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実用書・ビジネス書のつくり方04 コンセプト

実用書・ビジネス書のつくり方04 コンセプト

生成AIを活用して省力化を図る。多くの人・企業が試行錯誤しているに違いない。僕の場合、取材記事を作成するのに活用したいところ。昨日は音声データをそのままチャットGPTに読み込ませ、テキスト化しようと試みた。だが、録音時間が長すぎるためか、エラーとなった。結局、一度アプリでテキスト化し、それをチャットGPTで整えてみた。一応文章らしい体裁となった。だが、よく見るとところどころ事実ではないことが書かれている。うっかり信用すると大変なことになる。やはりファクトチェックが欠かせない。

コンセプト

実用書やビジネス書に限らず、本の執筆前にはコンセプトをまとめる必要があります。コンセプトは本の骨格となるアイデアであり、読者に提供する著者の価値を象徴しています。ターゲット読者が直面している課題や彼らが求めている解決策をイメージし、著者のアイデアや持っている知識と照らし合わせながらコンセプトを絞り込んでいきます。
 当社は2022年5月、SLOW livingというショップ兼情報発信拠点をオープンさせました。SLOW livingのコンセプトは「雑誌スロウで取材した作家・生産者の作品や商品を通じて、スロウの世界観をリアルに体感できる空間」です。したがって、スロウの取材エリア外である道外商品を扱うことはありません。また、道産の人気商品であっても、取材経験のない作り手の商品はごくわずかな例外を除き、避けるようにしています(商品を仕入れてから取材することはある)。
 出版企画におけるコンセプトも同様です。コンセプトを明確にすると、本に著すべき情報とそうではない情報を自然に区別できるようになるでしょう。出版企画をまとめたり、執筆を進めていく中で、迷ったりブレたりすることが減るに違いありません。その結果、執筆や制作の効率が向上し、スケジュール通り出版までたどり着くことになるはずです。
 コンセプトをまとめる際は、次の3つに留意しましょう。
1.ターゲット読者を明確にする(ペルソナ分析を活用してください)
2.読者に与える情報価値を明確にする
3.読者にどのような行動を促すのか明確にする
 この3要素を中心に、本の全体像がイメージできるようなコンセプトシートを作成してもよいでしょう。
 コンセプトがまとめたら、ターゲット読者に受け入れられるかどうか、周囲の人(読者イメージに近い人)にフィードバックしてもらうのも一案です。ただし、自分の著したい本の中身が明確になっている場合、他人の意見に耳を傾けすぎるのは禁物。あくまでも参考意見に留めておくようにしましょう。
 本の執筆・制作では、コンセプトに沿って魅力的な文章を作成し、必要な図版や写真を揃えていきます。読者を惹きつけるには、強い印象や共感を生むためのストーリーが不可欠。実用書や技術書であっても、情報を羅列するだけでは共感は生まれません。コンセプトをもとに、ストーリーに乗せてメッセージを届けることが重要です。

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