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広報と広告05 帯広経営研究会3月例会「広報からの会社経営」

広報と広告05 帯広経営研究会3月例会「広報からの会社経営」

おはようございます。
 午前中は、中小企業家同友会オホーツク支部3月例会の準備をする。こちらは経営指針の話。ベースとなるものがあるので、微調整するだけで資料は整った。午後出社。帯広経営研究会3月例会資料とオホーツク支部3月例会資料を出力。両方の講演の流れを頭の中で確認してみる。6時、とかちプラザ。15年ぶりになるだろうか? かつて一緒に研修を受講したY氏と再会。スーツをつくるため採寸していただいた。
 7時、帯広経営研究会3月例会。テーマは「広報からの会社経営 ~ここまでできる広報の世界~」。僕は凝り性なのかもしれない。90分の講演時間なのに108枚のスライドがある。最初から1.5倍速くらいのスピードで話していく。それでも聴き手の反応は上々だった。1.7倍速まで上げてみようかと思ったが、僕の舌の回転が追いつかなかった。実習時間7分を含め、90分でピッタリ話し終えた。9時半、懇親会。

社長ブログの効用

伝えたかったことが数多くあって、108ページになってしまったわけですが、中でも一番伝えたかったのが「社長が取り組むべき広報活動」というところ。たぶん、これは社内の誰にもできないこと。広報担当者には任せられない仕事があるのです。
 それは、「社長の視点から自社を紹介する」ということなんですね。さまざまな会社のウェブサイトを見るとわかります。「代表あいさつ」というページがある会社とない会社がある。もちろん、あればよいというものではありませんが、僕は社長の顔写真が載っていて、何らかの文章または映像があるほうがよいのではないかと思っています。
 自分が求職者でその会社を受けてみようかどうか迷っている……。そんなシーンをイメージしてみると、代表あいさつが重要な意味を持つと気づくはずです。社長がどんな考え方をしているのか。あるいは、単純に恐そうな人かやさしそうな人か。写真(または映像)と文面から伝わってくる。採用活動に力を入れるのであれば、自社のウェブサイトには工夫すべき点が数多くあるはずです。
 僕が一番お勧めしたいと思っているのは「社長ブログ」。帯広経営研究会の中でも、何度かみんなにお勧めしています。これをやるのとやらないとでは大きな違いがある。ただ、やり始めると大変なので、続けられないと思う人はSNSのほうが無難かもしれません。
 僕がブログをいいと考えるのは、自分のためにも自分以外の人たちのためにもなる活動だからです。自分あるいは自社に関する考えをしっかり伝えることができる。ここにブログの特徴があります。SNSでも同じようにできるとは思いますが、やはり「つぶやき」になりやすい。ブログの場合、カテゴリー分けが可能。本を執筆するのと同じように、いくつかのジャンルについて自分の考えを体系的にまとめ上げていくことができる。日記風にもビジネス書風にも書くことができるのです。
 自社の採用活動にも社長ブログが大きな意味を持つ、と僕は考えています。このことに気づいたのは実は数年前。僕は2001年からずっと採用活動に携わっていて、新卒、中途を問わず求職者全員と面接するようにしています。もう18年にもなるんですね。その面接の仕方が、いつの頃からか大きく変わってきたと感じるようになったのです。
 みんな僕のブログを読んでから面接に臨んでいる。その事実に気づきました。以前は面接というと、「こちらから質問を発し、相手は質問に答える」の繰り返しだったと思います。常に質問を発し続けねばならず、面接を終えるとけっこう疲労感を感じたものです。ところが、いつの頃からか応募者と自分との心理的距離が縮まっていることに気づいたんですね。
 すでに相手は僕のことをよく知っている……。だから、一次面接の段階から双方向のコミュニケーションになることが多い。ブログの効用といえるでしょう。

選ばれるためには……

これは見方を変えれば、応募者がすでに「一次選考を済ませてきた」ともいえるのです。
 会社が応募者を選考するように、応募者も数多くの会社の中から自社を選ぶかどうか検討しているわけです。ですから、選ばれる会社になる必要がある。ウェブサイトはそのためのもっとも重要な広報ツールといえるでしょう。そして同じくらい重要な意味を持つのが社長ブログ。ここでしっかり、自社を代表して理念、哲学、ビジョンを語らねばなりません。
 「この会社なら自分を成長させることができるに違いない」。そう感じ取ってもらうことが大切なのです。
 今は売り手市場ですから、小手先のテクニックを駆使しても、高い広告料金を支払っても、自社が求めている人材は集まってこないものです。「集めよう」と思うから集まらないのだと思います。自社の考え、そして経営者としての考えを執拗なまでに伝え続けることで、同じ志を持つ人や近い価値観を持っている人が興味を持ってくれる……。現実には簡単にいかないと思いますが、社長ブログはチャレンジする価値のある広報ツールといってよいでしょう。
 近年は多くの会社が人材不足という経営課題に直面しています。ただ、すべての会社が人材不足というわけではありません。やはり、人気の会社、人気の業界といったものがある。
 どうしてそのような差が生じてしまうのか? それは待遇面の差というよりも、イメージの差なのではないでしょうか?
 何となく仕事がきつそうとか、どんな仕事をしているのかわからないとか、そもそも存在を知られていないとか……。
 正しい自社イメージを持ってもらうための努力が欠かせません。業界全体のイメージがよくないのだとすれば、正しい業界イメージを伝える必要がある。「自社が業界を代表しているのだ」というくらいの気概を持ってイメージ向上に努めるべきですね。そこで自社が突き抜けた存在になれば、採用難という課題は解消されるでしょうし、業界全体のためにもなるでしょう。
 情報爆発の時代、一瞬で取捨選択されてしまうというのが現実です。一瞬で伝わるイメージを侮ることはできません。

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