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「人生大学」の準備

「人生大学」の準備

おはようございます。
 午前中はせたなでの取材。霧がかかっていた。写真的にはおもしろいが、取材テーマからすると晴れてほしいところ。次回の取材で晴天になるのを祈るのみ。午後は黒松内で2件の取材。一転、素晴らしい青空になった。同時に、気温が急上昇。夏らしい写真がたくさん撮れた。4時頃取材終了。黒松内の道の駅で着替えてから、千歳空港へ。ここでT氏、I氏と別れ、東京へ向かう。10時頃羽田着。やはり、北海道とは暑さの質が違っていた。10時半、宿に到着。冷房の効いた部屋で眠る。

 昨夜は中小企業家同友会とかち支部「人生大学」の準備をしていました。話す内容はすでにまとまっています。ただ、人生大学で話すのは久しぶりなので、レジュメを見ながら頭の中でシミュレーションを行っていました。
 当社でも「人生大学」と称したミステリアスな集まりがあります。最後に行われたのは、たぶん3、4年前のこと。だから、人生大学の存在を知らない社員が多い。一方、同友会の人生大学は毎月開催。こちらはミステリアスではないと思います。ただ、どちらも自己開示の要素が強い集まりだと理解しています。今夜、僕が発表者となるのですが、どこまで深い話になるのか? こればかりは、やってみなければわかりません。
 ただ、これまでの人生を振り返ってみて、ずいぶん頭の中を整理することができました。一番ハッキリわかったのは、自分が失敗だったと認識している出来事には必ず意味があるのだということ。成功要因よりも失敗要因のほうが、自分にとって重要な情報が詰まっている。
 失敗の中には成功が含まれている……。そう考えてもよいのではないか? そんな呑気に構えてはおられない失敗も数多く経験したわけですが、20年、30年たつと、意味や価値がわかってくる。客観視できれば、ある程度正確に過去の出来事を評価することができる。たかだか数10年の自分史ではありますが、歴史から得られるものは大きいですね。
 そうした観点で考えていくと、「やるかやらないか迷ったら、チャレンジしてみる」というのが人間の正しい生き方なのではないかと思えてきます。もちろん、何でもかんでもチャレンジすればよいというものではない。自分の人生ビジョンと照らし合わせて、「深い関係にあるはずだ」と思えばチャレンジする。それ以外のものはスルーする、または保留の扱いにする。人生の時間は限られていますから、取捨選択をしねばなりません。
 「できそうかどうか」ではなく、「やりたいと思うかどうか」が重要ですね。企業経営においても、「儲かりそうかどうか」よりも、「やる意味があるかどうか」を優先させるべきでしょう。一時的に利益が上がっても、理念的に意義が感じられない仕事を続けていると、社員も自分の疲弊してしまうことになる。

 経営理念や超長期的ビジョンを描くことに全力を注ぐべきだ。そんな思いが強まってきました。過去の失敗の多くは「経営理念を掘り下げ、ビジョンを描け」というメッセージを僕に与えてくれるものだったような気がしています。
 ソーゴー印刷入社後も数々の失敗を繰り返してきました。おもしろいのはその失敗の質。18年前は「理念なき失敗」だったため、今考えると滑稽なものが多い。失敗の質はどんどん高まってきています。意味ある失敗、次につながる失敗をするようになってきている。失敗らしくない失敗といったらよいのでしょうか?
 僕は同じような意味合いで、「苦手というのは、得意の一歩手前の状態のこと」といった話をすることがあります。苦手を克服できれば、得意だと思えるようになる。苦手意識は「自分にとって必要なもの」という気持ちが強く作用した結果感じられるもの。「苦手」と「嫌い」を区別できれば、自分の得意技を増やすのは難しいことではありません。
 したがって、「失敗は成功のもと」というありふれた言葉になってしまうわけですが、失敗の質を高め続ければ何とか形になっていく。自分の頭に描いた通りの成功にはならなくても、違った形でよい結果を手に入れることがあるものです。理念・ビジョンが健全で前向きなものであれば、継続的にチャレンジし続けることで人生の質は高まっていく。ちょっと単純すぎるでしょうか? 
 継続的チャレンジは人生に一貫性をもたらします。一貫性こそ、企業にも個人の人生にも必要なものといえるでしょう。一貫性は大きな力となるもの。一貫した行動には賛同者、協力者、援助者が集まってくる。自分、あるいは自社の至らない部分を補ってくれることもあれば、窮地に陥ったときに救ってくれることもある。我が社の社史を振り返ると、不思議に救われたことが何度かある。自分の人生にも同様に不思議な出来事が起こる。
 失敗の分析もおもしろいのですが、不思議な出来事を分析すると、もっとおもしろいことになりそうです。事例はけっこう豊富にある。経営資源も実力も不足しているけれど、何とかならないものか、何とかせねばならない……。そんな思いが極限にまで達すると、不思議な出来事が起こってくるものです。
 今日の発表にも付け加えることにしよう。
 まだ頭の中は未整理な状態のようです。帰りの飛行機の中で考えをまとめることにしましょう。

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