おはようございます。
クナウハウスから荷物の移動。10時40分、SLOW livingへ。前日に続いて取材を受ける。午後は買い物。次から次へと不足しているものが見つかる。グランドオープンまで、一通り揃えることになる。4時、ミーティング。プレオープンの振り返りと改善案。みんな細かいところまで観察している。5時半終了。6時半帰宅。
社名変更発表
SLOW livingオープンと社名変更の記事が新聞に載った。すでに決定事項であり、6月1日からは新社名を名乗ることになる。だが、「本当にこれでよいのか」と今も考え続けている。それは懐疑的な意味ではなく、自分・自社にとって歴史的出来事であるからだ。名前を変えるのだから、歴史的であることは疑いない。数ヵ月後か1年後には「これでよかった」と思えてくるはずだ。
これから起こることはある程度予想がつく。それは社史からもある程度わかる。そして、20年くらい前に古参幹部から聴いた「昔はこうだった」という話。これが実にありがたい記憶として残っている。文章として記録に残すべきか躊躇するような、ソーゴー印刷の裏面史。そのうちの一部は社内報に載っていたはず。確かめておきたいところだ。
社史として記録されるのは、組織変更、役員・幹部・社員、社屋・設備、事業・商品、売上・利益といったような「事実」が中心となる。社風や企業文化といったものは、社史を作成した人の意図が混じることになる。一面では正しいが、触れられていない部分が存在する。記録しておきたい出来事・エピソードとそうではないものが選り分けられ、不都合な史実は闇に葬られることがある。これはどのような会社にも当てはまるのではないかと思う。
そういう裏面史を発掘するには社歴の長い人の存在が欠かせない。「昔はこうだった」という話は、内容によって煙たがられることもあるが、その中には貴重な史実が隠されている。公式の社史と照合することで、当時の本当の姿がおぼろげながら明らかになっていくのだ。
そのようにして僕が把握した50年前のソーゴー印刷は、今日の社風とはずいぶん異なる会社だったようだ。かなりワイルドな社風だったに違いない。武勇伝もあれば、事件・事故もあった。聴いたときには耳を疑った。ただ、1970年代はそのようなものだったのかもしれない。他社の歴史を聴くと、やはり同じような経緯を経て今日に至っている。
したがって、「これから起こることはある程度予想がつく」と書いたものの、50年前と同じことが起こるわけではない。時代環境の違いと我が社の社風の変化によって、現象面としては違ったものとなるだろう。しかし、ここで働く人々の気持ちには、50年前と同じような揺らぎが現れるのではなかろうか? 僕自身「これでよいのか」という揺らぎの中にいる。程度の違いはあっても、揺らぐのは自然なことだ。
気持ちや感情といったものは、社史にはほとんど記されることはない。だからこそ、何らかの形で記録する必要があるのではないか? デジタルの時代、気軽に動画を残すことができるのはありがたいことだ。気持ちを言葉で表現するのは容易ではない。動画であれば、そのまま記録することができる。
ソーゴー印刷株式会社と名乗るのも、残り1週間限りとなった。50年前は合併によって新社名となったが、今回は業態変革による社名変更である。会社のみんなが、株式会社クナウパブリッシングという社名に愛着を感じるかどうか。この社名を好きになってもらえるよう、社名の由来、創業以来の歴史、社名に込められた思いを伝え続けていく必要がある。コーポレートロゴが期待以上の素晴らしい出来映え。ロゴ制作プロセスについても、しっかり記録しておきたい。