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偶然とその前後88 シンプル

偶然とその前後88 シンプル

10月18日。午前10時半、自宅から会議に出席。帯広市高等教育まちづくり推進会議。会議はハイブリッド。ZOOM参加は4名ほどだった。12時、組合理事会。1時半出社。2時来客。19日。午前8時半、来客。2時間弱ミーティング。11時、一緒にT社を訪問。昼頃帰宅。すべきことが山積み。午後は書類作成がメインの仕事となった。20日。7時半SLOW living。7時45分出社。11時、Sさん宅を訪問。写真の返却。午後1時半、自宅から北海道経済部懇談会に出席。配付資料の中に注目すべき情報があった。3時半からは再び書類作成。6時夕食。7時、中小企業家同友会とかち支部拓の会6グループ(電子書籍グループ)例会。各プロジェクトの進捗報告。報告は15分ほどで終わり、あとはフリートークとなった。9時終了。

複雑も悪くはないが……

考えてみると、昔はシンプルな働き方だった。雑誌の記事または広告を制作するため、企画を練り、写真を撮り、原稿を書く。ときどきレイアウトをする。成果物を出版社に届けて仕事は完了する。シンプルだからこそ、大量の仕事をこなすことができた。仕事が立て込んだときは睡眠時間を削って働いた。反対に時間的余裕のあるときには旅行を楽しんだ。撮影と暗室作業の時間も確保でき、年1回ペースで個展を開くことができた。
 40代以降は複雑な働き方となっていった。目の前にある具体的な仕事をこなすだけでは許されない立場にもなっていた。常に抽象的な概念が頭の中の多くを占め、具体的な仕事をこなすのに苦労する日々となった。原稿の執筆速度は高まったが、本数は大幅に減少した。撮影量も激減した。会議に出席したり、書類を作成したり、考え事をする時間が増えた。つまり、時間の使い方が複雑なものとなっていった。
 これは僕ばかりではなく、多くの人がたどる道なのかもしれない。子育てをしている人はもっと複雑な生活をしているのだろうか? そのあたりはよくわからないが、僕の場合は、30代までは比較的シンプル。40歳以降、どんどん複雑なことになっていった。
 今後、どこかの時点で再びシンプルな仕事、シンプルな生活を取り戻さなければならない。複雑な問題を処理できなくなる時期がやってくるからである。複雑な仕事と生活に対応できる人たちに譲るのはいつか? その日に向けて準備していく必要がある。
 とはいえ、複雑な仕事・生活も悪いものではない。シンプルなままではわからなかった現象の意味が理解できるようになってきた。関係ないかもしれないが、食べ物の複雑な味がわかるようにもなったようだ。味の好みは苦みにシフトしていった。まてよ、味覚は複雑な仕事とは関係ないかな? 僕は昔から苦いものが好きだったからだ。子供の頃からフキノトウをおいしいと思って食べていた。
 シンプルな仕事・生活をしながら、頭の中では複雑かつ抽象的なことを考え、複雑な味覚を楽しむ。そんな暮らし方が理想的であるように思えてくる。僕の望んでいるものは極めてシンプルであるからだ。シンプルを求めれば求めるほど複雑になっていく。ここ20年はそんな生活を送ってきたが、自分自身の働き方改革をすべき時期が近づいている。シンプルなものに修正していき、もっと働ける状態を取り戻す必要がありそうだ。

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