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北海道の仕事と暮らし94 中小企業家同友会とかち支部合同入社式

北海道の仕事と暮らし94 中小企業家同友会とかち支部合同入社式

おはようございます。
 朝6時20分、羽田空港へ。早朝の羽田がこんなに混んでいるとは知らなかった。ゆっくり朝食を食べている余裕はなく、取り急ぎカツサンドを購入。飛行機の中で食べる。合同入社式の日。洗車してから会場へ向かうと、今度は駐車場が満車になっていた。それでも15分前には到着。10時から中小企業家同友会とかち支部合同入社式。今年度、我が社の新卒入社はO君のみ。同期がおらず残念に思っているかもしれないが、これからの長い仕事人生が幸せなものになるよう応援したい。
 午後は自宅で新入社員研修のカリキュラムを考える。見直すべき点がいくつもあった。伝え方も去年までとはずいぶん違ったものになるだろう。いくつかの研修は中堅リーダーに譲り渡すことを考えねばならない。数年かけて移譲する予定だ。
 7時、夢の蔵で今年度最後の経営指針委員会。めずらしく議論が白熱。なかなか結論が出ない。気づくと10時になっていた。

大義と使命感

昨日は3月最後の営業日でもありました。数字が気になる日。しかし、一日の半分以上は、新入社員及び若手社員の人材育成について考えていました。おそらく、これから4月の半ばまでは人材育成について考える日々になるでしょう。毎年20講座以上にわたる新入社員研修も、もう間もなく始まります。その準備を急ピッチで進めていかねばなりません。
 大雑把にというか、乱暴にもというべきか、平成生まれ=ゆとり世代とひとくくりに考える傾向があるのではないかと思います。当然、個人差があることは誰もが知っている。ただ、ゆとり世代であるという先入観から、本人の持っている真の能力に気づかないケースもあるのではないか? そう思って反省することが多いですね。
 ちなみに、僕の世代は新人類とか共通一次世代と言われました。ゆとり世代の人たちからすると「共通一次って何?」って感じでしょう。一期校、二期校という言葉も知らないに違いない。知る必要はありませんが……。
 最初に平成生まれの新卒社員が入社してから、もう8年がたちました。今では30歳になって、我が社を支える重要人物となりつつある。今度は彼らが新入社員を育成するトレーナーまたはコーチになっていくわけです。そうした自覚を持ってほしいと思っていますし、きっと自分の出番だと感じているに違いありません。
 僕の目から見ると平成生まれの人たちはおおむね優秀です。したがって、仕事の意味と自分のなすべきことを納得しさえすれば、大きな力を発揮することができる。大袈裟に言えば、大義に気づき、使命感を持つことができるかどうか?
 能力があってやる気もある。順調に成長しているように見える人でも、ある一線の手前で踏みとどまってような人がいます。我が社の若手という意味ではありません。あくまでも一般論としての話。大義に気づくのは大儀なことだ……。そう思ってしまう人が案外多いのではなかろうか? 優秀な人が陥りやすい罠。「中途半端な賢さ」というぬるま湯に自分の身を置き続けると、なかなか抜け出せなくなってしまいます。僕は繰り返し、同じメッセージをさまざまな角度から伝え続けています。もっと伝え方に工夫が必要なのかもしれません。

気づきのツールが必要

物心ついたときからネット検索できる環境にあったわけですから、「すぐに答を探そうとする」という性癖は、なかなか変えられるものではないでしょう。僕もマインド的にはデジタルネイティブ世代に近いところがあります。やはり、つい検索してしまう……。
 ただ、自分の知りたい本当の答まで検索してはいけない。検索して見つかった「答らしきもの」が自分の最終結論ではないわけです。情報は多いほうがよいわけですが、自分の答は自分の中から導き出さなければならない。そういう当たり前のことを伝えることが、若手社員の人材育成に求められるようになってきました。
 「本当のところ、自分は何をやりたいのか、どうありたいのか?」
 この単純な質問に対して、即答できる人が減ってきているのではないかと思うことがあります。実際、たまにそういう質問を投げかけることがあります。そんなとき、「う~ん」と考えてなかなか返答がなかったりする。ネットで調べる時間が多くなりすぎて、自問自答する時間が確保されていないのかもしれません。
 ただ、一方では自然と親しんだり、アート&クラフトが好きだったり、感性豊かな面も持ち合わせている。このあたりに平成生まれ以降の人たちの強みがあると言えそうな気がします。僕は高度成長期に育ったためか、ハイテク機器に惹かれてしまいます。僕の感性は、大義と使命感がなければ豊かなものとはなっていかない。
 ここにちょっとした違いがあって、社会人のスタート地点としては、今の若手の人のほうが僕よりも数歩先を進んでいる。
 企業変革支援プログラムの個人版のようなものがあったらよいのでしょう。同プログラムは「気づきのツール」なわけですから、自分にとっての大義と使命に気づくようなツールがあればよい。来週から始まる新入社員研修はそうした「気づきのツール」となることを目指しています。
 健全な企業は「社員の豊かさや幸せ」と「自社の成長と発展」とのバランスを考えて、人材育成を行っています。儲かる会社になるために人材育成しているわけではありません。幸せを感じている人と一緒に働くと、自分も幸せだと感じやすい。幸せになるための道筋を教えることも人材育成の重要な要素と考えています。「経済活動としての合理性」と「幸せを感じ取る哲学」の両方が求められるわけです。
 このメッセージを中堅、若手リーダーとともに伝え続けなければなりません。

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