
久しぶりの東京出張。10月19日は「中小企業全国懇話会 第17回全国交流大会」。帝京大学ラグビー部前監督、岩出雅之氏の講演を聴く。この言葉を聞くために東京に来たのだ、と思うような単語とその説明があった。さっそく、ザ・本屋さんに本を注文した。講演終了後は吉祥寺へ向かう。S社S社長らと旧交を温める。お互い、もう夜中まで飲食する体力はなく、9時頃吉祥寺の宿へ。翌朝は井の頭公園を歩く。ついでに駅北口まで足を延ばす。ハーモニカ横丁は健在だった。昔よく通った「ささの葉」もあった。S氏によると「吉祥寺は変わったが、西荻窪はさほど変わっていない」という話だった。
沿革史と各種データ
周年記念誌の制作で意外に苦労するのは、沿革史と各種データをまとめることでしょう。過去の周年記念誌、たとえば10年前の記念誌が存在する場合は直近10年分を加えるだけなので、比較的楽と言えるかもしれません。けれども、10年分ではあってもきちんと記録されているという保証はないのです。史料があちこちに分散していたり、データ化されていなかったりするなど、思わぬ苦労を味わうことを覚悟せねばなりません。
沿革史や各種データのページは早めに着手するほうがよい。これは僕自身の経験から実感したことです。
初めて制作する周年記念誌では、どのような形式でまとめていくのか、あらかじめ方針を決めてから制作を進めるようにしましょう。その際、心に留めておくべきことは、10年後の周年記念誌を編纂する人がやりやすいような方法にしておくこと。
沿革史は年表としてまとめられることが多いと思います。したがって、エクセルの表になっていると制作しやすい。項目を追加するのも容易です。ところが、エクセルの年表をそのまま載せている周年記念誌ばかりではありません。その都度、印刷会社のデザイナー(またはオペレーター)がテキストを流し込んだと思われる記念誌が案外多いのです。これは編纂部員、デザイナー、どちらにとっても負担に感じる作業。沿革史は歴史的事実がわかりやすくまとめられていれば役割を果たすのですから、デザイン的に凝る必要はありません。効率よくまとめられる方法を選択しましょう。
年号は西暦と元号の併記が望ましいと思います。元号だけではわかりにくいもの。また、西暦だけだとイメージとして伝わりにくいことがあります。西暦・元号併記に加え、当時の社会情勢や世の中の出来事を記載すると、より伝わりやすくなるでしょう。
沿革史以外に掲載すべきデータは多くなりすぎないよう注意してください。どのようなデータが重要なのかは、学校、団体、企業によって異なります。すべてのデータを周年記念誌に収めようとすると、それだけで相当なページ数を費やすこととなるはずです。データばかりになると、本としての魅力が低下することになります。総ページ数の1/4以内を目安に沿革史と各種データをまとめるようにしましょう。
※写真は吉祥寺・ハーモニカ横丁にあるのれん小路。朝だったので店はシャッターが下りていた。