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仕事観について06 投票する、意思決定する

仕事観について06 投票する、意思決定する

おはようございます。
 午前8時過ぎに宿を出て、小樽へ向かう。晴れている。撮るべきカットがあった。同一の被写体を3ヵ所から撮影。次の目的地は長沼。場所はうろ覚えだったが、難なく到着。続いて千歳。以前の取材先で買い物。そして、もう1件撮影すべき被写体があった。前回の取材で雨のため撮影できなかった建物外観。ひと通りの用事を済ませ、午後5時頃帰宅。荷物を下ろしてから着替え。夢の蔵で焼き鳥を購入。夕食は焼き鳥、枝豆、ワイン。食事会以外、自宅でお酒を飲むのは久しぶりだ。

民主主義とは

30年くらい前までは、枝豆+ビールで選挙の開票速報を見守っていたものです。もうこれは過去の話。今は開票と同時に、あっという間に当確が出てしまいます。ビールの泡が残っている間に大勢が判明してしまう。報道機関が早さを競った結果、開票速報には何のおもしろみも感じなくなってしまいました。今は大勢がわかったら、とっとと眠ることにしています。朝型の生活をしていますから、このほうが体にはよさそう。残念なことに、30年前のようなドキドキ感はなくなりましたね。
 もちろん、選挙というものを娯楽的に捉えているわけではありません。真剣に考えて投じた一票ですから、僕としてはその結果が気になりますし、併せて選出されるプロセスが気になるのです。近年の開票速報は、開票率0%なのにいきなり「当確」が出る。プロセスについては解説を聞くことになる。有権者としては何となく疎外感のようなものを感じますね。
 さて、開票速報問題はさておき、今日7月21日は参議院選挙の投票日です。僕は選挙があるたびに、社内で何度も伝えるようにしています。とにかく投票する、投票所に足を運ぶ。それが何より重要な投票日の行動といえます。もちろん、投票権を持たない人ややむを得ぬ事情のある人もいるでしょうから、全員というわけにはいかないでしょう。ただ、我が社の社員で投票権を持っている人については、100%投票してほしいと思っています。
 いろいろな考え方がありますから、当然ながら自分の考えに基づいて意思決定することが大切です。たとえ主義主張に共感できるという人がひとりもいなかったとしても、「よりましな」誰かに投票する。それを行うのが社会人としては当然のこと、と僕は考えます。僕自身、選挙が行われるたびにずいぶん考える。
 よく考えぬまま何となく投票してしまうと、開票の頃になって後悔することになります。自分の一票で結果が変わることはない。それは事実かもしれませんが、そう考えるべきではありません。よく考えて投票する人が千、万の単位で増えれば、結果は必ず変わるわけです。
 今の世の中についてできるだけよく知る。差し迫った問題や中長期的な課題について考える。その上で、候補者及び各政党の主義主張を聞く(または読む)。候補者の過去の言動、行動を確認する。自分の考えと照らし合わせて投票する。自分と政治との関わりは「投票行動」だけかもしれませんが、それでも民主主義国家では非常に重要なことなのです。投票所へ行くことよりも、レジャーに行くことを優先させるという人は、民主主義でなくてもよいと考えているのかもしれません。近年は期日前投票が実に便利になっていますから、日曜日のレジャーを犠牲にする必要もありません。

「よい自分」を伸ばす習慣

僕の勝手な想像ですが、投票という最小限の行動を起こさない人は、会社の中でも傍観者的になっていきます。強引に決めつけていると思われるかもしれません。けれども、だいたいそのようになっているのではないかと僕は考えています。
 「政治に不平不満を持つ。なのに選挙のとき投票しない」という人は、「会社に不平不満を持つ。なのに自分の意見を言わない」という人とほとんど重なっているのではないか? これは僕の仮説なので、実際には違っているかもしれません。ただ、自社内で自分の考えを明らかにせず、不平不満を募らすというのはとても不健全なこと。そうした生き方を長年続ける人は、どう考えても好ましい仕事人生にはなっていかない。これは容易に想像できることです。
 一昨日、中同協経営労働委員会の林委員長の講演の中で、「社内アンケートを採る」という実践例が紹介されました。これは選挙における「投票」に近い制度といえそうです。面と向かって意見を言うには心理的抵抗を感じるけれど、アンケートなら意見を言いやすい。会社、経営者はこの「意見の出しやすさ」をもっと工夫する必要がある。そう考えさせられる事例でした。
 我が社も、どうしたら意見を出しやすいのかについて考えていて、同友会のようなグループ討議を行うことがあります。討議のテーマが参加者の問題意識と一致したときには、有力な意見が出てくることがあるものです。ただ、自由にものが言えるような雰囲気になっているかどうか。ここが問題となるでしょう。上司や先輩社員が話しやすい雰囲気をつくることに努めること。それが討議の質を左右することになります。
 社員は自社のことをちゃんと考えてくれている。企業経営者の実践報告では、そんな性善説に沿った話を聴くことが多い。人間の中には必ず「よい自分」というものが存在しますから、よい部分に光をあて、よい部分を伸ばしていくような社風、人材育成、業務の仕組みを整備していくことが欠かせません。人間の中には、怠けたい、ずるをしたいという「ちょっと悪い自分」も存在していますから、悪い部分が伸びないように注意しなければなりません。それは本人の注意だけでは不十分。
 そう考えるとよい社風、企業文化の中で、一人ひとりがよい習慣を身につけることが欠かせません。よい習慣を持っていて、仕事以外の時間でも一貫性が感じられるような生き方。容易ではないと思いますが、そうした生き方が充実した人生につながっていく。投票行動は誰でもできる簡単なよい習慣です。自分の意思で決めるという習慣。これは社会人にとって欠かせないものです。

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