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取材記録32 長距離ドライブの恩恵

取材記録32 長距離ドライブの恩恵

おはようございます。
 朝6時半、会社に立ち寄ってから出発。目的地は斜里。日帰り圏内ではあるが、やや遠い。途中、小清水で買い物。10時半頃到着。取材というよりも仕入れが目的。SLOW livingで販売したいと思う作品が揃っていた。次に訪れたのは小清水。ここも目的は仕入れ。前回訪れたときとは異なる作品が並んでいる。斜里でも小清水でも、旺盛な創作意欲から刺激を受けることとなった。7時過ぎ帰宅。往復で8時間運転。こうした取材はいつまでできるだろう? まずはあと5年続けてみようと思う。

自由とアイデア

長距離ドライブは体、とりわけ目に負荷がかかるわけですが、得るものもあります。毎回というわけではありません。数回に一度、素晴らしいアイデアが浮かぶことがある。どのような状況の時にアイデアが浮かぶのか。本当のところはわかりませんが、「会話の内容」「風景」「心の状態」の3つがポイントではないかと考えています。
 昨日はいいアイデアが複数浮かびました。SLOW livingの仕入れが目的という旅でしたらから、浮かんだアイデアは店に並べる商品企画。全く新しい商品と既存商品の組み合わせ。あと、既存商品のバリエーションというアイデアもありました。
 こうした新商品アイデアは、頭の中であれこれ考えたり、誰かと話している間はいくらでもふくらませることができる。問題は行動。実際に形にしなければ意味がありません。行動という段階までもっていくことのできるアイデアはさほど多いわけではない。けれども、昨日浮かんだアイデアはどれも実現可能。うちひとつは、アイデアが浮かんだ2時間後には、実際に図に書いて話を進めていくことになりました。本当に可能なのかどうかは未知数ですが、うまくいけば8月には完成しそうです。
 社名が「ソーゴー印刷」の時代には、どうしても「印刷」が頭の中心部分にありました。「クナウパブリッシング」に変わり、パブリッシングの意味を広く持たせるようにした。すると、紙媒体の呪縛(?)から自由になったのか、アイデアが出やすい体質に変わりつつあるような気がします。パブリッシングの元々の意味は「公にすること」。紙媒体の出版にこだわることはありません。我が社で行っているあらゆる活動がパブリッシングの範疇にあると考えてよいでしょう。
 「何をやってもよい」というのは自由であると同時に、「深く考えなければならない」ことでもあります。自由とは僕にとっては重たいもの。実際、多くの人は自由を求めていながらも、自分を不自由な状況に置こうとする。それは自由の重みをよく知っているからではないかと思います。自分の行動を自己規制し、「これをやってはいけない」と勝手に考える。
 20年前、東京の同業他社の人だったと記憶していますが、「印刷会社は出版に手を出すべきではない」と言われたことがありました。出版印刷は行っても、印刷会社自ら出版事業に乗り出すべきではないという意味。20年たち、さすがにそのようなことを言う人はいなくなりました。事業領域は環境変化とともに見直すべきもの。見直すには「自分たちは自由なのだ」という気持ちを持つ必要があります。
 自由の中からクリエイティブなアイデアが浮かんでくる。日々制約の多い仕事をしていたとしても、頭の中まで制約で縛られる必要はありません。我が社の理念体系の中に「自由」という言葉は登場しませんが、「豊かさ」とか「幸せ」を得るためには、心の自由と活動の自由が欠かせないのではないでしょうか。誰かから与えられるのではなく、自ら自由を獲得した人が中心となって、魅力的な商品がつくられていくことになるでしょう。

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