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門外漢の原稿作成技法第73回 取材ノート

門外漢の原稿作成技法第73回 取材ノート

午前6時半出社。一気に原稿を完成させねば。8時SLOW living。9時帰社。最後の数行がまとまらない。未完のままレイアウト作業をする。11時、再び原稿。字数オーバーとなったが、最後までたどり着いた。インデザインにテキストを流し込む。インデザイン上で字数調整。昼頃まとまった。あとは見出しとプロフィールを残すのみ。午後はSLOW living関係の用事のために時間を空けておいた。活動は3時過ぎから。用事を終えたら、夕方になっていた。

オートメモの弱点

記事づくりでは毎回何かしらの試行錯誤をしています。今回は「取材ノートをとらない」+「後割」。ふだんは一応取材ノートをとるようにしています。僕の書く文字は非常に読みにくく、自分でも何を書いたのかわからなくなる。その上、ノートをとっているうちに相手の話を聞き漏らしてしまうことがある。そんな理由もあり、ノートをとらずICレコーダーの音声だけを頼りに原稿を書くことにしてみたのです。
 加えて、後割。後割とは原稿を書いた後に割付(レイアウト)を行うこと。先にレイアウトするのは先割といいます。どちらがやりやすいか。これは人によって異なるもの。どちらでも構わないという人の場合、デザイナーの仕事の入り具合によって決めることもあるようです。
 僕はもっぱら先割で原稿を書いてきました。誌面イメージがわかっているほうが書きやすい。しかし、今回は「書きたい」という気持ちが強かったためか、後割に変えてみた。結果はどうか……。やはり、僕には先割が向いているようです。
 今回、原稿執筆に結構時間を要してしまいました。最大の原因は取材ノートでした。オートメモによるテキストデータはあるのですが、取材ノートの代わりにはならない。取材現場にいた4人の声が一通りテキスト化されている。手書きのノートなら取材相手の言葉のみ記録できる。また、重要度の低い話を書き留める必要はありません。オートメモのテキストは23000字ほどありました。取材ノートならその1/20から1/50の間でしょう。
 取材ノートとオートメモの併用。そして、先割。このスタイルは変えるべきではないとわかりました。
 原稿執筆場所を自宅以外で行ったのも、試行錯誤のひとつでした。会社でも原稿が書けるようになりたかった。これは半分だけうまくいきました。記事全体の半分近くは会社、残り半分は自宅と空港ラウンジ。一番頭を使う部分は会社で書いたのです。
 今回はもう一本、興味深い記事を書く予定でいます。取材はこれからですが、僕が50年前に謎だと思っていたことが解明されるかもしれません。今度はオーソドックスな手法で書こうと思います。

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