
おはようございます。
昨日は美瑛の取材でした。たぶん30度を超えていたでしょう。ホットでした。「りくらす」の取材。移住者の方々にはそれぞれ魅力的なストーリーがあるものです。僕らの人生にも魅力的なストーリーが必要ですし、自分たちの会社にも魅力的なストーリーが欠かせません。
魅力的なストーリーがどのようにして生まれるのか? それは昨日述べた「意思決定」と「チャレンジ」からということになります。明確な意思決定ができる体質を身につけることが大事。昨日の2件の取材からは、どちらもプラス思考が伝わってきました。さらに一歩踏み込んでいえば「必ずできる」という可能思考。ここですね、ポイントは。
資源は十分にある
人生はチャレンジの連続ですが、これをもう少し正確に表現するならば「安定とスリルの振り子の中にある」と言えるでしょう。安定した状態とスリリングな状態。安定しすぎると成長は得られなくなるし、スリリングな状態が続きすぎると精神的に参ってしまうかもしれません。
経営マインドとは、安定とスリルの振り子を主体的にコントロールすることだと僕は思っています。これを上手にできる人、企業は経営センスがあるといってよい。
では、こうした経営マインドを獲得するには何が必要なのでしょう。ここが今回もっとも伝えたいポイントです。
それは自分の意識レベルを上げるということ。そのためには自分の心の中にある「不足感」を追い払うことが重要となります。「すでに自分は必要な資源を十分に持っている」と感じることです。そして、それはいつでも活用することができるのだ、という自信と安心感を持つことです。
多くの人は「○○がないから、これができない」「○○があれば、自分にもできるのに」と考えています。人材、お金、設備、能力、知識、地位、体力……。「○○」には実にさまざまなものが入ります。こうした不足感が自分の「できない理由」(言い訳)の根拠となっています。それによって、「チャレンジしなくてもよいという気楽さ」を獲得しているのです。
頭の中の奥深いところ、本心では「このままでは嫌だ!」という自分がいるはずなのに、今現在の気楽な状態から抜け出ることができない。それがチャレンジできない自分、生命力の乏しい自分をつくり出してしまっています。
僕らが手に入れるべきものは「豊かさマインド」です。必要なものは十分にある。そんな価値観に基づく経営マインド。
僕がソーゴー印刷に入社した2000年当時、「○○がないから、これができない」が常套句になっていました。危うく僕も洗脳されそうになりました。「自己資本がいっぱいあったら、もっといい会社にできるのに」みたいな感じで……。
不足感の中で生きている人は、結局、他律的な生き方をしている人なんですね。自分で自分の人生を選択することができず、環境やまわりの人に翻弄され、自分の人生の結果は自分の責任である、という事実を受け入れることのできない人。経営マインドを持たない生き方といえます。
自分に不足しているものは社内にある。社内で不足しているものは、社外を見渡せば必ずどこかにある。そして、それは十分に活用可能なものなのです。自分が不足感を感じているもの。そのすべてをリフレーミングしていけば、「実はすでにある」ということに気づくはず。単に、これまで自分が活用してこなかっただけの話なのです。
自分は何を与えることができるのか?
自分あるいは自社に必要な資源は十分に持っている。そんな豊かさマインドを獲得したら、次の課題は資源を活用するために必要なもうひとつのマインドです。
それは「与える」ということ。この「与える」というマインドは人生を豊かにするための原則として非常によく知られています。ところが、「与える」を自分の価値観としている人はさほど多いとは言えません。それは不足感を感じながら生きているためです。豊かさマインドがないと「与える」は機能しないのです。
「与える」が十分機能しないもうひとつの理由は、「自分には与えるものがない」と思いこんでしまうことです。自分のイマジネーションまで不足してしまってはいけません。
笑顔によって明るさを与えることも、言葉によって希望を与えることも、自らのじゃレンジによって勇気を与えることもできるのです。自分には何が与えられるのか? ここに意識を集中させることで、自然に経営マインドは磨かれていくことでしょう。
自分が人に与えることのできるもの。それは「与えても減らないもの」が望ましいと僕は考えています。与えたことによって、相手だけではなく、自分もより豊かになっていくようなもの。
たとえば、能力の低い人に代わって仕事をやってあげる。これも「与える」ですが、これでは相手も自分も豊かになったとは言えません。仕事のやり方を教え、できなかった人ができるようになる。こうした「与える」であれば、相手も豊かになり、自分も「教える」という能力を身につけ、ともに豊かになっていくのです。与えたことでどちらも豊かになっていく。
そういう事例は社内にも社外にも無数といってよいほどあります。与え上手になることで自分の人生の質は高まっていきますし、自分や周囲の人たちの経営マインドが磨かれていくことになるのです。
社会人になり縦の頃は、みんな私心を持っています。将来こんな仕事をしたい、こんな職種、年収、地位を獲得したい。強烈な私心を持ち、向上心のある人が組織の中では自然に頭角を現してきます。
ところが、私心のみに執着する人は、地位が高まれば高まるほど組織の中でやっかいな存在となっていくものです。組織の中で重要なポジションにある人ほど、高度な経営マインドを持って、組織全体のために働かなければなりません。
僕は私心とか野望といったものを肯定的に捉えていますが、私心も野望もそのままの状態で放置すべきではありません。組織全体、または社会の役に立つような形に変えていく。私心を洗練されたものに変えていくことが、経営者、幹部の務めなのです。
個人の私心が人生の指針に変貌していくプロセスは、人間の成長の中でもっとも美しいシーンなのではないかと思います。
