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門外漢の原稿作成技法第77回 チャットGPTで文章作成技法は変わるか?

門外漢の原稿作成技法第77回 チャットGPTで文章作成技法は変わるか?

8日間も投稿をサボってしまった。もはや「業務日誌」の体をなしていない。先週は「写真選び」「原稿執筆」「調査活動」が主な仕事。真剣にパソコンに向かうが、スピードは上がらない。もっと効率的に作業を進められないものか。常に考えていることだが、明確な答が得られないまま20年以上経とうとしている。

チャットGPTの弱点

このところ「チャットGPT」の話題が沸騰しています。もしかすると沸騰しているのは僕だけかもしれません。僕以外の誰も、チャットGPTについて話題にしようとしない。けれども、このツールのすごさを知ると、大変な変化が起こりそうな気がします。
 そもそもチャットGPTとは何か? サンフランシスコのOpenAI社が2022年11月に公開したAIチャットボット(自動応答システム)。もっと平たく言うと、質問を入力すると自然な会話の形でAIが答えてくれるというシステム。公開から2ヵ月でユーザーが1億人を突破したと言いますから、やはり話題沸騰というのは誇張ではないでしょう。
 僕も早速使ってみました。試しに「プリンの作り方」について尋ねてみると、確かにちゃんとした作り方が返ってきます。いろいろなサイトで調べてみると、かなりの難問にも対応したり、曖昧な事柄であってもちゃんとした説明が表示されたりするらしい。
 多くの人が「チャットGPTを使って悪用する人が増えるのではないか」と心配しています。学生が論文やレポートに利用するとか、フェイクニュースを量産するといったような悪用。チャットGPTで書かれたものかどうか、判別するシステムも必要になってきそうです。
 これとは別に、仕事の効率化を図るためにチャットGPTを使う人が今後爆発的に増えていきそうな気配です。ライターが失業するのではないかと心配になってきます。一部の分野では実際、そのようになる可能性がありそうです。ネット上に豊富に情報があふれていて、それを再構成すればよいような情報。こうした文章はチャットGPTに取って代わられるかもしれません。
 僕らの仕事に影響はあるのか? 多少、あるいは一定程度の影響はありそう。けれども、少し安心しています。というのも我が社の雑誌では、程度の差はあれ主観を交えた文章を書くようにしています。これはチャットGPTにはできないはず。血の通った人間が書くしかありません。
 もうひとつ、決定的なものがありました。僕は試しに「北海道帯広市について」チャットGPTに説明を求めたのです。その回答は……。
 原文をそのまま載せようと思いましたが、あまりにも奇っ怪な回答だったため、載せるのをやめることにしました。結論として、ローカルな情報について説明するのは苦手であるという事実。我が社が地域出版を続ける限りは安泰ということか? これも数年経つと状況は変わっていくことでしょう。AIでは書くことができないような文章を書く。そのためには「取材活動(一次情報)」と「主観的文章表現」が鍵となるでしょう。
 それにしても、チャットGPTで生成された文章があふれる世の中がやってきたとしたら、ちょっと不気味な感じがしますね。

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