
おはようございます。
朝礼後、社内でひと仕事。10時頃帰宅。原稿執筆。どうしてもわからない部分がある。音声データを確認しながら進めていく。別な仕事と組み合わせながら、午後4時まで原稿を書き続ける。4時過ぎ帰社。ミーティング。5時40分帰宅。夕食。7時からは鹿追のT牧場で経営指針研究会Cグループ第5講。経営理念検討シートの発表とアドバイス。4名の研究生から発表があった。それぞれ深く考えられている。哲学的なもの、人間性が伝わってくるもの。仕事に対して夢中になれる何かをそれぞれが持っている。第5講が行われたT牧場の会議室を見てもそのことがわかる。部屋中、牛の写真や賞状、トロフィーなどで彩られていた。コア・コンピタンスのある企業だと思った。10時帰宅。
コア・コンピタンスと呼べるもの
テキスト「経営指針成文化と実践の手引き」の中には出てきていないと思いますが、僕は経営指針を成文化する際、自社のコア・コンピタンスを認識することが重要ではないかと考えています。
コア・コンピタンスとは「顧客に対して、他社には真似のできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力」のこと。経営理念検討シートでは「3.自社の固有の役割は何か」を深く考えていくと、コア・コンピタンスに近づいていくのではないかと思います。また、経営方針のところで取り組むSWOT分析から近づいていくやり方もあるでしょう。
コア・コンピタンスという言葉もその一般的な定義も、少しわかりにくいところがあります。我が社では次の3つに分解してコア・コンピタンスを説明しています。
1.競合他社には真似できないこと(顧客価値を高めるもの)
2.自社ならではの価値(競合他社と異なっているもの)
3.企業の中核的な力(自社の企業力を広げるもの)
ただ、これでも「何のこと?」と疑問を抱く人がいるのではないかと思います。我が社の新入社員研修では、さらに単純明快に3つの言葉に置き換えています。「こだわり」「凝り性」「マニアック」の3つ。的確な説明かどうかわかりませんが、コア・コンピタンスにはそういう面があるような気がします。
我が社の場合は「媒体をつくる」というところに何かしらのこだわりがあるようです。旅行事業を始めるために旅関連の雑誌をつくる。UIJターンを促進させるために「りくらす」「わくらす」をつくる。何らかの目的を果たすために「媒体をつくる」ことを真っ先に考える。これは我が社のこだわりと言えるはず。だから、僕は「媒体創造力」(あるいはそれに類する力)が我が社のコア・コンピタンスではないかと思っています。
昨日の経営理念検討シートの発表を聴いていても、明らかにここがコア・コンピタンスではないかと思えるものがありました。
自社のコア・コンピタンスをしっかり認識している人とそれがあるのかどうかわからないという人、両方いるのではないかと思います。自社の強みと呼べるものは確かにあるが、それをコア・コンピタンスと呼んでよいのか? そう思っている人もいることでしょう。コア・コンピタンスの定義1~3に照らし合わせて、検討してみれば明らかになるはずです。単なる強みなのかコア・コンピタンスなのか?
「好き嫌い」を超越する
自社だけではなく、個人にもコア・コンピタンスが必要だ、というのが我が社の考え方です。このため、「個人のコア・コンピタンス」を全社員つくっていて、毎年9月か10月に発表会を行っています。この場合も定義1~3に沿ったものであることが望ましい。けれども、三拍子揃っているという人は少ないかもしれません。それよりも、「こだわり」「凝り性」「マニアック」というほうが個人の場合はわかりやすいでしょう。
ただ、このあたりも個人の性格によって温度差がありそうです。もう少し違う観点から個人のコア・コンピタンスを考えてみるべきかもしれません。
いつも思うのは、採用条件のよしあしだけで意思決定すれば、我が社に入社することを選ぶ人はいないのではないか……ということ。つまり、外形的な条件ではなく、別な何かに期待して我が社に入社する人が圧倒的に多いに違いない。僕はそう思っています。
自分がなりたいと思う将来の姿、実現させたいと思う仕事がある程度イメージできている人が多いと思うのです。ところが、いざ入社すると理想と現実との間に大きなギャップがあることに気づくこととなります。将来の理想像が幻のように感じられてしまう……。そんな人もいるかもしれません。
「今すぐほしい」と思ってしまう短絡的な思考を改めるとともに、「自分の中にある純粋な欲求」に目を向ける必要があるのではないでしょうか?
長年さまざまな人を観察して、あるいは自分自身の人生を振り返ってみてわかること。それは、純粋に自分の好きなことであれば、たいていの困難は乗り越えることができ、数年、場合によっては10年以上遠回りをすることはあっても、再び自分の好きな道に戻ることができるということです。
つまり、自分の中に「好きでたまらない」とか「これをやらずにはおられない」というものがあるかどうか、ですね。
20代から30代にかけては「好きでたまらない」ものがコア・コンピタンスになっていく。私見ですが、40代以降は「好きとか嫌いとかいった感覚が次第に薄らいでいく」のではないかと思います。好き嫌いは自分が感じるもの。しかし、人生のある段階からは「自分のことは二の次」と感じるようになっていく。もっと大きなものに自分が動かされていて、自分の本当に好きなことはこっちにあるのに……と思いながらも、大きなものに動かされている状態が嫌だとは感じない。若手の人にはちょっと伝わりにくいかもしれませんが、そんな心境になってくるのです。
「好きでたまらない」から出発し、「好き嫌いを超越したところ」に到達する。ここに個人のコア・コンピタンスがあるような気がしてなりません。会社のコア・コンピタンスは個人のコア・コンピタンスによって構成されています。一人ひとりの「好きでたまらない」を深化、発展させることが人材育成であり、それが経営指針の中に記されていることが望ましいと僕は考えています。
