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北海道の仕事と暮らし70 意志を持った働き方

北海道の仕事と暮らし70 意志を持った働き方

おはようございます。
 朝は写真セレクト作業と校正。午前11時来客。午後も写真セレクト作業。そして画質調整。プレゼンデータ作成準備等。2月。この先、すべきことが山ほどあるが、少しだけゆっくり過ごす。

「幸せな成功」を目指す

昨日作成していたプレゼンデータは、北海道立農業大学校で行う講義のためのもの。テーマは「6次産業化論」。その中で僕は広報、ビジュアル戦略という観点から語ってみようと考えています。
 農業の6次産業化。これは大いに提唱されてよいわけですが、当事者にとっては慎重に考えるべき事柄といえるでしょう。自分たちで原材料をつくり、それを加工し、販売する。単純に考えると、やるべきことが何倍にも増える。やるべきことだけではなく、当然ながら問題、課題も倍増する。それらを乗り越えて成し遂げるには、努力と工夫と周囲の協力が不可欠といえるでしょう。
 しかし、十勝の中には6次産業化に成功している人が何人もいますし、これまで取材してきた中にも「幸せそうな成功事例」がいくつもあります。目指すのであれば、「しんどそうな成功」よりも「幸せな成功」ですね。
 「苦労をいとわない」というのが、経営者として持つべき仕事観のひとつ。ですが、それは自分及び周囲の人たちの幸せにつながるものでなければなりません。苦しみを生み出すような経済的成功は成功とはいえない。そう考えるべきでしょう。
 ただし、周囲からは「大変そう」と思われながらも、当事者たちは「これが当たり前」と思いながら、すべきことを淡々とやり続けている人たちがいます。大変さの中に充実感と幸せがある。これもひとつの仕事観、人生観であって、僕はそこに共感を覚えます。何が幸せかは自分が決めるものだし、大変かどうかも自分の感じ方次第。自らの意志で働き方を決め、そこに充実感や幸せを感じるのであれば、誰からも否定されるものではないはずです。
 働き方改革を時短という面からだけで捉えてしまうと、このあたりに矛盾が噴出してきます。一般的な企業の場合は、どんなに充実感、幸せ感を感じていたとしても「これ以上働いてはいけない」と時間で線引きしなければなりません。一方、仕事のやり甲斐を拡大解釈してしまうと、非人間的なまでの長時間労働を肯定してしまうことになる。ここは経営者も社員も慎重に考えねばなりません。
 時間で区切ることが困難な職種もあるでしょう。雑誌編集者というのはそのひとつ。ゆっくり休んでいるときであっても、頭のどこかでは仕事のことを考えていて、旅行へ行っても時間の過ごし方が「取材的」になっていく。これはやむを得ないことかもしれません。問題は、それを自分が「心地よい」「幸せ」と感じているかどうか? それが幸せであれば、その生き方を続ければよいわけですが、もしストレスに感じるようなら、職種を変える必要があるかもしれません。
 経営者にも同じことが当てはまります。起きている間はずっと仕事のことを考えているもの(僕の場合、おいしい肉の焼き方について考えていることもありますが……)。そして、眠っていても仕事に関連する夢を見ている。ONとOFFの切り替えができにくい職種のひとつといえます。

組織か、個人か

「何が幸せか」は他人には決められないもの。ですから、一般企業の場合は、一般的な社員にとって「きっとこれが適切な働き方だろう」と思われるような職場環境や仕事の仕方を提供しようと努力しています。矛盾を感じつつ、僕も働き方改革に沿って、社内の制度や企業文化を整えていこうとしているところです。
 しかし、計り知れない情熱を持った人の場合、このような働き方では満足できないと感じるかもしれません。そうした人の中から起業家が生まれ、誰からも指図されることなく思う存分働くという幸せを獲得することになるでしょう。
 幸せな働き方かどうか? それは「自分の意志で働いているかどうか」がすべてではないかと思います。自分の意志ですから、嫌だったらやめればよいだけのこと。他人の意志で働かされているような場合は、「嫌でもやめられない」と思ってしまう。その結果、ストレスを抱えたり、何となく惰性で働くようになっていく。社風の淀んだ企業に見られるパターンといえます。
 一般企業の場合、「自分の意志で働く」という意識がどれだけ浸透しているかが鍵となるでしょう。それは「個人の幸せ」のためにそうあるべきですし、幸せな働き方をする社員が増えていけば、自ずと会社は成長、発展することとなる。この善循環がまわっていけば、時短、仕事のやりがい、品質向上、売上・利益といったすべての課題がクリアできるに違いありません。
 会社組織というものは、うまく機能すれば相乗効果を生み出し、効率的に仕事をまわしていけるもの。この点では個人事業主や起業したばかりの会社よりも、はるかに有利といえます。
 能力の高い人、並外れた意欲を持った人は、もしかすると大きな悩みを抱えることになるかもしれません。それは組織の中で自分を成長させていくべきか、それとも独立して何の制約も受けずに働くか。
 どちらがよいのかはわかりません。僕はその両方を経験していますが、今も結論が出ていない問題。ただひとつ言えることは、組織の中には眠っている経営資源が山のようにあるということ。社歴の長い会社には間違いなくある。それを発掘、活用することで、組織に所属しながら「自分の意志で働く」という自由を獲得することも十分可能です。僕としてはそのような生き方のほうをお勧めしたいと思っています。
 自社の中に経営マインドを持った人が次々現れてくること。これが企業にとっては理想形といえるでしょう。同時に、そのほうが社員一人ひとりの「働く幸せ」が実現しやすい。僕らは時間を切り売りしてお金に換えているわけではありません。自分にとって意味のある経済活動を行うこと。これは会社員でも個人事業主でも変わりません。「本当はどうしたいのか」をとことん考えることが大切ですね。

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