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仕事観について126 ソーゴーからクナウへ③

仕事観について126 ソーゴーからクナウへ③

おはようございます。
 午前10時、H社訪問。11時半帰宅。早めの昼食。12時半、ノースランド。帯広ロータリークラブ例会。弁当持ち帰りだと思っていたら、ちゃんと食事が用意されていた。2度目の昼食。2時帰宅。3時出社。机移動後、初めて会社で仕事をする。6時半帰宅。
 (株)クナウパブリッシングに社名変更した、記念すべき1日目。だが、華々しいことはなく、静かに一日を終える。看板、WEBサイトを急いで変更せねば……。すべきことが次々と浮かんでくる。

理念と社名の関係

社名の付け方にはさまざまな種類、考え方があると思います。味わい深い社名も、わかりやすい社名も、発音しにくい社名もある。僕の社名に対する考え方は、「理念を凝縮させたものであること」。
 「ソーゴー印刷」という社名は理念との関わりが薄い。先代社長も僕と同意見だったでしょう。社内には、ソーゴーを「so, go(さあ行ってらっしゃい)」とプラスに解釈する人もいます。長年使い続けてきた社名には愛着があり、そこに意味を見いだしたいと考えるようになる。ありがたいことでもあります。ただし、ソーゴー印刷が理念に基づいて命名された社名ではないことは明らかです。それゆえ、先代も社名変更について考えていました。もう20年以上前に話です。
 クナウパブリッシングの「クナウ」は、福寿草のアイヌ語「クナウノンノ」から来ています。「ノンノ」は花を意味する言葉。厳しい冬が終わり、雪解けの頃真っ先に花を咲かせる、北海道を象徴する花でもあります。
 福寿草の花言葉は「幸せを招く」「永遠の幸福」「思い出」。江戸時代には「福告ぐ草(フクツグソウ)」と呼ばれていたそうです。その後、開花期が長いことから長寿の意味を込め、「福寿草」という名前が定着したと言われています。福寿草は、幸福と長寿を表す縁起物の植物なのです。
 社名後半部分の「パブリッシング」は、昨日書いたとおり、「公に(publicus)する(-ish)こと」を表しています。幸せを招く心豊かなストーリーを広く世の中に伝えていく。そのような意味が社名に込められています。
 これを我が社の経営理念と照合すると、どのようなことになるでしょう。
 「私たちは価値ある情報を創造、発信、記録することによって、豊かさと幸せの輪を広げます」(2002年制定、08年改定)
 ほとんどピッタリ一致していますね。正直に言うと、意図してこのような社名を命名したわけではなく、「クナウパブリッシング」に社名が決まってから、理念との一致に気がついたのです。驚きました。
 現在の経営理念の後半「豊かさと幸せの輪を広げます」は、2008年に変更された部分です。それ以前は「社会に貢献し続けます」でした。2008年春から3ヵ月くらい考え続けて、「豊かさと幸せの輪」という言葉が浮かびました。しかし、これは僕が考え出した言葉ではなかったのでしょう。2004年に「クナウマガジン」が誕生し、「クナウ=福寿草」と頭にインプットされていました。また、スロウ創刊当時から「心の豊かさ」が最重要キーワードのひとつとなっています。「豊かさと幸せ」は理念改訂前から、僕に与えられていた言葉だったのです。
 自社にとっての理想、あるいは経営目的をどのような形で実現させていくのか。その根本となる考え方を表すのが経営理念。それをさらに一言集約させたものが社名。それが僕の考える理念と社名の関係。クナウパブリッシングに社名変更したことで、それが言葉の上では実現することとなりました。あとは、現実の企業活動を通じて形にしていかねばなりません。社名から力を得て、今、やる気が高まっている状態です。
 明日はコーポレートロゴに話をしましょう。(つづく)

ソーゴー印刷株式会社

〒080-0046 北海道帯広市西16条北1丁目25
TEL.0155-34-1281 FAX.0155-34-1287

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