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北海道の仕事と暮らし54 見えない鎖

北海道の仕事と暮らし54 見えない鎖

おはようございます。
 午前中は休日として過ごす。午後からパソコンに向かう。始める前は「果てしなく時間がかかるのではないか?」と思っていた仕事だったが、思ったよりも簡単にできあがってしまった。金曜日の講演会の準備が3時間あまりでまとまった。あとは前日にチェックすればOKという状態。夜、テレビを見ていたら、ジョセフ・クーデルカの名前が出てきた。「プラハの春」を撮ったことで知られている写真家。35年ぶりくらいに思い出した。夜、手足を鎖でつながれている夢を見る。それを斧で断ち切ろうとしていた。何か関係があるのだろうか?

自分で線引きした限界

平和であることに慣れてしまっている僕らですが、何かに縛られている。そう感じることはないでしょうか? 僕の場合、目に見えるものとしては「締めつけのきつい靴下」くらいしか思いつきません。けれども、目に見えないものには絶えず縛られ、締めつけられている。この自分たちを縛っているものを断ち切ることができたら、どれほどよいことか……。
 人によっては、縛られている手足を見ないように、または鎖の存在に気づかないフリをして生きている人もいます。目に見えるもの以外は見ようとしない。そういう人もいますし、たとえ見えても、見えなかったことにするという人もいるに違いありません。そして、自由が制限され、鎖の長さの範囲内で生きていこうとしているわけです。
 何だかちょっと重苦しい書き出しになってしまいましたね。本当はもっと軽快に書くこともできるはず。きっと、夜中に見た夢のせいでしょう。何かを象徴している気がして、僕の記憶に残ってしまいました。ふだんは見た夢の99%は忘れてしまうのですが。
 僕の解釈では、たぶん鎖をつないだのは自分自身でしょう。僕の鎖はやや長めですが、もっと短く、そしてがんじがらめに鎖で自分をつないでいる人もいます。その鎖とは「自分で線引きしてしまった限界」のこと。ここまではできるけれども、その先へ足を踏み出すことはできない。なぜなら、鎖でつながれてしまっているから……。そんな「チャレンジできない理由」を自分に与えてくれる、“ありがたい鎖”なのです。
 本当は自由になりたい。けれども、自由が与えられると困ってしまう。そんな矛盾した心の状態にあるというのが、多くの人の心境ではないでしょうか? 実際、「何を言ってもいい」「何をやっても自由」と言われたら、自分はどうするでしょうか? 勝手に自己規制して、自分でつないだ鎖の範囲内でしか行動しない人が多いのではないかと思います。鎖の長さには長短があっても、完全に自由になることのできる人はほんのわずかでしょう。
 完全な自由というのはあり得ないわけで、法律とか良識の範囲内で行動するのがまともな人間であるわけですが、それにしても自分の手足を縛りすぎている人が多い。僕もそのうちのひとり。50年前のプラハに比べると、僕らははるかに自由な環境の中で生きているわけですから、仕事も暮らしも、もっと自分らしさを求めてよいのではないかと思います。

自由と安全

鎖(自分で線引きしてしまった限界)は存在しない。この当たり前の考えに立ち戻るべきでしょう。これは「鎖を見ないようにする」ということではありません。「何が自分を縛っているのか」を特定し、それを断ち切ることが重要ではないかと思います。
 「やったことがないので何もできない」と考える人がいます。みんな、やったことのないことを次々チャレンジし大人になったというのに、不思議なことを言うものだなぁ……と思うことがあります。
 鎖から自由になった人は、勉強するか、人から聞くか、とりあえず試してみるか、いずれかの方法で新しいことにチャレンジします。やってみれば結果が出る。やらなければ結果は出ない。それだけのことです。
 これは「自由」と「安全」のどちらを選択するか、という問題なのかもしれません。鎖に縛られない人は自由を選び取った人。鎖につながれている人は、もしかすると安全を選んだということなのでしょう。
 しかし、この「安全」というのが曲者であるということも、僕らは知っておかねばなりません。自ら限界を線引きし、チャレンジしないことによって、当座は「失敗しなくて済む」という安全な状態を確保できるかもしれません。ですが、果たしてずっと安全でいられるかというと、そんなはずはないわけです。
 いま20代の人が「20代の能力」のまま30代になったとしたら、とても過酷な30代が待っています。必要な能力、経験を積まずに年をとるというのは本人にとって辛いことなのです。新入社員には新入社員としてのチャレンジがありますし、幹部になった人には幹部としてチャレンジし続けることが求められます。
 会社組織も同様です。鎖でつながれてしまった会社に明るい将来はありません。うまくいくかどうかが重要なのではなく、絶えずチャレンジしているという状態をつくることが求められます。停滞した時点で企業は死に近づいていく。僕はそんなイメージを持っています。停滞している人を生み出さないこと。ここが人材育成においては大事なポイントといえますが、これは個人の意識の問題が半分を占めています。会社が自己成長の場を用意しても、個人の成長意欲が乏しければ場を生かすことはできません。
 チャレンジというと、新規事業や新商品開発をイメージするかもしれませんが、そればかりではありません。日々原稿を書く中でもチャレンジがありますし、デザインにも、印刷にも、製本にも、工夫とチャレンジが必要でしょう。もちろん、新事業に携わっている人には、鎖で縛られている暇はありません。毎日がチャレンジのかたまりでしょう。突き抜けた活動を行うことによって、会社全体の鎖を断ち切るくらいの活躍を見せてほしいと思います。 

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