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経営指針の話06 経営指針普及への道

経営指針の話06 経営指針普及への道

おはようございます。
 一日自宅にこもって作業したため、経営指針研究会事例集はいったん完成した。他の仕事もいくつかこなしたが、この日のメインはこれ。ずいぶん時間を費やしてしまった。システマチックにできる方法を考える必要がある。それはさておき、今年度の研究生の中に、10年ビジョンをビジュアル化した人がいた。このまま報告集に掲載するとモノクロ一色になる。QRコードで表示できるようにしよう……。その方法を調べる。QRコードの作成そのものは実に簡単。データをどこに置くかがわからなかった。途中でハタと気づいた。自分のドロップボックに画像を置いて、リンクすればよいだけだとわかった。7時、夢の蔵で経営指針委員会。9時50分帰宅。

委員、サポーターになるメリット

6日連続「経営指針の話」となりました。明日もそうなるかもしれません。何しろ、経営指針漬けの日々が続いているのです。この時期、いろいろ考えるべきことが多いのですが、おそらく来週火曜日の経営指針研究会総括報告会まで、経営指針中心の毎日を過ごすことになるでしょう。
 経営指針研究会に関わることで、自分や自社にどんなメリットがあるのか? それが大ありなんですね。経営指針研究会を修了した研究生のうち、大部分の人はその後も経営指針研究会との関わりを持ち続けます。経営指針委員会に入って、委員として運営に携わる人もいますし、委員会には所属しないものの研究会のサポーターとなる人もいます。また、仕事の都合上委員にもサポーターにもなれないけれど、年一回の総括報告会に参加するという人もいます。
 どうして関わりを持ち続けるのか? それは「自社の経営指針をもっとよいものにしたい」とか「社内に浸透させるにはどうすればよいのか」といった問題意識をほとんどの人が持っているため。よその会社ではどのようにしているのだろう? 非常に気になるところです。
 経営指針研究会を修了した人たちは、「一年間大変な思いをして経営指針をまとめ上げた」という共通体験を持っています。ですから、同期生ではなくても連帯感のようなものを持っている。問題意識や悩みを共有していることが多い。それだけに、自社の取り組みや現状の問題についてオープンに語ることができるのです。それが委員やサポーターになることによって得られる最大のメリットと言えるかもしれません。
 僕もそのようにしていくつものヒントを得てきました。実は昨日もひとつの発見がありました。それはQRコードでリンクされている10年ビジョンの画像。2社の10年ビジョンを見て、「我が社にはこれが欠けていた!」と気づいたのです。
 この2社の10年ビジョンのビジュアルが完璧というわけではありません。不十分なところもある。けれども、我が社にはない独特のリアリティがあったんですね。
 それは実際に自分たちが今行っている活動の写真を多用しているという点。ですから、リアリティを感じて当然なのです。10年後の世界を表現し切れてはいないが、今の社員さんを動機づけるにはピッタリな表現方法だと感じました。この要素を我が社にも取り入れなければなりません。

心理的ハードル

こうした発見がときどきある。そこに経営指針委員会、研究会と長く関わる理由があるのでしょう。
 とかち支部経営指針研究会は2018年度が第7期。第1期は「幻の経営指針研究会」とも言われていますが、そこからつながっている人も何人かいます。おもしろいと思うのは、それぞれの会社を定点観測できるところ。
 経営指針ができてからどのように会社が変わっていったのか? 見た目には変わっていないように見える会社であっても、どこかに変化が起こるものです。また、大きな変貌を遂げる会社もある。経営指針研究会修了後、代表取締役に就任したというケースもいくつかあります。事業承継前、承継後、どちらでも構いません。経営指針研究会を受講するのにもっとも適したタイミングと言えるでしょう。
 そんな中小企業家同友会とかち支部経営指針研究会にも、課題がいくつかあります。
 それは次年度研究生の募集に苦労していること。実際に受講してみると「やってよかった」と思うことはほぼ間違いないのですが、申し込みに至るまで、心理的ハードルがやや高いようなのです。
 月1回集まって1年間学び続ける。別にどうということはないように思えます。企業経営者の学びは一生続くものですし、悩みも一生なくなるものではありません。悩んで八方塞がりになるよりも、経営指針を成文化して「前向きな悩み」に変えていくことが経営者には求められるはず。ハードルが高いと思っている人ほど、経営指針が必要ですし、経営指針研究会の仲間になることが現状を打開するための一歩となるに違いありません。
 北海道同友会の中でも、経営指針委員会、研究会はマニアックな集団だと思われているところがあるようです。まったくそんなことはありません。むしろ、同友会運動のメインストリームというべき集団でしょう。同友会の基本思想である「人を生かす経営」を実践しようと思ったならば、経営指針成文化は避けて通ることができないのです。
 ただ、経営指針に関わる人たちは真面目で熱心で勉強家。それがマニアックに映っているとも考えられます。同友会会員であれば、経営指針をつくるのは当たり前。そんな状況をつくりだすには、もっとわかりやすく、もっと簡単に取り組めるような方法を編み出す必要がある。
 うっかり、委員会の場で「年内につくる」と発言してしまいました。これから半年間かけて、それを形にしなければなりません。構想はまとまっているので、案外すんなりできるかもしれませんが……。

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