
おはようございます。
朝6時出発。6時半、K氏と合流し、帯広へ。9時到着。僕は自宅で撮影データのコピー。続いて会議の準備。夕方から4連続会議だ。午後3時半、役員会。4時半、幹部会議。6時、帯広市役所にて帯広市産業振興会議(正副部長会議)。集客・交流部会の報告を終えたところで中座。7時からふじもり食堂で帯広ロータリークラブのロータリー情報・記録保存委員会。今年度の活動内容について。9時過ぎ帰宅。
「ただ真面目に働けばよい」という企業文化をどう変えるか?
昨日の幹部会議では、大阪研修旅行に参加した2人からの報告がありました。しっかりした報告内容で、僕とは少し違ったところに関心を持っていたことがわかりました。ひとりで会社見学をすると、自分の視点からしか観察することができません。複数名で行くと異なるいくつもの視点で、その会社を捉えることができる。可能であるなら、人数は多いほうがよいわけです。
同じように、外部研修も複数で受講するほうが効果が高いものです。我が社が財務的にも社風的にも厳しい状態だった2002年から2003年にかけて、当時の僕らからすると、ずいぶん思い切って外部研修にお金をかけて複数名で研修に通いました。受講料+交通費+宿泊費。一番苦しい時期、教育研修に投資することができた。これによって、我が社は救われました。
さまざまな意味で大変な時期でしたから、当時は研修参加に懐疑的な人が社内には多かった。懐疑的というよりも、断固抵抗するという人もいました。どの会社にもこうしたタイプの人が一定数いるようです。同じくらいの社歴を持つ会社の経営者に聴くと、だいたい我が社に近いところがあります。
この点、立ち上げたばかりの会社は非常に有利といえます。これが自社の掟だ。そう決めてしまえばよいからです。
「ただ真面目に働けばそれでよい」。そう信じ込んでいる人たちが多くを占める会社の場合、企業文化を変えていくには時間もコストもかかります。10年、20年かかることを覚悟の上で、新たな企業文化をつくり、社風を変えていく活動を進めていかねばなりません。それが一本調子に進んでいくということにはならず、うまくいかない、後退しているように感じる時期もあるものです、それでもやり続けることができるかどうか? 自社を信じ切ることができるかどうか。ここが大きな分かれ道です。
研修に通っている時間や宿題に取り組んでいる時間は、直接的には自社の売上・利益につながっていない。だから、余計なことをせず目の前の仕事をするほうがよい、と短絡的に考えてしまう人がいます。確かに研修受講期間中、一時的に売上が落ちることもある。けれども、研修によって仕事力が高まれば、後からいくらでも取り戻すことができる。長い目で見れば、研修費用を回収できなかった研修はありません。もちろん、参加姿勢、取り組み姿勢に問題があって費用対効果が得られなかったという研修はあったと思います。したがって、我が社では数年前から「やる気のある人のみ参加資格がある」というふうに方針を変えました。
僕は「今が成長するタイミングではないか」と思える人がいれば、できるだけ声をかけるようにしています。ただ、本人が絶好のチャンスがやってきていることに気づいていないケースが多い。この点、素直に他人のアドバイスを聴くことのできる人は成長軌道に乗りやすいのではないかと思います。
成長のチャンスをつかむための予算化
経営指針の中の「経営計画」では、教育研修にかける費用をちゃんと予算化することが大切。遅ればせながらそう思っています。我が社はずっと予算として経営計画書に書き込むことをしてこなかった。紙に書かれていないことは実施されない。そう考えるべきかもしれません。
一番苦しかった2002年当時、僕は「売上の1%を教育研修費に充てよう」と心に決めました。交通費、宿泊費を含めると、たぶん1%近い金額が実際に使われたのではないかと思います。その頃は、強い意志で押し進めていましたから、計画書に書かれていなくても、だいたいその通りになった。今は明文化しておかないと、なし崩し的に「真面目に働けばそれでよい」という方向へ流れてしまう危険性があります。
中期、年度の経営計画はできるだけ具体的に書かれていなければなりません。5W2H で記載する。これが原則です。5W1Hではなく2Hなのは、HOWの他にHOW MUCHが加わるからです。どのくらいの予算をかけるか。金額をしっかり書き込むことが重要。当たり前のこととして記載している企業もあるでしょうが、我が社は明記してきませんでした。ここは改善すべき点のひとつといえます。
HOW MUCHには金額の他に「どのくらい」という意味もありますから、量を明示することもあるでしょう。「年間○○冊以上本を読む」といった数値目標を掲げている人もいるはずです。金額だけではなく、それ以外の数字を明示する。ここも大切なポイントですね。
僕はソーゴー印刷に入社してから、数多くの人たちと一緒に仕事をしてきました。昔も今も社員数という点では大きな変化はありません。けれども、人はずいぶん入れ替わっていますから、延べ人数ではかなりの数に上ります。みんな才能があって、その人なりに努力もしている。成長意欲は程度の差はあっても誰もが持っています。
それでいて、うまくいく人とうまくいかない人、リーダーシップを発揮する人と周囲のやる気を奪ってしまう人、楽しく働く人と辛そうに働く人というふうに分かれてしまうものです。全体としては、仕事に充実感を感じているものの、今一歩「何かが足りない」と感じている人もいるでしょう。
成長の場は会社の中、仕事の中にもありますが、もし「何かが足りない」と思ったら、それはある意味絶好のチャンスといえます。チャンスを逃さぬよう、教育研修に関する計画を明示すること。これも経営指針の重要な要素といえるでしょう。