第15講 人材育成 3

第15講 人材育成 3

おはようございます。
 じっくり腰を据えて仕事ができた日。プレゼン資料、写真セレクト、取材準備等。夕方、中小企業家同友会とかち支部池田地区会例会に参加。リスク管理と法人向け保険の話。知らない情報がいくつもありました。9時半頃帰宅すると、一冊の自費出版を見せられました。完成したばかりのK社記念誌。素晴らしい出来映え。我が社の自費出版制作能力は僕が想像する以上に伸びています。若手、中堅編集者の成長が著しい。実に頼もしいですね。

インプットとアウトプット

人材育成というと、教える側と教わる側の二手に分かれるようなイメージを持つ人が多いかもしれません。けれども、我が社の人材育成に対する基本スタンスは「共育」。共に育つ、共に育てる。教える側も教わる側も対等。そして、教える人と教わる人の立場は絶えず入れ替わる。新入社員でも「教える側」に立つことがあります。したがって、全社員、インプット(教わる)と同じくらいアウトプット(教える、伝える)することが重要となってきます。
 インプットとアウトプットのバランスは非常に重要なもの。インプットばかりでアウトプットを怠ると、当然ながら頭でっかちな状態になります。知っているだけで行動しない人になったり、他人の行動に対して評論家的になってしまうケースもあります。
 逆に、行動力はあるのだけれど、インプットすることを好まないというタイプの人もいるでしょう。衝動的な言動や行動が目立つ人。気分によって左右されやすく、方針・戦略を持たずに行動しますから、途中で投げ出したり、気が変わって別なことを始めたりする傾向が見られます。
 インプットとアウトプットは呼吸のようなもの。どちらか一方だけ行っていると呼吸困難に陥ってしまいます。この次世代幹部養成塾でも、積極的に発言したり、グループワークに熱心に取り組むことが重要です。
 インプットとアウトプットのバランスが大事であることは、ほとんどの人から理解してもらえると思います。次の問題は、「インプットの質」なんですね。アウトプットの質はインプットの質によって決まります。小麦の種を蒔いたら小麦の芽が出てきますが、セイタカアワダチソウの種を蒔いたら……。やはり、セイタカアワダチソウの芽が出てくるわけです。好ましいアウトプットをするには、質の高いインプットが欠かせません。
 次世代幹部養成塾参加者は、何らかに形で部下や後輩、周囲の人々に影響を与えている人たちです。したがって、自分の与えている影響の質について現状を把握し、自分のアウトプットの質を高めていかねばなりません。そのためには、日々意識して質の高い情報をインプットしようとする姿勢を持つことが求められます。
 ソーゴー印刷の経営理念にある「価値ある情報の想像、発信、記録」という部分は、質の高いアウトプットを指してる言葉です。日常業務、日常生活の中には質の低い情報もたくさん混じっているものです。有害な情報や質の低い情報から、自分の身を守る術を持つこと。これも幹部として身につける能力のひとつといえるでしょう。

講師役を引き受ける

そういえば、呼吸法の中に「吸って吐く」のではなく、「吐いて吸う」というのがありました。そもそも、呼吸は「呼(吐く)→吸」の順番になっています。つまり、まずアウトプットするということ。
 人材育成にも同じことが当てはまるのではないでしょうか? 自分で自分を育てようと思ったら、まずは自分の知っていることや考えを誰かに伝えること。そうすると、周囲の人から何らかの反応が返ってきます。その反応の中に、自分にとって有用な情報、不足していた情報が含まれている。アウトプットするから質の高い情報をインプットできるのです。
 アウトプットの仕方にはさまざまなものがあります。社内勉強会で講師役を務める。これはもっともわかりやすいアウトプット法。社外のさまざまな団体から講師依頼を受けることもありますから、チャンスがあったら積極的に引き受けるべきです。社外での発表は自分を成長させるためのまたとないチャンス。そう捉えましょう。
 講師役や指導役を引き受けると、誰よりも自分がより多くのことを学ぶことになります。誰かに価値ある情報を伝えるためには、誰よりも自分がよく知っていなければならない。アウトプットの前に勉強と事前準備をすることになるでしょう。そして、発表の場ではリアルタイムで情報の受け手の人たちの反応を見ることができる。ちゃんと伝わっているのか、価値を感じてくれているのか? アウトプット→インプットの経験を数多く持つことにより、自分の成長が実感できるに違いありません。
 人材育成の場は、こうした研修、セミナー、勉強会だけではありません。むしろ、日常業務の中でこそ、生きた人材育成のチャンスが隠されているものです。
 本当に人材育成力の高い人は、日常の何気ない会話の中で人材育成を行っているはず。「あの人と話すとアイデアが次々湧いてくる」とか「やる気が出てくる」といったタイプの人が社内には何人かいます。それは日常業務の中でさりげなく人材育成が行われているということ。
 こうした能力を理論化、体系化したものがコーチングと呼ばれるもの。我が社には専門的なトレーニングは受けていないのに、コーチングスキルを持っている人がいます。ちなみに、僕はコーチングの研修に通ったにもかかわらず、能力は低いと言わざるを得ません。コーチ向きではないのです。
 コーチングスキルの高い人がいる理由はハッキリしています。我が社の重要な仕事のひとつである「取材」。これはコーチングのプロセスとそっくりなのです。つまり、有能な編集者はコーチングができるということになります。コーチングの能力を身につけたい人は、社内の編集者の取材スキルをモデリングすればよいのかもしれません。

※「新版・次世代幹部養成塾」はソーゴー印刷若手社員向けに作成しているものです。異業種、他社の方には当てはまらない考え方も含まれていることを、あらかじめご承知おきください。

〒080-0046 北海道帯広市西16条北1丁目25
TEL.0155-34-1281 FAX.0155-34-1287

高原淳写真的業務日誌