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写真家的業務改善行動09 アナログに還る

写真家的業務改善行動09 アナログに還る

おはようございます。
 ひたすら原稿をまとめる作業。ともかく、夕方6時頃まで続ける。8000字ちょっと。もう少し進めたかったが、集中力が途切れた。日曜日が佳境。そう思い、近くのドラッグストアで必要なものを買いそろえた。米菓とチョコレートを交互に食べながら集中力を維持するしかない。どちらかに偏ると口内のバランスが崩れ、戦線から離脱したくなってくる。過去の経験がそう教えてくれている。さらに、キューピーコーワiドリンク。効くのだろうか? まあ、おいしいからよしとするか。態勢は整った。睡眠も7時間確保した。

デジタル化の30年

昨日は謎の多いデキストデータを文章化するという作業に終始しました。わかりそうでわからない。話がつながっているようで、まったく別な話が同時並行で進んでいく。そんな内容。これをまとめるには集中力と持久力が欠かせないわけですが、もっと別な何かが必要なのではないか? そう思って、途中から書き方を変えてみることにしました。
 ともかく、テキストデータをすべてプリントアウトする。そこから先は頭の中でつなぎ合わせたり、取捨選択しようと思っていました。だが、僕の頭では情報を処理しきれない。そこで取り出したのはハサミ。どんどん切り刻んで、関連のありそうなデータごと、つなぎ合わせてみたのです。
 そうすると、テキストの半分くらい、つなげることに成功しました。残り半分は断片化したまま。それでも、ぐっと分量が減りましたから、これを再度読み解くことで意味のある文章にまとめることができそうな気がします。このやり方で、何とか8000字まで進めることができた。達成感にはほど遠いが、少しだけゴールが見えてきたような気がします。
 このやり方をM氏に話したら、「Nさんみたい……」という感想が返ってきました。Nさんとは、月刊しゅんの創刊メンバーで一番苦しい時期を支えてくれた編集者。人生においては僕の大先輩にあたる人物。
 確かに、ハサミと糊をいつも使っていた。そんな光景が目に浮かびます。アナログだが、確実なやり方。これでデザイナーにレイアウトの指示を出していました。原稿執筆は太字の万年筆。ここまで真似たら、完全にNさんの手法と言ってよいでしょう。
 僕は1986年まで手書きで原稿を書いていました。ワープロになったのは1987年頃から。たぶん、1994年頃から一太郎を使うようになったはず。本当はワープロのほうが使いやすかったのですが、パソコンで書いたほうがその後の作業が楽だった。確か、そんな理由だったと思います。1995年か96年からはイラストレーターを使って、自分でレイアウトするようになっていきました。
 僕の仕事人生は「アナログからデジタルへ」という世の中の流れとほぼ重なっています。古いやり方(アナログ)をどれだけ新しいやり方(デジタル)に置き換えていくことができるのか? そこに焦点を合わせてきたところがあります。だから、手でやったほうが早いに違いないと思うようなことでも、わざわざパソコンを使ったりしました。万年筆やロットリングをキーボードとマウスに置き換えなければ、デジタルの時代についていけないと思い込んでいたのです。

ハサミの心地よさ

2000年、帯広にUターンすると、地方の印刷会社は東京よりもはるかにデジタル化が進んでいることに驚きました。東京はアナログの仕組みができあがっているせいか、データ入稿したいと思っても受け付けてもらえなかったのです。さっそく、カメラもデジカメを買い揃え、僕の仕事はほぼデジタル化されていきました。
 ただ、印刷会社の現場は大変だったのではないかと思います。アナログからデジタルへの過渡期。全部自社でできれば、すんなり仕事が進むのですが、顧客からデータを受け取ると不完全データである確率が高く、修正に手間がかかる。また、アナログとデジタルが混在し、仕事の進め方も案件ごと違っていたのではないかと思います。それから数年後、製版フィルムを出力するイメージセッターをはじめ、アナログな設備はほとんど社内から消えていくことになりました。
 ただし、人間の体や思考は今もアナログなんですね。できれば、脳みその一部(全部ではないですよ)をデジタル化したい……。そう思っている僕ですが、やはりアナログのままであり、デジタル化した仕事についていけないと思うことが多いのです。
 今回、原稿を書くためにハサミを使うという30年前にもやらなかった手法を試してみました。ハサミで紙を切る心地よさ。僕はこの感覚を長い間忘れていたようです。カッターで切るよりもハサミのほうが断然楽しい。バラバラに分解した紙片の一部は、磁石を使ってホワイトボードに固定。一部は洗濯ばさみで段ボールに固定。この洗濯ばさみというのが、アナログ感を強調してくれる小物。なぜか、僕の部屋にはブリキの洗濯ばさみがあるのです。
 もちろん、原稿は一太郎を使って書いています。ですが、アナログとデジタルが共存した仕事の進め方。これが妙に気に入りました。アナログかデジタルか……ではなく、両方のバランスが大事なのかもしれません。デジタル化するほうが仕事の効率は高まりそうですが、頭の中で文章をまとめるには、アナログにできている自分の脳みそを通過させねばなりません。デジタルとアナログの間を何度も行き来させるのではなく、アナログの作業工程をもう少し増やしたほうが生産性が高まるのではないか? 昨日はそんな発見がありました。
 いずれにせよ、バランスというものが大切ですね。今日もアナログとデジタルのバランス、さらには米菓とチョコレートのバランスを考えながら、仕事を進めていくことにします。

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