
今朝の我が家のウッドデッキ
おはようございます。
大雪でしたね。昨日午後から夜にかけて、3回雪かきをしました。朝5時現在、雪はやんでいます。家の前の道路が雪で埋まっていたらどうしよう……と思っていたのですが、除雪車が入ったようです。少し安心しました。
「写真を見る愉しみ」の本編は3月4日に再開します。今日と明日は経営指針モードにならねばなりません。「写真力=経営力」という思想を持っている僕ではありますが、使っている脳の部位がちょっと違っているようです。写真のことをとことん考えると、経営指針のことは考えられなくなるのです。この問題では不便な思いをすることが多い。たとえば、撮影現場から、いきなり経営指針委員会や研究会に参加したときなど、正常に思考できるようになるまで数10分かかってしまいます。
今朝は「写真を見る愉しみ」の番外編ということで、「写真力=経営力」について語ってみようと思います。
フレーミングとは?
僕は約40年間、写真人生を歩み続けてきました。まだ十分に活躍できていないな……という思いは強いものの、写真が自分の人生の中心にあるという気持ちを今も持ち続けています。
そうした思いを持つ一方、2000年からは企業経営について真剣に考えるべき立場となりました。2000年5月、ソーゴー印刷に入社し、その年の年末には社長に就任してしまったのです。顛末は「激訳・経営指針成文化」に書いてある通り。僕の写真人生もいよいよおしまいかもしれない……。そう覚悟を決めるところでした。
僕は器用な人間ではないので、企業経営と写真家としての活動を両方行うのは不可能だと思っていました。自分のやりたいことは写真、自分の宿命は企業経営。そう考えると、「やりたいこと」よりも「自分の人生に定められたこと」のほうが重要であることは明白でした。2001年の秋から冬にかけて、つまり日創研の可能思考研修を受講した頃には経営者として人生を全うするという決意が固まっていました。
ところが、人生何が起こるかわからないものです。
2004年、雑誌「northern style スロウ」創刊。これは僕の想像以上に自分の人生に強い影響を及ぼす商品となりました。仕事が人生を変える。それはよくあることだと思いますが、「スロウ」というひとつの商品が僕の人生の方向性を大きく変えることになったのです。
僕が希望したわけではなく、なぜか「記憶の中の風景」という写真の連載ページを持つことになりました。2004年10月発行の第2号からは巻頭9ページに。学生時代から2000年春まで続けていたモノクロ作品の延長ではなく、カラーで作品づくりを行うことにしました。しかも、作品性を極力抑え、「見たまま」「撮ったまま」の写真を誌面に掲載するようにしました。作り込んだ写真は、スロウのコンセプトに合わないと思ったのです。
考える→見る→感じる→撮る。そんなプロセスで写真を撮り続けた結果、あるとき僕は重要な発見を得たのです。その発見は、僕の人生の中でもっとも大きな発見といえるかもしれません。
それが「写真力=経営力」。「力」を取り除いて、「写真=経営」と言い換えても成立しそうです。
帯広にUターンしてから4年間、僕は「写真から離れていく自分」に恐怖を感じていました。ですから、仕事として写真を制作することのできる2004年からは大きな充実感を得ることとなりました。しかし、一方では「経営現場から離れて写真を撮る自分」に不安を感じていたのです。取材と称して、自分は写真を撮っていてよいのだろうか? そんな不安。今もそうした不安は完全には払拭できていません。
それでも雑誌は発行され続け、締め切りは必ずやって来ます。そんな中で、僕はわかってしまったのです。
考える→見る→感じる→決める。写真の場合は、4番目が「撮る」ですが、企業経営の場合は「決める」となります。写真も経営もプロセスはほとんど同じ。自社はどうあるべきかを考え、内部資源と外部環境を見ると同時に、世の中の変化から何かを感じ取って、やるかやらないかを決める。単純にいえば、それが経営だと思います。
写真と企業経営の一番の共通点は、「フレーミング」にあります。自分のまわりに360度広がっている世界の中から、どこを切り取ってもよいのです。ある方向にカメラを向け、近寄ったり遠ざかったり、ズームするなどして、自由にフレーミングする。そして、タイミングを見計らってシャッターを押す。これが写真。
企業経営もまったく同じです。法律や社会正義に反しない限り、基本的にはどんな業務を行っても自由。360度広がる世界の中から、ある特定部分に範囲を定めて事業を行っているのです。我が社は最初のうちは「印刷」にフレームを合わせ、近年では広角側にズームし、「出版」「広告」に範囲を広げている。世の中にはさまざまな企業があります。マクロレンズを使って、一点に集中特化している企業もあるでしょう。
事業領域の設定の仕方。これは写真のフレーミングとまったく同じやり方だと思うのです。写真を撮り続けることで、フレーミングのセンスは高まっていくもの。
そして、フレーミングと同時に行うのが画面構成ということになります。このあたりは本編で触れることになるので、ここでは最小限の話に留めます。
主題と背景、あるいは主題と副題の配置の仕方。それによって写真から伝わるメッセージが変わってくる。ある程度写真がうまい人は、「技術」を使って画面構成を行おうとします。そうすると、写真から作為が感じられるようになってしまう。
企業経営においても、何が主題で何が副題か。そして、背景には何があるのかを設定する必要があります。重要なポイントは作為的にならないこと。技術を使いすぎないことです。自然にそうなった……。そんな事業展開が理想的ですね。
写真も企業も、できるだけ自然であるほうが魅力的なのです。僕の理想はスーパーナチュラルなアーティスティック経営。ですが、まだ理想からほど遠いというのが現状です。
