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北海道の仕事と暮らし49 「苦手」は強み

北海道の仕事と暮らし49 「苦手」は強み

おはようございます。
 午前中はプレゼン資料作成。いくつかの作業を並行して行ったため、スピードが上がらない。昼は北海道新聞の新年交礼会に参加。いったん帰社してから、I氏とともに豊頃へ。りくらすの取材。興味深い活動と意外なつながり。夕方帰宅。夕食後、中小企業家同友会とかち支部経営指針委員会。9時過ぎ帰宅。

「苦手」が「得意」になるプロセス

誰かの日報に「お正月ムードは終わりました」と書いてありましたが、僕もそんな感じです。今月参加予定の新年会がいくつかあるものの、仕事始めからスピードを上げていかねばなりません。たぶん、このほうが僕には合っているようです。
 今日は帯広畜産大学で「就活サークル」が行われます。例年通り僕がセミナーを担当。ここ2、3年は「コミュニケーション」がテーマ。今年はその中でも面接におけるコミュニケーションについてセミナーを行うことになりました。
 なぜか僕のところにはさまざまな講義、講演依頼がやってきます。その中でも僕にとって一番不得意そうなテーマがこれ。しかし、できてしまうんですね。M氏によると「苦手だからこそできる」とのこと。
 僕も同感です。何かについて苦手意識を持っている。しかし、その苦手な事柄について、得意とは言えないまでも「使える状態」にしなければならない。そのために、勉強と工夫と努力が必要となる。勉強と工夫。その過程を通じて、頭の中で自分なりの理論が構築される。そうすると、自分と同じように苦手意識を持っている人に対して、語ることができるようになるんですね。
 僕の場合、「文章の書き方」「経営指針の作り方」「講演やスピーチの仕方」といったものは、社内でも社外でもセミナーを行うことができます。これらはもともと苦手意識を持っていたもの。実は今でも苦手意識を引きずっています。それでもやり続けていますから、技術やコツについてはいつでも伝えることができるのです。
 逆にもともと得意なことというのは、案外語りにくいものではないかと思っています。たとえば、「写真の撮り方や鑑賞の仕方」。これは理論化しにくい。あまり考えなくてもできてしまっているため。写真については、ここ40年くらい考え続けていますが、撮り方や鑑賞の仕方について考えているわけではありません。「写真とは何なのか」といった根源的なテーマについて考えていることが多い。
 そんなわけで、苦手意識を持つというのは、人が成長していく上で欠かせないプロセスなのではないか、と僕は思っています。何か苦手意識を持つような体験をすると、自分の次の成長課題が明らかになるわけです。そうすると、テーマが定まり、勉強と工夫が重ねられる。苦手の度合いにもよりますが、苦手から「普通にできる」という状態になり、やがて「得意と感じる」状態に転じていきます。ここがおもしろいところ。すべて、そんなふうにうまくいくわけではありません。けれども、苦手意識を持っていることのいくつかは、そうやって得意に転じていくものでしょう。

苦手ゆえの工夫が重要

おもしろいことに、「苦手」からいきなり「得意」に転換することもあります。ある瞬間、突然変わる。なぜそのようなことが自分に起こったのか、不思議でたまらないわけですが、僕の場合は「講演すること」がある日突然得意になりました。人前で話すことが極端に苦手だった自分が、瞬間的に変わるような出来事があったのです。人生最大のブレイクスルーかもしれません。
 そのとき何があったのかというと、「絶対にやり遂げなければならない」というマスト思考になったのでした。これが大きい。僕は頭の中で用意したストーリーがいったん白紙となり、自分の裡から湧き出してくる言葉を全力で語っていました。10数年前のことです。
 実際に講演やセミナーを行う際には、可能な限り入念な準備をするようにしています。けれども、用意した資料やスライドが不要となるほど、裡から言葉が湧き出してくることがあります。こうなると、苦手か得意かはもうどうでもよくなるものです。限られた時間の中でメッセージを伝えないわけにはいかないのです。文章にしても、経営指針にしても、写真にしても同じですね。苦手だからといって、その場に踏みとどまっていてはいけない。
 とはいえ、僕にも苦手という状態のまま「保留」にしてあるものがいくつかあります。すべて「普通」または「得意」に変換できるわけではありません。もしかしたら、一生苦手意識を持ったままに終わるものもあるでしょう。それはそれでよいのではないかと思います。
 苦手意識を持っていると自覚しているものがある。それでも、必要な場面では普通にやり遂げなければならない……ということがあります。これは自分にとってはストレスのかかることですが、人生にとっては必要なことといえるでしょう。
 今日のセミナーのテーマ「コミュニケーション」については、たぶん我が社の中に適任者が何人もいるはずです。僕がビックリするほどコミュニケーション能力の高い人が社内にはいます。本当であれば、そうした人からコツを教わるのがよいに違いありません。しかし、彼らはたぶんコツを自覚していないのではないかと思います。自然にできてしまっている。毎日、呼吸をしたり、歯を磨いたりするのと同じような活動なのでしょう。
 僕は社内外にいる「自然にできている人」や「得意な人」を注意深く観察しています。そうして、仮説を立て理論化を試みます。そのまま真似してみても、うまくできるようになることは少ない。ですから、苦手な人でもできるように工夫を凝らすことも必要となってくる。
 このちょっとした工夫が実は重要。得意な人よりも語ることができるのは、「得意な人の持つ技術」に加え、「苦手な人が試すべき工夫」について知っているからに他なりません。つまり、苦手意識はかなり強力な自分の強みとなりうるものといえるのです。

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