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偶然とその前後83 モデル撮影

偶然とその前後83 モデル撮影

午前8時SLOW living。10時15分、H氏、N氏とともに池田町へ。家族モデルの撮影。使用するのは2カットだが、何パターンも撮影した。こういう撮り方をするのは、10数年ぶりだろうか? 昼過ぎ終了。1ヵ所立ち寄ってから帰社。午後はM氏とともに音更の風景を撮影。午前中、ずっとローアングルで撮影したためか、動きがやや鈍い。十勝牧場にはレンタカーでやってきた観光客が多かった。買い物をして、4時半頃帰宅。

フィルムカメラ時代のモデル撮影

考えてみると、モデル撮影は10年以上行っていない。取材で人物を撮る機会は多いが、モデル撮影とは異なる。作り込むような撮り方はほとんど忘れかけていた。H氏、N氏がいなければ、きっと撮影は成立しなかったに違いない。
 昨日は2人が小道具を用意し、場所を決め(ロケハン済みだった)、人物の配置をあらかじめ考えていた。カメラを構え、シャッターを押すだけ。僕はフレーミングとタイミングを考えるだけでよかった。ローアングルという以外は楽な仕事でもあった。だが、楽な仕事ほど用心せねばならない。過去の痛い経験から学んできた。必要以上にたくさん撮った。後加工の必要があるため、カメラでは最高の画素数に設定した。連写したら、SDカードへの記録にずいぶん時間がかかった。
 フィルムカメラの時代は36枚撮り。連写するとあっという間にフィルム1本を撮り終わってしまう。1カットにどのくらい撮影しただろうか? たぶん、1カット1本。大事なカットでは3本くらい撮ったと思う。
 モデル撮影の場合、撮影が長引くとモデルもフォトグラファーも飽きてくる。だから、僕の場合は1カットに20分以上かけることはなかったと記憶している。たぶん、平均10分。このうち、モデルにカメラを向けている時間は5分以内だ。だが、1カット5分というわけにはいかない。撮影以外に一番時間を使うのはヘアメイク。ちょっとした合間に撮影に介入し、髪の毛を直したりする。次にスタイリスト。微妙に服のしわを伸ばしたりする。クライアントの立ち会いがあると、ポラを見せる時間が必要となる。ここがモデル撮影のやっかいなところ。フォトグラファーが「終了」と言えば撮影は終わる。だが、僕はヘアメイクとスタイリストの仕事をさえぎって終了することはなかった。撮影に関わる全員のこだわり度と疲労度を考えながら撮影するようにしていた。
 ファッション誌の仕事をしていた頃は、一度に10カット以上撮影することもあった。まずヘアメイクに1時間かかる。撮影は1カット10分以内。モデル撮影の合間にブツ撮りをすることもあった。後片付けを含め、3時間程度には収まったと思う。
 その後、みんなで食事をすることが多かった。一番のお気に入りはしゃぶしゃぶ食べ放題の店。みんな若く、とんでもない量を食べた。おかわりを重ねると次第に質の低い肉が出るようになるのだが、5回おかわりすると最初の皿と同じ肉質になった。鍋がどろどろになってもみんな平気だった。当時、キャノンボールシティの近くにあったしゃぶしゃぶ店。今もあるのだろうか?
 今朝は昔話になってしまった。

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