
おはようございます。
午前中は校正作業、資料作成、その他。午後1時、S氏とともに大樹町へ。大雪翌日の道路はかなりデコボコになっていた。だが、走りにくかったのは帯広広尾自動車道に乗るまで。その先は快適だった。取材は2時から。スロウ創刊号から何度か取材している。年月とともに変わるところもあれば、変わらないところもある。一度限りの取材では、このおもしろさはわからない。3時半頃終了。4時半帰宅。撮影したばかりの写真をセレクトして、S氏に送る。
テーマから離れても構わない
スロウ70号の取材も大詰めを迎えています。今週から来週にかけて、編集部は大わらわという状態でしょう。編集者の皆さんの健闘を祈ります。
スロウも70号を数えるまでになると、同じような特集テーマ、同じような取材先が増えてくることになります。したがって、同じような話も一部には出てくるのですが、同じようであって同じではない。人物、商品、活動は同じように見ても、時間の経過とともに変化するものです。変わらないもの(理念など)と変わっていくもの(商品や活動)。複数回取材すると、そのあたりがよくわかって、初取材とは異なる興味を覚えることがあるものです。
取材先では数々のヒントをいただいています。取材は編集者が行いますから、僕はその横でやりとりを聴いていることが多い。通常、撮影しているか聴いているかのどちらかですね。いいペースで取材が進んでいるときは、口をはさまないようにしています。
編集者にはそれぞれ個性があります。
ひとつは、質問力を駆使して、記事づくりに必要な情報を的確に入手していくタイプ。このように書くと、合理的で少し冷たく思われるかもしれません。実際には、とても人間的でフレンドリーな取材が多い。ただ、編集者は取材のプロであるため、話がテーマから大きく逸脱しないよう、必要なタイミングで必要な質問を発するようにしているものです。未熟な編集者の場合は、取材しているように見えても肝心の話を聞き忘れ、後からメールで尋ねたりする(僕はこのパターン)。
経験豊富な編集者でも、別なタイプの取材を試みる人がいます。テーマから離れていっても一向に構わないというスタンス。といっても、完全に離れて、取材テーマに二度と戻ってこない……ということは滅多にありません(過去、2、3度ありましたが)。たいていの場合、どちらかが「おっと、話が逸れましたね」などと言って、軌道修正が図られることとなる。取材の効率性は落ちますが、想定外なおもしろい話を聴くことがあって、別企画のヒントにつながることもあります。
編集者の個性だけではありませんね。取材相手のユニークさに助けられて、思わぬおもしろい話を聴かせてもらうことがあります。スロウの取材ではそのような機会が非常に多い。こちらから尋ねるまでもなく、斬新な企画やユニークな人物を紹介してくれたりする。スロウをよく知っていただいている人であれば、「次はこの人を取材するといい」と教えてくれる。これは創刊号の頃にはなかったことです。長く続けていると、取材先に限らず読者の方々もスロウ的な情報を知らせてくれる。ありがたいことです。
昨日の取材でもそのような場面がありました。しかも、その話題はS氏と僕が共通して関心を持ち続けているテーマ。こうした話の切り口はたぶん過去にない。数年前、僕が単独企画でつくった記事に少しだけ近い。特集になったら、インパクトがあるだろうな……。
企画やアイデアといったものは、会社の建物の中からは誕生しにくいものです。ネットで調べてもたいしたアイデアは浮かばない。誰かと話をする、会社や自宅以外の心地よい場所に身を置く、インスピレーションの湧く料理を食べる。そのような中から浮かんでくる(または天から降りてくる)。取材では「話」「場所」「食べ物」のうち、2つか3つ揃う確率が高い。取材すればするほど、アイデアを生み出しやすい体質になっていくのではないかと思います。
