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スロウな旅06  学ぶ旅

スロウな旅06  学ぶ旅

おはようございます。
 朝7時、ナポートパークへ。すでにスタッフが朝食準備を行っていた。ナンドッグ、ローストビーフ、各種チーズ、搾りたての牛乳、フレンチプレスで淹れたコーヒー、その他。7時半、みんなが集まってきた。青空の下、思い思いのスタイルで食べる。ツアー参加者らは、ここから天塩中川駅までウオーキング。地域おこし協力隊員S氏のガイド付き。僕とM氏は町内の風景撮影へ。素晴らしい青空が広がっていた。10時過ぎ、天塩中川駅へ行くと、針葉樹のコースターづくりが終盤に差し掛かっていた。指導するのはスロウで何度も取材させていただいている木工作家のTさん。全員完成した後はコーヒーを飲みながら、今回のツアーの感想等を述べ合う時間に。ありがたいことに、1時間以上かけてアンケートに記入する参加者もいた。昼頃、1泊2日のNAKAGAWA FOREST TOURISMが終了した。
 道の駅で昼食の後、帰途につく。僕は大変な眠気に襲われ、風連までY氏に運転してもらうことにした。車内で熟睡すると、嘘のように頭がクリアになった。そこから帯広までは給油、洗車タイムを除いて、ほぼノンストップ。6時過ぎ帰宅。マッサージ機で体をほぐしてからとかち館へ。
 7時、中小企業家同友会とかち支部6月例会。講師は(株)ブレンドワークス代表取締役の前川裕一氏。「社員と共に業界の常識を壊す ~目指すはすすきの一番のジンギスカン店!~」というテーマ。前川氏の講演を聴くのは2度目。創業にあたって前職での経験がどのように役立ったのか、わかったような気がした。おもしろかったのは、帯広畜産大学から13名の参加者があったこと。うち12名は現役の学生。講演をどのように聴いたのか、気になるところ。同友会の例会は大学教育の場としてもおもしろいのではないかと思った。

大事なのはリアル感

NAKAGAWA FOREST TOURISMと同友会の例会。まったく異なるものではありますが、共通しているのは「学ぶ場を提供している」という点ではないかと思います。
 今の時代、学ぶためのツールは実にさまざま。本やビデオ教材はたくさんありますし、ネットを使って効果的に学ぶこともできる。向上心があれば、日本中どこにいても学べるはず。
 そんな中、ツアーや例会に参加して学ぶというのはどういうことなのでしょう? 言うまでもなく、実物を見て学ぶとか、直接その人から話を聴いて学ぶということ。より強く、リアル感をもって学ぶには、目の前に実物があること、または生身の人間が目の前にいること。これに勝るリアル感はありません。車で5時間かけて中川町へ行く意味はここにありますし、夕方ビールでも飲んでくつろぎたいと思う時間帯に同友会の例会に参加するのは、やはり意味あってのこと。教材やeラーニングでは学べない何かがある。その事実に気づいている人がこうして集まってくるのではないかと思います。
 学生が大勢参加した例会って、過去にあったのだろうか? 僕は記憶にありません。これは非常に興味深いものがあります。なぜなら、同友会の例会は「理論」ではなく、「経営体験」を聴くことができるからです。大学の講義で生々しい経営体験を聴く機会は滅多にないでしょう。同友会にしろ、経営研究会にしろ、講演が行われる場合には「講師(経営者)が実際に経験したリアルな経営体験」が語られます。そこには理論を超える企業経営の真実の姿がある。理論を学ぶことももちろん重要ですが、事例を知り、理屈通り行かないことが多いということを学ぶ必要があります。こうした学びは社会人となったときにどこかで役立つに違いありません。
 同友会の例会では、参加者の多くは企業経営者ということになります。テーマによっては、幹部の参加者が多いこともあるでしょう。僕としては、もっと若い人、新入社員や社歴の浅い人も参加すべきではないかと思っています。自分とは縁遠い話だと思っても、イメージしながら聴くことで自分の人間としての幅を広げることができる。こうした場を逃すべきではありません。

生活や仕事が豊かになる旅

体験型ツアーというものが増えてきています。その中の一ジャンルといってよいのかもしれませんが、これからは学びツアーのニーズが増えていくのではないかと考えています。
 旅行会社ではなく、研修会社や経営者団体がこうした学びツアーを実施することもあります。よくあるのは視察ツアー。他にメンタル面をトレーニングするためのツアーであるとか、ビジョンを描くためのツアーといったものもある。
 ただ楽しい。それだけでも旅としては充実感が得られるかもしれませんが、表面的な楽しさばかりを追い求めてしまうと、旅が終わって日常生活に戻ったとき、少しへこんだ気持ちになる人もいるのではないかと思います(もちろんそうでない人も大勢います)。
 僕の理想とする旅のひとつは、日常生活や仕事を豊かなものにするきっかけとなるような旅。中川町では森林に入ったり、ものづくりをする体験を行ったわけですが、参加者は木こりを目指すわけでも、木工作家を目指すわけでもない。しかし、実物を見たり、手を動かして知った知識は、自分の生活や仕事に対して何かしらの豊かさをもたらしてくれることになるでしょう。身のまわりの木々を見ても、これまでと違ったまなざしを向けることができるかもしれません。
 学生や若手社員が経営体験を聴く。これも今の自分の生活や仕事を質的に向上させるための重要な活動ではないかと思います。
 実際の仕事を覚えるには、2、3年先輩の社員から教わるほうが直接的に役立つはずです。しかし、仕事に対する哲学や人生をどのように生き抜いていくのかという根本的なテーマについて考えるのであれば、そのような経験を積んできた人から聴くのが一番。そこでは大学の講義やハウツー本には、決して出てこないような話が語られます。
 学ぶ旅。学んだことを仕事に生かしてみたいと思うような旅。そういうツアー商品を充実させてみたいところです。「月曜日が楽しみになる旅」というのはどうでしょう?

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