
おはようございます。
午前中はテープ起こし。午後は帯広柏葉高校同窓会報の原稿と入稿作業。まだデータは送っていない。制作担当者はたぶんお盆休みに入っているはずだ。夕方になって、重要な仕事を忘れていたことに気づく。これも同窓会関連。思い出の写真をスライドショーにまとめるというもの。簡単かつ単純作業のように思えるが、思ったよりも苦労した。もっとシステマチックに行う方法があるはず。だが、その方面の知識に乏しく、調べながらの作業となった。午後11時頃、ひと通り完成した。同級生のM氏に送ってから就寝。
ICレコーダー依存型取材
スロウの場合、取材時にICレコーダーを使う人と使わない人、両タイプの編集者がいます。また、ICレコーダーを使って録音するが、過去一度も音声を再生したことがないという人物も。曰く、ICレコーダーは「保険」なのだそうです。後で話がわからなかったときに聞き直す。そのためだけに音声データを保存しておく。なるほど。卓越した編集者、ライターの場合はそれでよいのでしょう。
僕はそのやり方とは正反対に近い。ICレコーダー命。そんな取材の仕方です。なにしろ、相手の話を聴きながらノートに文字を書き留めるというのが苦手。最近では無理をしてでもノートをとるようにしていますが、漢字力が著しく低下している。どんな漢字だったっけ……と思い出しているうちに、話について行けなくなりそうです。ですから、ちゃんと取材ノートをとっている人は、案外やさしい漢字でも平仮名で書いてあることが多い。取材ノートだからそれでよいわけです。
たとえ、平仮名を多用したとしても、僕の場合、ノートに対する苦手意識はなくならないことでしょう。自分の書いた文字を自分で解読できない。そんなことはしょっちゅう起こりますし、そもそも、ペン先が自分の意図しない不可解な軌道を描く。これは「聴く」と「書く」、2つの作業を並行処理できないということを表しています。これに「質問する」を加えると、作業は3つになる。ものすごく混乱する。とんちんかんな質問をしてしまうときは、「書く」に意識が向かっているときに違いありません。
それでも、脳のコンディションがよいときにはノートが活躍することもあります。ケースバイケース。やはり、ICレコーダー依存型の取材をするのが僕には向いているのでしょう。
そんなわけで、僕には「いかに効率よくテープ起こしをするのか?」という課題が常に突きつけられています。
もう10年以上、この問題について僕は考え続けています。たぶん、僕と同じように考え続けている人もいるはず。テープ起こし(ICレコーダーなので本当は「テープ」ではありませんが)を外注するという裏技もありますが、スロウの記事ではあり得ません。自分の能力不足は自分で何とかするというのが原則。
確か、初期の頃のスロウ編集者たちはずいぶん時間をかけて丹念にテープ起こししていたのではないかと思います。今の編集者たちは能力が高いのか、別な技術を持っているのかわかりませんが、テープ起こしをしているようには思えない(一部はしていると思いますが)。テープ起こし問題に悩んでいるのは僕だけのような気もします。
長年のテープ起こし問題が解決
過去、さまざまなやり方を試みてきました。有料版の音声入力ソフトなら精度が高いのではないか? そう思って、購入したこともありました。2種類のソフトを購入しましたが、いずれも使えるレベルではない。これは録音データをそのままテキスト化しようとしたために違いない……。そう思って、一度音声を聞いてから、自分で読み上げるという、面倒な音声入力を試したこともあります。惨憺たる結果でした。僕の声質に問題があるのか、それとも調整の仕方が悪いのか。原因不明のまま、あきらめてしまいました。
しかし、「まてよ」と思ったのです。ここ数年、僕はiPhoneで受け取ったメールの返事は、Siriを使って音声入力して返信しています。たまに誤変換もありますが、だいたいは許容レベル。原稿を書く前のテキストデータとしてはこれで十分だと思えるのです。
そこで、昨日はSiriを試す前に、一度WindowsのCortanaを使ってみました。やはり使えない。SiriとCortanaではずいぶん違いがあるようです。Windowsのパソコン内で作業を完結させるのは不可能という結論に。それなら、iPhoneを使おうと思い、やってみました。
取材の音声データをイヤホンで聞き、その言葉を自分の声でなぞってみる。それをSiriでテキストしてみたのです。これは完全に実用レベルに到達している。すぐにそのことがわかりました。ほぼストレスなく入力できたのです。
10年以上にわたって悩んでいた問題が解決されました。約1時間の音声データを同じ1時間でテキスト化できたのです。何度か聞き直すところもありましたが、それでも終わってみると同じ1時間。それは再生スピードを1.5倍速に設定したため。この手法を使えば、テープ起こしの手間が激減するに違いありません。
ちょっとだけ難しいと思ったのは、話を聞きながら自分の声で入力していくというところ。イメージとしては同時通訳かな? ちょっと違いますが、やはり「聞く」「話す」を並行処理しなければなりません。まあ、慣れれば問題はないでしょう。
これにより、僕の原稿執筆速度は間違いなくアップするはずです。スロウ編集者の中にこの手法を試したいという人はいないような気がしますが、テープ起こしに苦労している人がいたらぜひお勧めしたいですね。
そういえば、映画の中でたまに口述筆記のシーンを見ることがあります。そういうことのできる人って、一体どんな脳みその持ち主なのでしょう? 音声入力はできても、実際の原稿作成にはやはりキーボードが欠かせませんね。
