
こんばんは。
皆さん、お元気でしょうか? 昨日は「十勝ファーマーズマーケット」、そして今日は「創刊20周年 しゅん大感謝祭」。2日連続のイベント。両方の運営に携わった人は、さぞ大変だったのではないかと思います。それにしても、我が社のイベント開催力はずいぶん高まってきました。その出発点となったのは、10年前のこと。創刊10周年のしゅん大感謝祭でした。あれからもう10年もたつんですね。
今日開催された20周年のイベントは10年前を上まわる規模となりました。特に飲食ブースの充実が目立ちます。雨が降らなくてよかった。晴天には恵まれませんでしたが、その分、過ごしやすい気温となり、絶好のイベント日和だったのではないかと思います。
僕は元しゅん編集長のM氏と会場を歩きながら、創刊20周年を迎えたことに不思議な感慨を覚えていました。僕らがソーゴー印刷の一員となった18年前には、まさか月刊しゅんが20年も続くとは思っていなかったのです。いつ廃刊になるか……という瀬戸際の状況が続きました。もちろん、「やめる」という選択肢はありません。けれども、当時の僕に「退路を絶つ」という度胸はなく、「退路を考えず続けてきた」というのが正直なところでした。
2001年、編集長にM氏が就任してから急速な変貌を遂げていったしゅん編集部。その秘密を余すところなく書き記そう……。そう思って、5年前、「しゅん15年の軌跡」の執筆を開始したものの、ストーリーをまとめるまでには至りませんでした。きっと、当時の僕には「一冊の本をまとめる能力」がなかったのでしょう。
今は状況がちょっと違います。今年春、創刊20周年秘話をまとめようと思ったら、さわりを書いただけで2万字くらいになりました。本腰を入れて書いたら、きっと5、6万字、つまり文庫本一冊分くらいのボリュームになるでしょう。
そのような話をM氏にしたら、「あなたはしゅん編集部について何も知らない」とバッサリ言われてしまいました。そうなんです。僕がしゅん編集部に直接関わったのは、2000年5月から12月までの半年ちょっと。「夜明け前が一番暗い」といったらよいのでしょうか? 僕はしゅんの一番暗い時期に、ごく短期間編集長を務めたのでした。正確には「暗い時期に務めた」というより、「務めたからさらに暗くなった」というべきかもしれません。
そんなわけで、僕はしゅん編集部にはほぼノータッチ。フォトグラファーとして関わる程度。その分、客観的にしゅんを眺めることができました。そして、M氏からは産みの苦しみやさまざまな事件、事故、トラブルについて話を聞くこととなった。事件簿だけでも一冊の本になりそうです。
僕が知っているのは、しゅんの歴史の一面に過ぎない。一番よく知っているのは、当然ながらM氏。次によく知る人物は、前編集長のM氏(育休中)と現編集長のN氏でしょうか。先月、歴代3編集長による座談会が行われました。それが文章となるのを僕は楽しみにしているのですが、まだ形にはなっていないようです。
しゅんには輝かしい歴史と暗い歴史とが半々にある。快進撃を続けていた時期にも、当然ながら苦しみと悩みがあったわけで、それは通り一遍の文章で表すことは不可能な出来事が多い。逆に、最も暗かった時期はどうだったのだろうか? そう考えることがあります。残念ながら一番辛かった時代の編集者たちはとうの昔に退職してしまっています(現在、別な職種で在籍している人はいます)。
僕は辛くて暗い時代を過ごすことにも、何か意味があるはずだと考えています。しゅんの場合、4年近く暗い時代が続きましたから、ちょっと低迷期が長すぎたかもしれません。そしてしゅんの低迷期はそのまま当社の低迷期でもありました。僕が入社した2000年から2002年にかけては、ずっと重苦しい気持ちを引きずっていました。それが僕の人生にとってはよかった。拡大解釈するならば、ソーゴー印刷にとってもよかったのではないかと思います。
困難な時期があったため、必然的に経営理念やビジョンについて深く考えることとなりました。2002年に経営理念ができ、その後、しゅん編集部の部門理念が明文化されていった。明らかに編集部が変わったのは、僕の観察するところでは「部門理念」「営業理念」「編集理念」できたあたりからのこと。編集部内ではさまざま人材育成が行われたのだと思いますが、人を育てる核となるものは理念なのではなかろうか? 理念に共感し、それを素直に行動に移した人は、急速に成長していった。そんな印象があります。
初めに理念があり、理念行動が継続されることにより、自社商品は理念型商品へと変貌していく。商品とは「理念が具現化したもの」のことですから、理念の有無と理念行動の有無が、商品の魅力を左右することとなるはずです。経営理念の他に「部門理念」「営業理念」「編集理念」という3種類の理念を掲げたしゅん編集部。それぞれの理念が、理念行動を促す文言となっています。ここに2003年以降躍進した秘密の一端があるような気がします。
よく言われることですが、人は、いい時代に悪い種を蒔き、困難な時代にはいい種を蒔いているものです。僕のこれまでの人生を振り返っても、ほぼピッタリ当てはまる。だから、困難な時代は悪い時代ではないし、いい時代に有頂天になるのは20代を最後にすべきでしょう。
困難のまっただ中にいると「困難が人を成長させる」と言われても、素直に耳を傾けることはできないに違いありません。けれども、自分史を振り返ってみると逆境が成長のきっかけだったことに気づく人も多いでしょう。そうした経験を持っていない(気づいていない?)若手の人であっても、我が社の社史を振り返ってみれば、困難と成長がワンセットになっていることを理解するに違いありません。
何のハードルもなく順調に成長していく人にはもろさを感じることがあります。もちろん、失敗や挫折を求めているわけではありません。けれども、必ず失敗するに違いないと思われるくらい、ハイレベルな目標を掲げる、または何度も繰り返し難題にチャレンジする。そんな意気込みを持ってほしいところ。「失敗しないように行動する」というのが人生最大の失敗。20代のうちにその事実に気づかねばなりません。
今日の「創刊20周年 しゅん大感謝祭」はハードルが高かったはず。この経験を通じて大きく成長する人が出てくることでしょう。
やはり、しゅんの歴史を詳細にまとめる必要がありそうです。
