
自宅でミーティング。経験者がいると心強い。よくわからなかったことが具体的事例とともに理解できた。午後はいくつか用事を済ませてから、自宅で仕事をする。
校正作業の実際
校正とは「表記の誤りを修正する」こと。間違っている箇所を赤ペンで指摘し、余白に正しい表記に訂正します。修正箇所を見落とされないよう、必ず赤ペンを使うようにして下さい。
プロの編集者、校正者の場合は校正記号を使って誤りを修正していきますが、周年記念誌編纂部の人たちが正しい校正記号を覚える必要はないでしょう。どこをどのように直したいのか。それがきちんと伝わるような指示を出せばよいのです。
参考に、校正記号の例を示します。必ずしも、記号にこだわる必要はありません。プロの編集者であっても、自分独自の記号(?)を使って校正している人がいます。誤解を招きそうな修正箇所には、ていねいに指示文を書くこともあります。
ページの余白に書き切れないほどの修正が行われることもあります。本来であれば、これほどの修正は避けたいところ。しかし、「校正」しながら、実際には「校閲」や「推敲」もされるものです。事実誤認が発見された場合は、正しく書き直さなければなりません。
数10字に及ぶ修正を赤ペンで書いていくのは大変です。デザイナーの負担も増すというもの。僕の場合は、修正のテキストを打ち込んでデザイナーにメールで送るようにしています。デザイナーはコピペすればよいので、このほうがミスが起こりにくいはず(ミスが皆無になる訳ではありません)。
一通り赤を入れたら、校正紙の上(左右の場合もある)に付箋紙を貼るようにして下さい。「修正箇所がある」という印です。初校では大半のページに付箋紙が貼られることになるかもしれません。2校では付箋紙がほとんど貼られてないという状態を目指しましょう。
周年記念誌の場合、校正作業は複数のメンバーで行うほうがよいでしょう。通常は執筆者と編纂部員。さらに、編纂部長は全ページ確認するようにします。これに加えて、印刷会社・出版社の校正者がチェックすると安心感が増すはずです。表記ゆれ、英数字・記号の全角・半角、年号の表記、同音異義語、ら抜き言葉……など、うっかり見落としがちなミスが多いもの。立場・視点の異なる複数の目でチェックするのが校正の精度を高めることにつながります。
校正作業で一番多いのは「単純な入力ミス」。近年では文章校正ソフトを使う人が増えているようです。無料で使えるものから、プロ向けのものまで多種多様。入力ミスを発見するだけなら、無料版でもけっこう使えそうな気がします。ただし、校正ソフトは万全ではありません。やはり、最後は人間の目でチェックするようにしてください。
※写真は1971年会社案内より。写真課。