おはようございます。
昨日もいいペースで仕事が進みました。プレゼン資料1本完成。写真セレクト作業。社内報原稿完成間近。
僕の働き方はテレワークといったものではりませんが、テレワークのメリットとデメリットが体験できるような働き方といえます。そして、日々考えさせられるのは「組織って何なのだろう?」ということ。ときどき自分でもわからなくなることがあります。ですから、常に「組織である強み、メリット」について考え続けなければなりません。
自立から相互依存へ
結局のところ、「相乗効果が期待できるから組織があるのだ」というのが僕の考えです。もう一つ、消極的理由としては、病気等の理由で「一時的に離脱してもカバーしてもらえる」というのも組織のいいところ。
相乗効果のほうは注意して観察しないと目に留まりにくい。一方、一時的カバーはほぼ毎日のように見つけることができるものです。たとえば、「子供の通う学校の参観日」といった理由で有給休暇を取得する。これは会社員ならたいてい可能です(会社にもよる)。仕事内容にもよりますが、フリーランスや自営業の人なら仕事優先ということになるでしょう。
僕にもほんの少し経験があります。フリーで働く場合、けがや病気は命取り。仕事に穴をあけるとその後、ぱったり仕事がこなくなってしまいます。だから、「這ってでも働く」というつらい経験をすることとなる。
会社組織というものはありがたいものです。それも、カバーしてもらいやすい規模の組織がいいですね。組織が大きくなりすぎると別な問題が生じそうな気がします。僕の感覚では、20~70名くらいの規模が組織として適正範囲なのではなかろうか? これ以上になると、組織の階層が増えて、コミュニケーションがとりにくくなる、というのが僕の考えです。
さて、問題は「相乗効果を生む組織」のほうなんですね。それを効果的に使っているところは、組織力が高い企業ということになります。我が社の場合、どうなのでしょう? 気になります。
相乗効果を生み出すには、当事者がそれぞれ一人前のプロでなければなりません。一人前の人と半人前の人が仕事で組んだとしても、半人前の人はアシスタントになるのが精一杯。相乗効果というからには、お互いに自分の持つ価値を提供する必要があるわけです。
したがって、組織力を発揮するためには「自立した人」が揃っていることが条件となる。
自立したプロが協力し合って、それぞれの能力以上の成果を生み出すことのできるような組織。それが相互依存という状態。我が社は各部署、そして会社全体で相互依存を目指しています。
ここで注意しておきたいのは、自立した人とは「ひとりで何でもできる」という意味ではないといいうこと。ある程度は職域が広いほうが社内ではありがたい存在となるわけですが、器用貧乏に陥ってはいけない。むしろ、ひとつの分野で抜きんでた才能を発揮してほしいと僕は願っています。個人のコア・コンピタンスを磨くのです。
固い組織を目指す
作家の堺屋太一氏はすぐれた組織の3条件を提示しました。
1.大きな組織
2.強い組織
3.固い組織
日本では企業数の99.7が中小企業。勤め人の70%は中小企業で働いているそうです。我々の勤める中小企業はすぐれた組織の条件を備えているのでしょうか?
まず、規模においては大企業に太刀打ちできません。当たり前ですね。多くの中小企業が価格競争力という点で弱いのは、生産規模、事業規模が小さいためであったり、設備力が劣っていることによるものです。
強い組織という点ではどうでしょうか。強さの尺度のひとつは目標達成能力の高さということになるでしょう。何が何でも達成するという強さ。これも大企業に分があるような気がします。また、固有技術や特許といったものも強さの源泉となるものです。規模は小さくとも、強力なコア・コンピタンスを持っていたり、有力な特許を保有する企業があります。我が社も自社の強みを磨き続けなければなりません。
3番目の「固い組織」。ようやく中小企業に有利な条件が出てきました。
固い組織とは何か? 僕の解釈では「組織成立の三要素」がしっかりしている会社のことです。社員全員が共通の目的に向かって努力しており、そのために協力し合おうという意識を持っている。そして実際にコミュニケーションが活発に交わされているという組織。
ここで重要な役割を果たすのは、経営者と経営幹部ということになります。当然ながら、リーダーとしての資質を備えていなければなりません。
リーダーとはどういう人のことを指すのか。そして、リーダーに求められる要件は何なのか? このあたりは後述することにします。
我が社の目指す方向は、固い組織を築きながら、一人ひとりが自由にのびのびと仕事ができるようになることです。「固い」と「のびのび」。違和感を覚える人もいるでしょう。僕の考えでは、組織が強固になると「個人の自由度が増す」のです。
次講ではこのあたりについて触れながら、経営理念について考えてみたいと思います。
※「新版・次世代幹部養成塾」はソーゴー印刷若手社員向けに作成しているものです。異業種、他社の方には当てはまらない考え方も含まれていることを、あらかじめご承知おきください。