
おはようございます。
午前中は自宅でS氏、O氏とミーティング。その後、1時間ほどフォトショップを使った作業。午後はスロウの商品撮影。ずいぶん点数がある。7時から北海道ホテルで中小企業家同友会とかち支部8月例会(北海道同友会設立50周年記念例会)。講師はエイベックス(株)の代表取締役の加藤明彦氏。中同協副会長、愛知同友会会長、そして企業変革支援プログラム改訂プロジェクトのリーダーでもある。演題は「『人を生かす経営』で、激変の時代を克ち進む ~リーマンショックで売上3割に、その時、経営者の決断とは~」というもの。ほとんどが経営指針成文化に関係する話。経営指針の必要性を痛感した参加者が多かったに違いない。
「経営者の責任」の深さ
まさに今、自分が必要としている話を聴くこととなりました。僕は経営指針の必要性については熟知しているつもりでした。しかし、それ以前の「人を生かす経営」というところでは、まだまだ自分のものにはなっていない。そう反省せずにはおられない講演内容。昨日の例会には我が社からS氏、Y氏も参加していました。ふたりはどのように講演を受け止めたのだろう? 実に気になります。
「人を生かす経営」という小冊子の最初に載っている「中小企業における労使関係の見解」(労使見解)は、同友会の中で40年以上、ずっと語り継がれているものです。文章の細かい部分を見ると今の時代に合わないところもあるでしょう。だが、考え方や精神という点では、今でも……というより、今だからこそ通用するところがある。
僕が同友会で学ぶようになった10数年前には、「経営者と社員が対等であるはずはない」と考える社長がけっこういたような気がします。今でもいるとは思いますが、対等であり、パートナーだと考える経営者が増えている。それは誰かから教えられてそうなったということではなく、最初からそのような考え方を持っている。この点では、労使見解の指し示した方向へ、世の中全体が向かっていると考えてよいのではないでしょうか?
昨日の講演でグサリと刺さったのは、労使見解の1項目目に出てくる「経営者の責任」というところでした。
700字ほどの文章。1ページちょっとですから、あっという間に読むことができる。それなのに、これほど考えさせられ、同友会の中でもディスカッションのテーマになったり、事例報告の中で引用されたりする。労使見解、そして人を生かす経営全体を集約させると、この「経営者の責任」にたどり着くのではないか? そう思ってしまいます。
「経営者の責任」の文章は、ものすごく平易な言葉で書かれているため、うっかりするとさらりと読み流してしまいやすい。僕も、「確かにその通りだ」と読み流していました。経営指針委員会に関わるようになって、ずいぶんたってから、ようやく深いことが書かれているということがわかってきた。言葉を仕事としているはずなのに、なぜか、ここに書かれている言葉に対して鈍感な自分がいたのです。労使見解をボロボロになるまで読み込み、アンダーラインや書き込みをしながら使い込んでいる人を見て、ただ「すごいな」と思うだけで、どうしてなのか考えようとしなかった。本当に考えるようになったのは、実はここ2、3年のこと。まだ、僕の経営姿勢は固まっているとはいえないようです。
「人は自己資本に相当する」という考え
昨日の講演の中で僕にとって救いだったのは、加藤氏自身、入社して約20年間苦しんだということでした。「人を生かす経営」をきっかけに、経営姿勢が変わり、社員との関係が変わっていった。ずいぶん長い年月を費やしているのです。
僕はソーゴー印刷に入社して19年ですから、これから大きく動き出す可能性があると考えてよいのかもしれません。
「社員をもっとも信頼できるパートナーと考える」。ここに労使見解の精神があります。ただ、心からそう考えているという経営者はどれほどいるか? 僕自身、本心からそう考えているか? 気持ちが前向きの時にはそう言えるが、少し弱気になったとたん言い切れなくなる。それは自分の経営姿勢に問題があるためでしょう。したがって、経営者の経営姿勢が確立しなければ、真のパートナーシップは生まれてこない。そう考えてよさそうです。
同友会会員の経営者であれば、ほぼ例外なく「社員を幸せにしたい」と考えているはずです。上下関係意識の強い経営者であっても、社員はパートナーと考える経営者であっても、その気持ちは変わりないでしょう。ただ、「何をもって幸せというのか?」という点を考えると、経営者は認識を新たにするべきかもしれません。経営者が「これが幸せなのだ」とみんなに押しつけるわけにはいかない。
「幸せとは?」というテーマでグループ討議を行ったという事例が講演の中にありました。そんなところからも、ご自身の経営姿勢が変わっていったそうです。相対評価から絶対評価へと変わっていき、「その人にとっての成長」というものを考えるようになった。このあたりは僕も大いに見習わなければなりません。我が社の経営指針書の中にも「個性を生かす」と書かれていますが、本当にそのようになっているのか、と問われれば、まだまだ不十分だと答えざるを得ません。
多くの経営者(たぶん僕も)が誤解しやすいところ。それは人件費を「費用扱いする」こと。僕はこの考えを改めなければと思い、我が社の変動損益計算書からは人件費の項目を固定費から分離することにしました。しかし、まだまだ意識改革の途中。加藤氏が「人は資産。貸借対照表の自己資本に相当するもの」と述べたとき、グサリと突き刺さるものを感じました。「人」を自己資本に計上したら、我が社の貸借対照表はどのようなものになるのだろう? ここも気になりますね。
