高原淳写真的業務日誌 > 新版・次世代幹部養成塾 > 第7講 リーダーシップ(前半)

第7講 リーダーシップ(前半)

第7講 リーダーシップ(前半)

おはようございます。
 昨日は社会福祉法人真宗協会創立70周年記念式典、記念祝賀会に出席しました。70周年記念誌「四無量心」と会場で上映されたDVD「真宗協会の軌跡」によって、70年の歴史がストーリーとともに伝わってきました。特に感銘を受けたのは創業者である菊地達男氏が手紙として送った「構想文」。これが多くの人を動かし、今の真宗協会の出発点となったっことがよくわかります。
 これこそリーダーシップなのではないか? そう考えさせられました。

自ら率先して行動する人

リーダーシップという言葉はいろいろな場面で使われていますね。会社でも、政治でも、スポーツの世界でも。「首相のリーダーシップ力が問われている」といった具合に、何かスッキリしない現象が起こると、人はトップのリーダーシップ力の問題にしようとします。
 リーダーシップとは、一般に「指導者の統率力」を指すことが多いようです。けれども、この国語辞書的な定義には大いに疑問ありと言わざるを得ません。
 そもそもトップがリーダーとは限らない。これは多くの会社に見られる現象です。次に、リーダーがひとりとは限らない。むしろ、リーダーがひとりだけという会社は非常に先行き不安です。理想をいうならば、全員がリーダーという会社。これは強い。
 仮に全員がリーダーであるという組織があったとすれば、統率する必要などなくなるわけですね。したがって、リーダーシップの意味合いはずいぶん変わったものとなるでしょう。事実、リーダーシップの意味はここ20~30年の間に大きく変わりつつある。僕はそう考えています。
 リーダーとはどういう人のことを指すのでしょう?
 国語辞書的にはリーダー=統率者ということになりますが、これは今の時代には合わない表現。現実の会社組織に即した表現をするなら、「まず先にやる人」「社内の空気を動かす人」「プラス思考を持って物事にチャレンジする人」「組織全体をよい方向へ導いていく人」といったところでしょう。統率というのではなく、社内環境整備により多くのエネルギーを使っている人を僕はイメージします。
 一番のポイントは、自ら率先して行動する人です。それによってまわりの人は、「ああ、あの人がやるのなら自分もついていこう」とか「きっとよい結果が得られるに違いない」と思い、一緒に行動するようになるのです。リーダーは先に行動し、道をつくってあげる。そうすると、あれこれ指示や命令をしなくても、みんな安心して歩くことができるというわけです。
 リーダーの第二のポイントは「責任者である」というこ。責任者とは「結果をつくり出す人」という意味。よく企業が不祥事を起こした際、「責任をとって辞職します」ということがありますが、これはちょっと変な話。本来は「責任を果たしていない」というべきところ。責任をとることと辞職することとは本当は無関係なことなのです。
 リーダーとは結果をつくるために行動を起こす人のこと。チャレンジャーであり、前向きで肯定的に物事を捉えている人でなければなりません。さらに、行動の結果についても、肯定的に解釈することのできる人。それがリーダーではないかと僕は考えています。

ヘッドシップとリーダーシップ

企業におけるリーダーシップのあり方を、僕は大きく3段階に分類しています。
 最初は行動成長期までによく見られたパターン。これは「ヘッドシップ」と呼ばれるマネジメントの型です。ヘッドシップは時代に関係なく、企業の創業期によく見られます。経営者の強力な統率力、指示・命令によって組織を動かしていくという手法。組織としての基盤が脆弱な創業期には、ヘッドシップのほうがよい結果を生むことが多いのではないかと思います。
 ただ、ヘッドシップには重大な欠陥があります。それは「人が育ちにくい」という問題。トップがいちいち指示・命令するのですから、社員はどうしてもイエスマンになってしまうのです。社員がうっかり反対意見を述べると、一瞬のうちに険悪な空気が流れる……。そんな組織になると、社内の改革意欲は封印されることになるでしょう。ヘッドシップのままだと、組織としては非常にもろいものとなってしまいます。
 第2段階は「リーダーシップ」ということになります。ヘッドシップもリーダーシップの一種だと僕は解釈していますが、第2段階のほうが一般的なイメージに近い。率先垂範型の正統派リーダーシップですね。
 これは高度成長期を過ぎて、世の中が複雑になってきた頃に普及していったマネジメントスタイルだと思います。特に、バブル崩壊以降はみんなどうしたらよいのかわからなくなっていたわけです。そんなとき、強力なリーダーがいるととても頼もしく思えます。自分もリーダーの後に続けば、何とかなる。リーダーは人々に安心感を与える存在でもありました。
 リーダーシップ力はバブル崩壊から四半世紀を過ぎた今も、幹部として身につけておくべき重要なスキルのひとつ。けれども、組織全体の力を高めていく上で、リーダーシップ以上のものが求められる段階に入ってきているのではないか? 
 これまではリーダーシップとは関係なさそうに思われてきた社内環境整備的な活動。これが案外重要になってきている。
 僕はこれをリーダーシップの第3段階と位置づけています。それは「フォロワーシップ」。
 決して新しい概念ではありません。大昔にも存在していたマネジメントスタイルでしょう。それが近年、にわかに重要度を増してきた。
 このあたり、明日詳しく考えてみたいと思います。
(続く)

※「新版・次世代幹部養成塾」はソーゴー印刷若手社員向けに作成しているものです。異業種、他社の方には当てはまらない考え方も含まれていることを、あらかじめご承知おきください。

〒080-0046 北海道帯広市西16条北1丁目25
TEL.0155-34-1281 FAX.0155-34-1287

高原淳写真的業務日誌