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中小企業家同友会南空知支部2月例会

中小企業家同友会南空知支部2月例会

おはようございます。
 今朝は岩見沢にいます。昨日、中小企業家同友会南空知支部2月例会で講演させていただきました。テーマは「経営指針が会社を変える!社長を変える! ~ある日突然社長になった人へ贈る超実践編~」というもの。昨年10月ニセコで行われた道研の実践報告をベースに、パワーポイントで再構成して発表に臨みました。
 去年はこのテーマだけで8回も講演を行っています。このため、同じ話にはならないよう、4つか5つのバリエーションを用意。昨日の講演は道研と8割方同じ話でした。ちょっと中身を詰め込みすぎたかもしれません。予定より5分か10分、時間をオーバーしてしまいました。
 経営指針というものは「得意か不得意か」あるいは「好きか嫌いか」といったものではない。経営者であれば、避けて通ることはできないもの。たとえ自分ひとりだけの会社だったとしても、成文化すべきではないかと思います。社員がひとりでもいるのであれば、なおさらですね。会社の目指すべき方向性が定まっていない会社に魅力を感じる人がいるだろうか? あうんの呼吸で伝わっている・・・というケースもあるかもしれません。けれども、通常の企業であれば、言葉で伝えるべきでしょう。

昨日話した「超実践編」のどこが「超」なのだろう? 話し終わったあと、改めてそのことについて考えていました。我が社の場合、経営指針の実践という点では精度の点で課題があります。PDCAによる管理がきちんとしていなかったりする。部署による差も大きい。
 その上、経営環境は急速に変化していますから、経営計画書に書かれている計画が無意味なものになったり、もっと別な活動が必要になったりすることも少なくありません。
 つまり、せっかくつくった経営計画(経営指針の一部)であっても、それを絶対視すべきではないのです。環境変化に合わせて、柔軟に実践方法を変えていく必要があると思うのです。環境変化という場合、外部環境をイメージすることが多いと思いますが、実は内部環境も刻々と変化し続けています。気づくと大きく成長している人がいる。これも変化のひとつ。
 人が成長すると、事業の中身が変わっていくものです。人が成長しているのに事業内容が変わらないのであれば、個人の成長もどこかでストップしてしまう。人が育ったら、その人が活躍できるような事業活動、商品開発を行っていくのが理想といえます。業種にもよると思いますが、我が社の場合そのように商品バリエーションを増やしてきました。
 人が成長するのも会社が変わるのも、ひと言でいえば「指針」があるからといってよいでしょう。目指すべき方向性を明らかにして、実践し続けるから成長がある。何も明示せず、「ただがんばる」では何も新しいものは生まれてこないのではないかと思います。
 人を採用している以上、社員の人生に対して責任が生じているわけですから、方向性を明示し、人材育成(共育)を行い、活躍の場を用意することが経営者には求められる。僕はこの点、ちゃんとできているのかと問われれば、万全とはいえない部分もあろうかと思います。ただ、人の成長を最優先に考えるようにしています。目先の業績よりも人の成長のほうが重要。人の成長は短期的な業績向上にはつながらないこともありますが、中長期的な成長・発展には不可欠。目先の損得に目を奪われるべきではないと考えています。
 したがって、超実践編の「超」が案外重要だと僕は考えているのです。

人生を振り返って、「自分はどういうときに成長したのだろう?」と考えてみると、ものすごく窮地に陥ったときでした。僕の場合は「とことん困ったときに成長する」というパターン。これは僕のパターンですから、我が社のみんなは真似しないほうがよいと思います。いろんなパターンが存在します。楽しくワイワイやりながら成長する人もいる。ちょっとうらやましく感じますが、僕のパターンとは違うと納得しています。
 ただ、もっと掘り下げて考えていくと、見えてくる真実があるのです。楽しく成長する人も、追い詰められて成長する人も、幸運な偶然によって成長する人も、たったひとつの理由によって自己成長へと導かれていく。それは「誰かにために自分の力を発揮したい」というもの。子どもの頃は「人のため」より「自分のため」と考えるものですが、大人になれば「周囲の人のため」あるいは「誰か知らない人のため」に努力できるようになっていきます。そうして、自己成長という果実を受け取ることになる。
 これを通常のPDCAで管理しようとすると、自分の持つ「純粋な動機」がぼやけてしまって、代わりに「やらされ感」のようなものを感じてしまうのではないか? 僕の場合はそう感じやすい人間なので、たぶん我が社の中にもそうした人が多数含まれているような気がします。
 それよりも、仲間意識を高め、「大切な人たちのために自分が成長する」という気持ちになっていくほうが大切なのではないか? このあたりが超実践ということになるのですが、活動内容としてはちょっとわかりにくく、説明もしにくいところです。ちゃんと活動できているのかどうか、検証もしにくい。業績との因果関係はまったくわかりません。
 けれども、こうした活動を続けてきた結果、ユニークな商品を生み出す企業体質に変わっていったのではないか? 僕はそう解釈しています。
 今日も夕方から超実践活動が行われる予定になっています。見かけ上は食事会に過ぎませんが・・・。

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