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北海道の仕事と暮らし131 長所と短所と誕生日

北海道の仕事と暮らし131 長所と短所と誕生日

おはようございます。
 誕生日としては、過去最大級にハードな一日となった。朝7時、次世代幹部養成塾第21講。課題図書は業界誌である「印刷雑誌」。「地域創生」という特集が組まれていて、その中に僕が寄稿した「雑誌発行によるUIJターン支援」という文章があった。我が社の歴史とこれからの方向性について、5ページの中でコンパクトにまとめてみた。これをたたき台に、グループ討議と発表が行われた。朝礼後、すぐさま帰宅。原稿作成と入稿作業。11時40分頃、撮影1カット。12時から昼食会。いつもの昼食会だと思っていたら、誕生ケーキが出てきた。プレゼントも。つかの間の安らぎを感じた。午後1時40分まで入稿作業。
 2時、帯広市役所。帯広市産業振興会議。市長との意見交換会。各部会からの報告。僕は集客・交流部会の報告を行った。話ながら、もっと議論を深めねばならない点に気がついた。3時45分帰社。20分遅れて役員会。4時半、幹部会議。5時20分、面談。5時50分、いったん帰宅。6時40分、10分遅れで中小企業家同友会とかち支部四役会に出席。少し複雑な議論になっているような気がする。8時40分帰宅。20ミリリットルくらいワインを飲む。

長所と短所の自覚

もう58回も誕生日を迎えてきたわけですが、何度誕生日を経験しても、誕生日に慣れていない自分というものを感じます。特に、ろうそくの火を吹き消すというあたり。不慣れの頂点ここに極まるという感じですね。あと10回くらい経験すれば、たぶん自然に吹き消すことができるようになるでしょう。
 僕の記憶をたどると、弾ける喜びとか、のびのびとした感動表現といったものに無縁な人生を送ってきました。このあたりは60代に入ってから身につけようと思います。今は、どちらかというと抑制の効いた感動表現のほうが自分らしい。たぶん、生牡蠣を食べているときには、自分らしい静かな感動の仕方になっているはず。それを確かめるためにも、カキキンの牡蠣を取り寄せねば(本当は撮影が目的ですが)。
 ほぼ毎年、「成長できてない自分」というものを感じながら誕生日を迎えています。当然、変わらない部分があってよいわけですが、変えたいと思いながら変わっていないところ。これが僕には非常に多い。会社のみんなはどうなのでしょう? 僕は自分の好ましい部分も困った部分も「これが自分なのだ」と思うほかない。そう思っています。
 自分のダメな部分を変えていかねば……。そう何10年も前から思っていても、変えることができないわけです。誕生日とか、正月とか、経営発表大会といった特別な日にそのことを思い出す。ダメだという気持ちが大きくなるとマイナス思考に陥りますから、ダメな部分も引き受けながら、長所も短所もある自分というものを全面的に受け入れる。それしかないのではないかと思っています。
 そう考えていくと、自分のやるべきことは長所を徹底して伸ばしていくという、感性論哲学の中で述べられていることを実践するしかないということになってきます。自分の長所の自覚。これがまず必要であるわけですが、我が社の場合は、これを「個人のコア・コンピタンス」として毎年9月に全社員が実践しています。短所をたくさん持ちながらも、それと同じ数だけ長所もある。そして、長所の中には、他人と比べるのは無意味と思えるほどの圧倒的な強みがある。そう信じることが重要ですね。根拠のない自信。これが人生には必要。

わかりやすさ+感動

何かひとつ、信ずるに足る自分というものが必要であるわけですが、同時に至らない自分とかダメな部分を持っているという自覚も併せ持っていなければならない。車にアクセルとブレーキの両方が必要であるのと同じこと。スピードを出しすぎたときにはブレーキを踏んで緩めねばならない。
 自分の中には長所と短所がある。ここ当たり前の事実を自分以外の人にもあてはめてみることも大切でしょう。つまり、自分以外の人のダメな部分、至らない部分を受け入れる。まあ、許容範囲というものがありますが、ギリギリいっぱいまで許容すべきだと思います。そして、案外その人のダメな部分におもしろさがあったり、成長の鍵が隠されていることもある。感性論哲学の中では「短所をなくそうとしてはいけない」とあります。長所を徹底して伸ばしていくと、短所もその人の強みとなる場合がある。実際、そのような人が自分のまわりには何人かいます。
 誕生日、正月、経営発表大会という特別な日には、少し内省的な気持ちになって、自分の心の中にある歪みを微調整するのがよいのだろうな……。僕の場合、微調整レベルでは済まないことも多いわけですが、もっとちゃんとした生き方をしていきたいという気持ちが高まる日。もう少し頻繁に微調整できるよう、特別な日を増やすとよいのかもしれません。
 ここ10数年の間に、ビジネスが複雑になってきているのではないかと僕は感じています。シンプルな働き方を求めていながら、どんどん複雑な方向へ向かっている。ここにも微調整が必要です。これには、実際複雑になっているという事実があるわけですが、自分のものの見方、考え方が複雑になっているという側面もあるでしょう。
 できるだけわかりやすく、簡潔に考える。帯広市産業振興会議の中で米沢市長が「わかりやすさと感動」という話をしていました。たぶん、昨日の僕が求めていた言葉だったのでしょう。自分自身はまだまだ複雑に物事を考えてしまうクセ、あるいは弱点がありますが、物事はもっとわかりやすく解釈したり、伝えることができるはず。社会が複雑になったからといって、自分まで複雑になることはない。また、十勝、北海道という地域にしても、複雑に捉えて、複雑に情報発信する必要はないわけです。
 複雑なことをわかりやすく伝える。これを個人に置き換えれば、自分の長所も短所もできるだけそのままさらけ出す。そんな生き方ができるといいですね。たぶん、僕の場合は、あと数年待たねばならないでしょう。そのときはみんなに迷惑をかけるかもしれません……。

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