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北海道の仕事と暮らし04 地域経済循環

北海道の仕事と暮らし04 地域経済循環

おはようございます。
 午前中はスロウ編集会議。午後はM社とのミーティング。初回のため、ブレーンストーミングのような形で行われた。帰宅後、山わさびの収穫。4時半、会社でデザイン勉強会。6時からは「スロウ村の仲間たち2018」の打ち上げ。自宅に40人ほど集まった。鍋が3ヵ所にセットされ、十勝鍋、煮込みジンギスカン、タコしゃぶがつくられた。今回の目玉は、いただきもののサケ、タコ、タケノコ。それにしても、我が家に40人集まると、さすがに人口密度が高い。

Eコマースは便利だが……

昨日のミーティングでも感じたことですが、僕らは業態をどんどん変えていかなければなりませんね。印刷業に限らず、どの産業でも同じ。慣れ親しんだ仕事の仕方、従来通りの事業領域ではビジネスが成り立たなくなっています。
 経営者から新入社員まで、ほとんどの人はそのことに気づいている。けれども、自分の慣れ親しんだやり方を手放すのは大変なこと。新しいやり方へのチャレンジは、つい後まわしになる。チャレンジを先延ばしにすると、自社は保守化していく。チャレンジしにくい社風に変質してしまう。ここが恐ろしいところ。大小さまざまなチャレンジが「気軽にできる」。そんな会社づくり、社風形成を目指していかねばなりません。
 2000年前後からだと思いますが、Eコマースという言葉が盛んに使われるようになりました。そういえば、今はあまり聞きませんね。当たり前のようになってしまったからでしょうか。電子商取引。個人の場合はネット通販。企業の場合はネット調達。これにより、ビジネスチャンスが増えたと考えるべきか、既存の顧客が奪われていると考えるか? 両方あるわけですが、間違いなくいえることは、競争が激化しているということ。世の中は「大競争時代」に突入してしまったのです。
 今展開されている大競争のひとつは「地域間競争」です。B2Bにしろ、B2Cにしろ、競合相手は地元ではないというケースが圧倒的に多い。地元のお店で売られているものをネットショップで見ると、ものすごく安かったりする。消費者は「得をした」と思ってネットショップから購入する。その結果、地元の小売店は売り上げが減る。
 2000年前後からこうした傾向が顕著なものとなり、地元の企業・店舗は「目に見えない競合相手」と常に顧客を奪い合うという構図となってしまいました。誰と競合しているのか、わからなくなってしまっているのです。
 消費者の立場からすると「安く買うことができる」というメリットは大きい。その上、ネットのほうが圧倒的に買いやすいこともある。実店舗だと、商品の取り寄せに1、2週間くらいかかったりしますが、ネットの場合は北海道でも2、3日で届く。商品を探して店をはしごする必要もない。価格の安さと購入のしやすさ。残念ながら、この点ではネットのほうが優位に立っている。
 しかし、中長期的に見ると、Eコマースは消費者の利益につながるのだろうか? よく考えてみる必要があるのではないかと思います。何でもかんでもネット通販で購入する。その結果、地元の商店街が衰退していく……。そうなると、商店ばかりでなく地域企業の活力も奪われる。結果、働く場所が減っていったり、自分の収入が得られなくなる……。巡り巡って、自分が不利益を被ることになるのではないか?

循環型経済を取り戻すために

そう考えていくと、地域企業の自助努力だけでは不十分であり、自分を含む地域の消費者は意識を変えていく必要があるわけです。もちろん、急にネット通販をやめることは不可能でしょうが、地元で買えるものはできるだけ地元から買う。そんな意識に切り替えるべきでしょう。僕もつい便利さに負けて、ネット通販を利用してしまいます。ですが、少しずつ切り替えようと努力しています。
 あると便利だな……と思うサービスのひとつに、「地元店へのネットオーダー」があります。現時点ではさほど使い勝手がいいとは思いませんが、僕はネットで地元の店から購入することがあります。このあたりは、可能性のあるビジネスといえそうな気がします。
 印刷会社の場合は、web to printという言葉が使われるようになりました。これは印刷通販とは異なり、おもに地元顧客のためのサービス。web上から入稿したり、校正ができる仕組み。Eコマースによって地域間競争は激化しましたが、やり方によっては地域経済循環率を高めることができるのではないか? そう思うこともあります。
 農業、食品の分野では、消費者の意識改革が進んだおかげで、地域経済循環率が高まってきているのではないかと思います。みんな地元産を愛用したいと思っている。地元でとれた農産物であることが付加価値だという認識が広まった。その結果、スーパーの売り場も変わったし、飲食店も優先的に地元の素材を使うようになってきました。
 食べ物に関して消費者は敏感です。残念ながら、工業製品やサービス産業において「地産地消」という言葉が使われることはほとんどありません。十勝の企業は他地域に比べると、比較的地元調達率が高いといわれます。しかし、域外への流出額は増えているような気がします(データはありません)。
 先月開催された北海道中小企業家同友会の「道研」テーマの中には、「循環型経済」という言葉がありました。地域に住む人、働く人が意識して「地域内でお金を回していく」ようにしていくことが重要であるはず。無意識的なお金の使い方をすると、必然的にお金は大都市に集中するようにできているのです。
 どのようにしたら循環型経済になっていくのだろう? あまり内向きになりすぎてはいけませんが、自分の住んでいる地域が豊かになるようなお金にまわし方を考えなければならない。消費者の意識に加え、生産者、サービス提供者の意識も大きく変える必要がありそうです。
 農業、食品の分野で地産地消が進んだのは、「付加価値が高まったため」でもあります。ここ10数年の間に魅力的な食べ物がものすごく増えた。その結果、「高いけれども買う」という消費行動も増えたのです。こうした事例から、僕らはもっと学ぶべきなのかもしれません。

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