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経営指針の話03 2018年度第3回全道経営指針委員会

経営指針の話03 2018年度第3回全道経営指針委員会

おはようございます。
 午前9時、全道経営指針委員会。議題はたくさんあるが、目指すところは経営指針成文化と実践の取り組みを支援することであり、同友会会員であれば経営指針を持っているのが当たり前、という状況をつくり出すこと。まだまだ現状はほど遠い。一歩ずつ進めていくほかない。委員会は予定より少し早く終了。帰途につく。午後4時帰宅。買い物へ。スーパーにホタルイカが並んでいた。今シーズン初となるホタルイカを食べる。

支部によって異なる経営指針成文化運動の現状

北海道中小企業家同友会には10の支部があって、それぞれの支部で経営指針研究会(名称は異なる場合あり)が開催されています。基本的には年1回開催。ただし、開講月や修了月がずれる場合もあって、4月スタートとは限りません。ちなみに、とかち支部では4月開講、3月修了。スケジュールという点ではきっちりしています。
 できるだけ、カリキュラムを全道で揃えよう……ということになっているのですが、各支部の事情によってそのようにはならないところがあります。それだけではなく、受講生が集まらず、経営指針研究会開催が滞る支部もある。この点は何とかせねばなりません。
 いつも思うのは「北海道同友会の各支部のエリア分けはどうしてこうなっているのだろう?」ということ。なぜ、南空知支部とか西胆振支部といった狭いエリアで支部が分かれているのだろう? 一方、道北あさひかわ支部のように稚内から南富良野までカバーする広大な支部もある。きっと何か歴史的経緯があるのでしょう。
 それはともかく、道内のどこにいても経営指針研究会に参加することができるという状況をつくり出さねばなりません。「経営指針成文化と実践の手引き」をはじめとするテキスト類はよくできています。けれども、独力で経営指針を成文化できる人は一部に限られる。ほとんどの人には仲間やサポーターの手助けが必要でしょう。一緒に学んでいるというだけでも、心強く感じるものです。経営者は孤独であってはいけない。いつもそう思っています。
 各支部からの報告を聴きながら、札幌支部の経営指針研究会の完成度の高さに改めて感心してしまいました。経営指針研究会の中身を全道で揃えるには、当然札幌支部が基準となる。ここに合わせていくのは並大抵のことではありません。札幌支部のプログラムがレベルアップすればするほど、他支部との格差が拡大していく。何とか標準化する方法を考えねばならない。僕の中で課題がひとつ増えました。
 札幌支部では経営指針研究会の修了生を対象に「経営指針実践ゼミ」が開催されています。企業変革支援プログラムを使用しているとのことですが、1章と2章だけで1年間かかるカリキュラム。修了までに2年半もかかるというのです。他に、サポーター養成のためにコーチングの勉強をしようということになっているとのこと。確かに、コーチングはサポーターにとって必要スキルと言えるでしょう。経営指針の深みにはまればはまるほど、学ぶべきことは増えていくことになります。

わかりやすくシンプルな経営指針づくりに

さらに進化する札幌支部を横目に、僕は全道の経営指針研究会のレベルアップについて考え続けています。とかち支部の経営指針研究会もだいぶ形になってきましたが、今のままでよいとは思っていません。中同協経営労働委員会に参加すると、ハイレベルな話が次々と披露され、札幌を除く道内の経営指針研究会とのギャップを感じてしまうことがあります。
 どうすればこの差を埋めることができるのか? そう思って2年前に著したのが「激訳・経営指針成文化」でした。今朝になって思ったのは、この続編が必要だな……ということ。たとえば、マニュアルのようなものがあればよいのではないか。
 経営指針づくりのテキストとなる「経営指針成文化と実践の手引き」には、経営指針成文化のための考え方がていねいに記されており、内容的にもわかりやすくまとめられています。さらに、検討シートが豊富に用意されていて、各シートに記入していけば、自然に経営指針がまとまっていくようになっている。ですから、経営指針研究会に参加しなくても経営指針を成文化してしまう人もいることでしょう。
 ただ、それができるのはほんの一握りの人。企業経営者といっても、「貸借対照表の見方がわからない」とか「経営理念って何?」とか「ビジョンなんて考えたこともない」といった人がけっこう多いというのが実情なのです。
 テキストを執筆、作成するのは、経営指針について熟知している人ということになるでしょう。したがって、「この程度はわかっていて当たり前」というちょっとした事実誤認があるような気がします。まったく何も知らない。企業経営について右も左もわからない。そういう人を対象とするようなテキストが必要なのではないか? 勝手ながら、またしても僕の中に妙な使命感のようなものが湧き出してきました。
 ヒントとなったのは、中同協経営労働委員会の中で発表された徳島同友会の取り組み。僕から見るとかなりハイレベルではあるのですが、わかりやすくシンプルにまとめるための工夫が凝らされていました。本当に必要なものだけを抽出し、それを一枚のシートにまとめる。テキストをそのまま使うだけではなく、各地域、各支部の実情に合わせてカスタマイズすることが大切です。
 北海道同友会の会員にとって取り組みやすいようなサブテキストができないものか? そんなことを考えていたら、次々にアイデアが浮かんできました。ビックリするほど簡単なもの。思いついた自分ですら、ビックリしてしまいました。こんな簡単な方法で経営指針が成文化できるのだろうか? やってみなければわかりません……。今、目の前に積み重なっている仕事に目処がついたら、着手してみようと思います。

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