
おはようございます。
午前9時からTA(交流分析)研修の面談。個人面談よりもグループ面談のほうがよさそうだ。全員は揃わなかったが、6名中5名に集まってもらい、研修の振り返りや自分、自社の課題について話し合った。その後、少しだけ会社で仕事をしてから帰宅。すべきことが山ほどある。全道経営指針委員会、合同学習会の準備。ラポラのための写真選び。T君を偲ぶ会のための写真スキャニング作業。差し迫ったものをひと通り終わらせてから、原稿執筆に取りかかる。終盤。ゴールが少しだけ見えてきた。
健全な価値観や人間力を身につける
外部研修というものはなかなか費用対効果が見えにくいものです。仕事に直結した研修内容であれば、得られる成果はわかりやすい。けれども、そういう研修だけでは大事なものが身につかない。ここがちょっとややこしい部分。だから、本当に大切な外部研修ほど、社内の理解を求めにくいところがある。その分、研修に参加する人は「何としても学びを自分のものにする」という気持ちを強く持っていなければなりません。
目の前の仕事に必要なわかりやすい能力だけ身につけることに熱心になる。そういう時期もあってよいのですが、健全な価値観や人間力を確立することなく30代、40代になっていく人もいます。これは本人にとっても会社にとっても中長期的に見ると具合が悪い。
教育熱心な会社であっても、OJTだけでは十分に伝えられない情報があるものです。職種や本人の目指す将来像によって違いはあってよいのですが、別な角度から自分を見つめ直すことが大切である、と僕は考えています。外部研修がすべてというわけではありません。しかし、もし受講するチャンスを得たら、迷わず飛び込むのがよい。受講料会社負担ならなおさらですね。
僕がすごいなと思うのは、ハードに働いている人が朝活に通っていたり、週末に自腹でセミナーに通ったりしていることです。我が社にもそういう人がいるのかな? 詳しいことはわかりませんが、さも当たり前のように自分を高める活動を習慣化しているような人がたまにいます。そういう姿を見ると「立派だな」と思ってしまいます。十勝ではちょっと少ないような気がしますが、何人かそのような人を知っています。こうした人が一番多く集まっているのは、日本ではやはり東京でしょう。これは地域企業の経営者として残念なことではありますが、事実として認めなければなりません。
海外へ行くともっとすごいことになっていることでしょう。世界一競争が激しい社会と言えば、やはりアメリカでしょうか。別な観点からいえば、中国と言えるかもしれません。ちょっと前まで貧しかった国で、近年急速に発展しているようなところ。こうした国々では個人の成長意欲がとんでもなく高いに違いありません。日本は格差社会へ向かっているとはいえ、やはり全体的に見ると経済的に豊か。ですから、貪欲さという点ではどうしても差が大きい。しかし、逆に言えば、のんびりしていて成長意欲がちょっと乏しいように感じられる……というのは、恵まれた国である証拠と言えなくもありません。いい国だと思ってよいのかも。長期的に見ると、とても心配ではあるのですが……。
自信を持ち、潜在能力のスイッチをオンにする
のんびりしていて人柄がよい。そして安定志向。これがマイナスに作用すると、まったく利益の上がらない会社になってしまいます。加えて、働き方改革という課題が企業にはありますから、従来の延長線上に明るい未来を描くことは困難。もっと大胆な発想の転換、仕事観の変革、そして業務改革を行っていく必要があります。個人の長所を生かしながら、自分の、そして自社の付加価値を高めていかねばなりません。
自分の中にはとてつもない能力が隠されている。そのスイッチが今はオフになっている。一人ひとり、その事実に気づくことが重要です。僕はいろいろな人にもう何回もそう伝えています。僕の伝え方がイマイチなのか、僕の言葉に信憑性が感じられないのか、まともに受け取ってくれる人は少ない。受け取ってくれる人であっても、行動に移すという人はもっと少ない。巨大な才能が眠ったまま、目の前の業務に追われてしまう……。この悪循環を断って、自分の本来の能力を開花させる。これが我が社の教育の目指すところ。
我が社の教育理念は、「対等な人間関係のもと、個性・潜在能力の開発と自己成長・自己実現をバックアップ」というものです。実際にはその通りにならないことも多いけれど、僕はいつでも一人ひとりの成長と自己実現を願っていて、それをバックアップしたいという気持ちを持っています。
僕の観察するところでは、すでに何人かの人が自分の持つ潜在能力に気づいている。それを伸ばしていこうと努力している人も少なくない。ただ、どこかで「自分の能力はこの程度」と考えているフシがある。ここに若干の問題がありそうです。
自分を客観視し、今はこの段階にある、と自己認識するのは当然のことかもしれません。僕も確かにそのようにすることがある。だが、そのことにとらわれてはいけない。能力のある人の中には、客観視しようとして自分の実力を低く見積もってしまう人が案外多い。その結果、できるはずなのに「できない」と思い込んだり、他者のほうが優れていると錯覚してしまうことがあります。
昨日の面談の中で「課題は自分に自信を持つこと」と話した人がいました。これは我が社の多くの人に当てはまることではないか、と思っています。自信とは自己信頼のこと.自分を信じるのに根拠はいりません。ただ信仰のようなものを持てばよいだけのこと。自分がちゃんとした生き方をしてきたのなら、信ずるに足るものはすでに持っている。潜在能力を開花させるには、自信を持つというプロセスを経なければなりません。