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北海道の仕事と暮らし01 人を幸せにする経済

北海道の仕事と暮らし01 人を幸せにする経済

おはようございます。
 昨日は津別で取材2件、鶴居で打ち合わせ2件。4軒訪問したが、さほどハードだった印象はなく、それぞれゆったりとした時間が流れていた。津別~鶴居間は思ったよりも近いと思った。車中、熟睡していたためかもしれないが……。

経世済民とeconomy

今日から新しいテーマで書いてみようと思います。30分前までは「北海道論」にしようと思っていたのですが、僕には「論」というほどのものはないな……と気づき、「仕事と暮らし」と柔らかい言葉に代えてみました。
 最初に考えてみたいのは「経済」という言葉について。
 先月行われた北海道中小企業家同友会「とかち道研」第1分会の中で、報告者の渡邊博子氏が経済について語っていました。経済とは「経世済民」から来ており、本来の意味は「世の中を治め、人民を救う」というもの。これが幕末期、Political economyの訳語として使われ、そのまま定着して今に至っている。福澤諭吉が訳したという説もありますが、本当のところは僕にはわかりません。
 今日、経済という言葉が意味しているものは昔とはずいぶん異なります。辞書には「人間の生活に必要な財貨・サービスを生産・分配・消費する活動。また、それらを通じて形成される社会関係」(デジタル大辞泉)とあります。
 一方、economyのほうも本来の意味は「家庭のやりくりにおける財の扱い方」 でした。近代に入り、意味を拡張して使われるようになった。経済規模が拡大していったためでしょう。
 英語のeconomyにしても、日本語の経済にしても、昔と今とではずいぶん違った意味合いで使われているようなのです。
 ふと、僕は13年前の会話を思い出しました。当時のスロウ編集部のひとりがこんな問題提起をしたのでした。
 「経済というのは、人を幸せにするためにあるんじゃないですか?」
 それは「我が意を得たり」という言葉でもありましたが、同時に僕は「痛いところを突かれた」という気持ちになってしまいました。僕の想像するところでは、本当は「経済」ではなく、「経営」という言葉を使おうとしていた。ところが、「経営」と言った途端、会社・経営者に対する批判といったニュアンスが生じますから、「経済」という広範囲な言葉に置き換えたのではないかと思います。
 企業経営者としての自分の至らなさを感じつつも、僕は100%同意しました。まったくその通り。そして、150年以上昔に「経済」という訳語を用いた人たちも、同じような思いで経済発展を夢見ていたのではないか。実際のところは、さまざまな矛盾や問題をはらみながら、明治以降の日本は経済を拡大させていった。そこには「人の幸せ」と「人の不幸せ」の両方が含まれている。150年前も今日も、状況は異なっていても本質は変わっていません。
 経済活動は個人単位、企業単位、行政単位、さまざまな形で行われているものですが、資本主義経済の今日では「企業の経済活動」が世の中全体に与える影響が非常に大きい。企業の大小はあっても、企業経営者をはじめ、企業で働く人々は、自社の事業活動を通じて「人の幸せ」を最優先に考える必要があるのではないかと思います。もちろん、企業には「永続する」という命題がありますから、人の幸せと自社の永続が両立していなければなりません。

自己成長と幸せ

13年前、僕は「痛いところを突かれた」と思いながらも、企業活動の本質について語る社員がいたことに、大いに喜んでいました。もちろん、こうしたことを考える人は少なからずいることでしょう。働き方改革が進んだ結果、本質論を語り合う機会は減ってしまったと思いますが、こうした会話、ディスカッションは自社の企業価値を高めていく上でも欠かせません。
 働くとはどういうことか、豊かさとは何なのか、幸せとはどういう状態を指すのか? 我が社の経営計画書では、できるだけていねいにそれぞれの言葉の定義(我が社としての考え方)を説明しています。しかし、お互いに自分の考えを伝え合う、あるいは現状はどうなのかについて語り合う場が必要です。我が社の食事会をそのような場としてイメージしていたのですが、今のところは懇親がメインのようです。
 ただ、我が社の経済活動には実にありがたい側面があります。営業活動の中でお客様が気づきを与えてくれることがありますし、取材活動では実にさまざまなことを教えられる。この点、内勤で働く人の場合は、どうしても機会が少なくなってしまいます。社外から与えられた情報をもっと効果的に社内に伝達していかねばなりません。
 僕らが毎日働く目的は「収入を得ること」と「自己成長する」ためでしょう。他にも「世の中の役に立つため」といった目的もありますが、これは自己成長のひとつに分類できる。そして、企業の経済活動のおもしろいところは、自己成長と組織の成長がなければ、自ずと収入・売上が減少してしまうという点にあります。「おもしろい」と書いてしまいましたが、実際にそうなってしまうとおもしろいはずはありません。懸命に自分・自社を成長させなければなりません。
 道内には「人を幸せにする」という経営理念を掲げて大成長を遂げた企業があります。僕は経営理念としては「漠然としすぎているのでは?」と思いましたが、それが社風・企業文化と合致していれば、成長の原動力になるのだと取材後しばらくたってからわかりました。
 我が社の印刷物、広告媒体、出版物、その他制作物……。いずれも「人を幸せにする」ためのツールでなければなりません。そのことを本当にわかっている人が仕事面でも人格面でも成長していき、自社及び地域社会に貢献できる人物となっていく。人が成長する仕組みを社内に築き上げていくことが、13年前の「痛い問題提起」に対する僕の答といえます。まだまだ勝負(?)はこれからです。

ソーゴー印刷株式会社

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