽しんでやり続けよう」という文言。自分の意志で決めていないとすれば、自分の心には「やらされ感」のようなものがふくらんでいく。顧客や上司から仕事を与えられたとき、「これは自分の仕事だ」と考えられるかどうか。いい仕事をする人は、与えられた仕事であっても自分で意思決定してから業務に向かっていくのではないかと思います。
仕事における一つの理想形は、自分で自分の仕事をつくり出すことでしょう。自分で本を出してそれを販売する。これはかなり理想形に近い。しかし、そのような場に身を置いていたとしても、人によっては義務感を感じながら働いていたりする。自分の心はなかなか思い通りにはコントロールできないものです。
取材をしていると、あえて困難な道を自分で選択し、そこにやり甲斐や充実感を感じているという人によく出会います。そして、しばらくたってから、我が社の人たちの中にも同じタイプの人が何人かいるのではないかということに気づく。会社員は安定していると思うかもしれませんが、その中にも困難な道、狭い道がある。成し遂げたいことと経済性の両方を実現させなければなりません。言葉では表しがたい苦労が伴うと同時に、それも魅力的な生き方の一つであることを再認識します。会社としての魅力を高め続けなければいけない。有意義な取材をすると、いつも同じような結論にたどり着くことになります。