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門外漢の原稿作成技法第59回 読み手のスピード感に配慮する

門外漢の原稿作成技法第59回 読み手のスピード感に配慮する

おはようございます。
 午前9時出社。会社で原稿を書く。午後も1時半から会社で原稿作成。5時間弱で7000字ほど進んだ。もう少しスピードを上げたいところだが、調子は上々だ。3時半帰宅。4時、ZOOMでイベントに参加する。5時50分頃終了。

「です・ます」に「だ・である」を加える

ずっと長い間、会社で原稿は書けないものと思ってきました。認識を改めるべきかもしれません。社内なので執筆を中断することもありますが、環境を整えれば自宅の書斎と同じように書き進めることができる。これはひとつの発見でした。
 原稿を書く際、重要なのはディスプレイの高さでしょう。ノートパソコンを使っていると、必ずといってよいほど首が痛くなり、やがて肩凝りに発展します。40代の頃まではさほど気になりませんでしたが、ふと気づくと肩がぱんぱんに張るようになりました。原因は明らか。そこでディスプレイの位置を20センチほど高く設置。最初は入力しにくいと感じましたが、慣れるとどうということはない。首痛、肩凝りはずいぶん軽減されることになりました。
 会社ではノートパソコン+eインクディスプレイの2画面を使用。昨日はディスプレイスタンドの位置を変更しました。ディスプレイ、キーボード、目。この3つの距離がちょうどよくなり、すごく入力しやすくなりました。原稿作成技法でも何でもありませんが、長時間原稿を書くには、作業環境を整えることが重要です。
 今書いている原稿は「電子書籍」がテーマ。内容は僕のブログテーマ「紙の本と電子書籍」と内容が一部重複します。過去に出版した本は、ブログの中身をほぼそのまま書籍化するという手法を使いました。今回はブログで書いた原稿をそのまま使うのではなく、素材として活用しています。
 文体も変えています。「紙の本と電子書籍」は「だ・である調」。今執筆中の本は「です・ます調」。書き始める前、少し迷いましたが、やはり「です・ます調」のほうが読みやすいのではないかと思ったのです。僕としては、「だ・である調」のほうが書きやすい。しかし、「だ・である」で書き続けていくと、たまに「ちょっと偉そうかも?」と思うことがあるんですね。ブログならさほど気にならなくても、本1冊分となると、「あなた何様?」という印象を与えかねない。
 一方、「です・ます」にも弱点があります。スピード感が失われて、少しもったりとした印象になる。読み手としては先を急いで読みたい。ストレスを与えてはいないだろうか、心配になることがあります。
 「です・ます」と「だ・である」の混在はよくないとされています。僕は上手に、あるいは巧妙に混在させるべきだ、という立場をとっています。この件に関しては賛否両論ありますから、スロウで書くときや原稿依頼を受けたときは、混在しないよう注意しています。
 自著の中では「です・ます」を基本としながら、少しだけ「だ・である」を混ぜることがあります。これはまどろっこしい文章にしないため。ていねいに書いていくと、必ずといってよいほど、くどい文章になるのです。几帳面な性格の人、あるいは相手に誤解されないよう絶えず気配りしている人は要注意。正確さを追求すると、文章は長く、くどく、まどろっこしくなる。読み手は先を急いでいるのに、スピードが上がらないというストレスを抱えることになるわけです。
 僕もこう見えて(どう見えるのだろう?)、ずいぶん気配りしながら文章を書いています。このため、いったん書いた後に言葉をそぎ落とすことが多い。執筆中の本は、今月末、電子書籍として発売予定。ブログ「紙の本と電子書籍」の文章と読み比べると、おもしろいのではないかと思います。

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