
おはようございます。
午前9時から2時間ほどかけて原稿を書く。メールで送る。これでひと安心と思っていたら電話がかかってきた。ひとつ忘れていたことがあった。急いで取りかかり、午後1時に送る。午後は買い物。柚子茶が確実に手に入るスーパーへ行く。帰宅すると、頭は休日モードになっていた。8時就寝。8時間睡眠。
スーパーの不思議
スーパーにレジが並んでいて、その中にセルフレジがあったら、僕は100%セルフレジを選んでいます。セルフレジは並んでいる時間が短い。というより、たいていの場合、並ばずに精算できる点がありがたい。ただ、バーコードの当て方が悪いのか、読み取りに時間がかかったり、「商品を戻してください」とか「係員が来ます」といった妙なメッセージが出てきます。これはちょっとしたストレスではあるのですが、それでもセルフのほうがいい。
なぜそう思うのか? それはレジの前で何もせずにぼーっと立っている状態から解放されるからに他なりません。セルフではないレジで精算すると、消費者は何もすることがない。目の前にいる人が忙しく働いていて、それをじっと黙ってみているというのは、僕にはちょっと耐えがたいんですね。レジ係の人に対して申し訳ない気持ちになってくる。せめて、その場で袋詰めできればいいのに……と、つい思ってしまいます。
海外のスーパーに行くと、店員がレジを打っている間、客が買い物袋に商品を詰めるというケースが多い。これは合理的であり、客が手持ち無沙汰な気持ちを味わわなくて済むことになります。客が袋詰めしやすいように、レジの台が広くなっている。店員と客がおしゃべりしながら、それぞれレジ打ち、袋詰めをする。ちょっとした共同作業をしているような感覚。このほうが買い物は断然楽しいに違いありません。
日本のスーパーでもちょっとした会話が展開されることもありますが、店員と客の役割は明確に別れています。合計金額が算出されるまで、客は商品に手を触れてはいけない。そんな雰囲気が漂っています。客は購入する商品を選ぶだけ。精算時には、すべて店の人にやってもらわなければならない。この小さな無力感を買い物のたびに味わう。ここに僕は問題意識(?)を感じていました。
セルフレジが導入されたおかげで、この重苦しさから解放されることとなりました。理想としては、店員と客が分業するようなスタイルかな? なぜ、日本にそのようなスーパーが見当たらないのか、不思議でなりません。
ここまで、スーパーについて書いてきましたが、これは他の業界にも当てはまります。20年くらい前、ガソリンスタンドがセルフ化されていきました。このときも「助かった!」と思いましたね。給油が終わるまでじっと待っていなくて済む。価格の問題ではありません。客にもできることがあればやりたいという欲求があるのです。
セルフ化、あるいは店員とのコラボレーション。たぶん21世紀に入った頃からニーズが顕在化していったのではないでしょうか? 「自分でできる」という小さな達成感、あるいは店員と共同作業をするという充実感。このようなものを客は求めている。あらゆる業界にセルフとコラボレーションが広がっているのだと思います。
以前は専門家でなければできなかったことが、技術の進歩によって素人でも扱いやすくなってきた。専門知識がなくても、見よう見まねでできるようになった。このため、ちょっとした印刷データを自分でつくる人もいますし、電子書籍もその気になればつくることができる。もっとも、プロの仕事とは質的に違いがありますから、この場合はセルフよりコラボレーション型のほうが望ましいでしょう。
いすれにせよ、顧客にどのように参加してもらうのか。あるいは、どのような参加の仕方を顧客は望んでるのか。このニースを把握することが重要ではないかと思います。