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第20回 自費出版ネットワークと自費出版文化賞

第20回 自費出版ネットワークと自費出版文化賞

おはようございます。
 昨日もさまざまなことを学んだ一日でした。昼間は尊敬すべき経営者から学び、夕方は新入社員から学び、夜は経営者仲間から学ぶことになりました。もちろん、学んだだけで終わってしまっては意味ありませんが、学ぶ量を最大化すれば行動するための推進力となる。僕はそう考えています。
 ただ、本当に大切なのは、量よりも学ぶ姿勢かもしれません。姿勢が中途半端だと「知っている」というだけで終わってしまいます。知っていても知らなくても、まずは行動。世の中の変化は非常に激しい。行動量の差がそのまま結果の差となっていくに違いありません。
 「激訳・自分史作成講座」も今回が最終回。自分史を書く。本を出版する。あれこれ考えるよりも、行動を起こすことがまずは重要。行動するうちに、よい編集者と出会ったり、希望を叶えてくれる印刷会社、出版社が見つかったりするものです。

出版文化の一翼を担う自費出版

今では使われなくなりましたが、1980年代、ワープロの登場によりキーボードを使って文章を書くのが当たり前となりました。その後、パソコンが普及。手書きで文章を書く人は、今日ではほぼ皆無に近いといってよいのではないでしょうか? パソコンを使うことで原稿執筆の労力はずいぶん軽減されることになりました。
 印刷の工程も、ここ30年の間に劇的に変わっていきました。最大の変化はDTPでしょう。かつては、デザイナーがレイアウトを指示し、写植、版下作成、写真製版といったプロセスを経て、印刷機にかける刷版を出力していたのです。刷版出力前の工程をすべてパソコンの画面上で行うことができる・・・。印刷会社の仕事内容も変わりましたし、デジタル化によって、スピード化やコストダウンが可能となりました。
 デジタル化や機械化が進むことによって、本を出版するための技術的、コスト的なハードルはずいぶん低くなったのではないかと思います。書きたい、発表したいと思うようなコンテンツがあれば、誰でも本を出すことができる・・・。そんな時代になったのです。
 僕は21世紀に入った頃から、自費出版が出版文化の一ジャンルを形成するものとして、存在感を高めつつあるのを感じています。
 かつてはプライベートな記録だったり、趣味的な表現活動のものが多かったと思いますが、近年では重要な記録や優れた文化活動を伝える自費出版物が目立つようになってきました。

NPO法人日本自費出版ネットワークをご存知でしょうか? 1996年9月設立。自費出版の普及を通じて、地域に根ざした学術、文化、歴史、芸術の振興と豊かな市民文化の創造を目指して発足した組織です。
 自費出版ネットワークが行っている最大の活動は、「日本自費出版文化賞」の開催です。日本の出版文化の一翼を担う自費出版の振興を図り、その文化的地位を高める目的で1997年から始まりました。現在、応募部門は7つ。

1.地域文化部門
2.個人史部門
3.小説部門
4.エッセイ部門
5.詩歌部門
6.研究・評論部門
7.グラフィック部門

自費出版物として日本国内で出版された書籍であれば、誰でも応募することができます(登録手数料は1点2000円)。審査員に、色川大吉(歴史家)、鎌田慧(ルポライター)、中山千夏(作家)、秋林哲也(編集者)、佐藤和夫(哲学思想研究者)、藤野健一(編集者)、小池一子(クリエイティブ・ディレクター)、成田龍一(大学教授)各氏を迎え、毎年開催されています。
 当社も自費出版文化賞創設以来、第一次審査委員のひとりとして参加。段ボール一箱分の書籍が送られ、審査活動に携わっています。
 毎年一回、全国各地でつくられた自費出版物を読んで感じること。それは自費出版文化が着実に根付いていることと、そのレベルが年々高まっていることです。中には、編集者と共同作業で制作されたと思われる作品も数多く見られます。やはり、プロの手の入ったものは、ある一定のレベルをクリアしています。商業出版物と並んで書店で販売されていても違和感を感じない作品が少なくありません。
 自費出版ならではの手づくり感ある本も、編集者の手が入った洗練された本も、どちらも味わい深いものがあります。表現方法はさまざま。自費出版物は「売れること」が第一目的ではありません。のびのびと自己表現したものや実験的な作品が多く、一次審査を担当する我々の目を楽しませてくれます。
 自費出版ネットワークでは、自費出版デジタルサイトを運営。登録されている書籍は、すべて無料でダウンロードできるようになっています。このほかに、有料で自費出版物を販売するネット書店も開設されています。これから自分史を書こうとする方にとって、大いに参考になるのではないでしょうか。

当社は「価値ある情報の創造、発信、記録」を使命とし、自費出版、商業出版に関わらず、出版物を生み出すことに長年情熱を注いできました。これからもその意志が変わることはありません。
 インターネット、とりわけSNSの普及によって、情報発信は誰でも簡単に行うことのできる時代になっています。どこに住んでいても世界に向けて情報発信できる。それは素晴らしいことです。
 一方、情報の記録という点では、紙の本が果たすべき役割のほうが大きいのではないかと僕は考えています。ネット上の情報は改変されたり、消されたり、埋もれたりするものです。紙媒体の本は、一度出版されたら何10年、何100年も残るもの。
 しっかり記録して、次の世代に伝えたい・・・。深い思い入れのある情報、メッセージについては、自費出版という形で本にまとめられることをおすすめします。

ソーゴー印刷株式会社

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