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門外漢の原稿作成技法第72回 適正な情報量

門外漢の原稿作成技法第72回 適正な情報量

訳あって、午前中の予定を変更した。朝3時起床。3時半から原稿を書き始める。ゆっくりめのペースではあるが、着実に書き進めていく。午後1時半、SLOW livingのミーティング。4時半帰宅。1時間ほどパソコンに向かう。5時45分夕食。6時半、帯広柏葉高校。協賛会運営会議。8時半帰宅。

「ちょっと足りない」がちょうどいい

僕のもくろみでは昨日の午前中に原稿が仕上がっているはずだったのですが、想像以上にスロウペースとなりました。
 書きたいことがたくさんあると、ペースが落ちる。これは何度も経験してきたこと。書きたいことがたくさんあるのはよいことなので、スロウペースが悪いわけではありません。反対に書くべき材料があまりない、ということもあります。この場合もやはりペースが落ちる。
 仕事の効率性を高めるには、適正な情報量であることが一番。取材ではいつも心がけているわけですが、思い通りにいくことは少ない。どのあたりが適正レベルなのかというと、「ちょっと足りないな」と思う程度。食事にたとえれば、腹八分。僕の場合、腹八分と思っても、つい120%くらい食べてしまうことがあります。腹六分くらいがちょうどよいのかな?
 取材では反対の現象が起こることがあります。決定的に少なすぎるということがたまに起こる。これは撮影に意識が向かいすぎて、取材がおろそかになってしまうようなケース。編集者と2名で取材する場合、このようなことはありません。僕の担当ページであっても編集者が話を聴いてくれる。ICレコーダーを頼りに執筆することが可能です。
 ここからが本題。なぜ「ちょっと足りない」くらいがちょうどよいのか。ここですね、ポイントは。情報が多すぎると、集めた情報をできるだけ書きたい、誌面に載せたいと考えてしまいます。ここがちょっとした落とし穴。取材相手から聞いたことをそのまま書いて、原稿を仕上げてしまう。誰が書いても同じような記事になってしまう可能性があるのです。
 取材でたっぷり話を聴くのはよいことなのですが、聴いたことをすべて載せようとしない。できるだけ書かないようにする。ここが雑誌の場合は重要であり、書き手の心得と言ってよいのではないでしょうか。誌面、文字数は限られています。自分の伝えたいことを伝えるには、ある程度まとまった字数が必要。取材相手から得た情報と自分の伝えたい情報。このバランスが重要。相手の話そのままではいけないし、反対に自己中心的な記事になってもいけない。僕の場合、やや自己中心的な側面がありそうですが、何とかバランスを保つようにしています。
 このバランスは企業経営にもそのまま当てはまりそうですね。先ほど、来客と経営指針の話をしながら、ふとそんなことを考えていました。

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