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経営指針の話15 企業変革支援プログラム改訂プロジェクト第2回会議

経営指針の話15 企業変革支援プログラム改訂プロジェクト第2回会議

おはようございます。
 午前9時15分のエアドゥで東京へ。目的地は市ヶ谷。一昨日は雪の旭川だったが、駅前に出ると桜が咲いていた。午後1時から中同協の企業変革支援プログラム改訂プロジェクト第2回会議。アンケート結果を踏まえて意見交換。さまざまな考えが出てくる。改訂版プログラムはどのようなシチュエーションで使われるのか? どんな人を想定して開発するのか? このあたりがポイントになりそうだ。5時終了。宿は空港のそば。早めに眠る。

どうしたらなじめるか?

この企業変革支援プログラムですが、積極的に利用している県もあれば、あまり普及していない県もあるようです。北海道はどうかというと、あまり利用されているとは言えない状況。各支部で開催されている経営指針研究会では、カリキュラムに組み込むようになってきていますが、活用というレベルには到達していないところが多い。
 一番先進的な取り組みをしているのは札幌支部。修了生に向けて、プログラムの深掘りをする実践道場が開催されているという報告がありました。成果に期待したいところです。
 全国で一斉に行われたアンケートの中に、なかなか活用が進まない現状とその理由が示されているような気がしました。活用しない理由として一番多く挙げられていたのは「活用の仕方がわからない」というものでした。これはステップ1も2も同じ。とりわけ、ステップ2のほうは直感的に「難しい、大変そう」と感じてしまうのでしょう。このあたりが改訂のポイントではないかと僕個人としては考えているところです。
 ただ、せっかくプログラムを活用して実際によい会社づくりを行っているという人も多いわけですから、「レベルを落としてはいけない」という意見が出るのももっともなこと。経営者として、このくらいはちゃんと理解できるよう勉強すべきだという意見もありました。
 こうした難易度の問題はさておき、企業変革支援プログラムを活用して、自社の経営課題を抽出する意義は大きい。県によっては新入会員全員にプログラムが配布されているところもあります。自社にはどんな経営課題があるのか? 自分で客観的に認識できる経営者ばかりではありません。また、幹部や社員と一緒にプログラムを活用することで、認識差がわかるわけです。社内で共通認識を深めていくためのツールともなるでしょう。
 中同協経営労働委員会に参加すると、「プログラムのおかげで会社がよくなった」という報告がときどき出てきます。そのたびに、「どうしたら我が社で活用できるのだろう?」と考えてしまいます。
 過去、2度ほど社内で企業変革支援プログラムを試してみたことがありました。思い通りの成果は得られませんでした。何となく、僕もそうなるだろうと予想していたところがあります。我が社の企業文化にちょっとなじまないところがある。
 問題は案外単純であり、「なじめるかどうか」なのかもしれません。本当に必要性を感じていて、「どうしてもこれをやらねばならない」と思っている人であれば、なじめるかどうかは問題ではないはず。しかし、必要性をさほど感じていない人にとっては、とっつきにくいと感じさせるプログラム。やはり、ここだな、ポイントは。

重要な「気づきのツール」

企業変革支援プログラムは「気づきのツール」と言われています。ほとんどの企業経営者は、気づくことの大切さに気づいているわけですが、ちゃんと気づくための習慣というものを持っていない人が多い。
 僕にもそのようなところがあります。研修を受けたり、講演を聴いたり、本を読んだりすると、気づいたような気持ちになる。この「気持ちになる」というのが曲者なんです。「自分は気づいた」という心地よさだけで終わってしまう。これでは何の進歩も発展もない。
 企業変革支援プログラムのように数値化され、レーダーチャートで示されるようなツールを活用することが大事ですね。定期的に実施して、経年変化を観察している人も少なくありません。こういう会社は間違いなくいい会社といえるでしょう。
 プログラムの活用にあたって、重要な考えが示されていました。大事なのは点数そのものではなく、「なぜ、この点数なのか?」と考えることなのだそうです。そして「これを1点上げるためにはどうしたらよいのか」について考えること。これが具体的な行動計画となる。当然ながら、自社の経営計画に反映されるようになるわけです。
 ちゃんと活用し、深く考えれば、必然的に経営指針成文化のためのツールとなっていくに違いありません。経営指針は経営者ひとりでつくるよりも、社員とりわけ若手リーダーを巻き込みながらつくっていくのが理想です。したがって、若手がなじむようなプログラムになっている必要があるといえるでしょう。
 僕個人としては「直感的にいいと思える経営指針」を目指しています。今はまだそこまでには至っていません。それには中堅、若手のアイデアが盛り込まれる必要があるでしょう。感性豊かな経営指針となるために、現状を的確に捉えることも求められるべきであり、そのためのツールとなるのが企業変革支援プログラムです。
 ここまで書いて、ハタと気づきました。改訂版のアイデアを練るにあたって、社内の若手の人たちにヒアリングすればよいのだ……。経営者の意見だけで新しいものを生み出そうすると、斬新なものにはならないでしょう。社内で新商品を開発するような考え方でアイデアを捻出すればよいのではないか? 帰りの飛行機の中でさらにじっくり考えてみることにします。

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