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仕事観について111 10年後に取り出す本

仕事観について111 10年後に取り出す本

おはようございます。
 午前中は原稿執筆のための準備。資料は十分。だが、写真が足りない。どのようなページ構成にするか考える。午後2時、会社でミーティング。4時帰宅。その後は休日として過ごす。

選択の意味

先週、取材する中で「やらない後悔より、やって後悔するほうがいい」といった話があったことを思い出しました。これはときどき聞く話ですし、ボストン大学やコーネル大学の研究結果でもそのような結論が出ているようです。ただ、何でもかんでもやってみるほうがよい、と思い込むのは禁物でしょう。過去、あまりにも無謀すぎる意思決定をして、誤った人生を選んでしまった人を見たことがあります。しっかり理性を働かせて考えてから、「迷ったときは困難な道を選ぶ」のが正しいのではないかと思います。慎重さと大胆さ、両方必要ですね。
 ものすごくスケールの小さな話に置き換えると、「買いたいと思った本は買っておくほうがいい」と僕は思っています。
 本の中にはどうでもよい本もたくさんあるのですが、ちゃんとした本の場合、著者が何10年もかけて研究してきたことや長い人生経験の中から得た考えが体系的に著されているものです。それを1000円、2000円で購入し、自分の考えに組み込むことができる。これほどコストパフォーマンスの高い学び方はありません。
 それはわかっていても、実際にお金のないときには米を買うか本を買うか、迷うものです。学生時代は財布の中身によって、優先順位が変わりました。写真学生であった僕は、気持ちの上では「フィルム・印画紙・薬品」が最優先なのですが、「米・おかず」が一番になることもあった。本は上位にランクされることはあるものの、一番ではありませんでした。したがって、買いたいと思っても買わなかった本があります。
 おもしろいと思うのは、「必要だ」と思って買った本であっても、しばらく読まずに放っておくものが多いこと。完全に無駄になってしまうこともあるのですが、中には数ヵ月後、数年後に書棚から取り出してインパクトを受けることがある。これは人生における意思決定にちょっと近いところがあるのではないかと思います。
 人生の岐路に立って、重要な意思決定をする。その際、多くの人は悩んだり、人に相談したり、慎重に検討することになるでしょう。僕は重要であればあるほどその場で決めてしまう傾向にあります。これはよくない。そう思って今は考えを改めるようにしていますが、数年前までの僕はそうでした。「やる」と決めた結果、大変な思いをしたり、自分の望んでいる人生とは別な方向へ向かっているような気持ちになる。選択が間違っていたのではないかと、疑ったり後悔することがあります。しかし、多くの場合、10年くらい経ってから、「そういうことだったのか」とわかるものです。
 無駄な失敗も重ねていると思いますが、重要な選択であればあるほど、自分の人生にとって意味がある。ただ、その意味するところはリアルタイムではわからない。10年後に書棚から取り出した本のように、タイムラグがあってようやく理解することになる。「やる」と決めなかったらどうなのでしょう? 書棚にない本を読むことはできません。買おうと思っても、絶版になっていることでしょう。
 コロナ禍によって、多くの人、企業が岐路に立たされています。今がチャレンジすべきときかもしれませんし、今はじっとこらえるべきときかもしれない。その人、その企業の置かれている状況によるでしょう。意思決定に際しては、自分が「チャレンジしたいのか」「逃げ出したいのか」を冷静に見極めることも必要ですね。「やらない」選択の中には、大変さから逃れたいという気持ちから来ていることが多い。それは自分の本心ではないことに気づくべきだと思います。

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